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サンキューコールかわさき

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7 都市構造と交通体系の考え方(1)

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(1)都市構造

ア 背景

 「分散型ネットワーク構造」をめざしている首都圏において、本市は、拠点都市の一つとして、生活、文化、医療、福祉等の機能などを備えた自立性の高い都市機能の形成や、隣接都市との連携の強化、広域都市機能を支える交通ネットワークの強化などの役割を担っています。
 その中で今後の都市構造を考える上では、地域に密着した身近なまちづくりを意識しながら、首都圏における位置付けや役割、また川崎市の特性を的確に踏まえた都市構造をめざすまちづくりに取り組んでいくことが求められています。

分散型ネットワーク構造

イ 「広域調和・地域連携型」のまちづくり

 本市では、広域的視点を踏まえた各拠点の魅力の創出をめざす広域調和型のまちづくりと、市内各地域の自立と連携をめざす地域連携型のまちづくりをバランスよく進める「広域調和・地域連携型」都市構造の構築をめざしています。

(ア) 広域調和のまちづくり

 広域的に展開する市民の行動圏や産業経済活動は、交通網の整備状況や地域の特性などから、概ね臨海部エリア、川崎周辺エリア、中部エリア、北部エリアの4つの広域行動圏に大別することができます。
 それぞれのエリア内における都市拠点の整備にあたっては、市外の隣接都市拠点との役割や機能の適切な分担、補完を図りつつ、個性と魅力ある拠点整備を進めることにより、首都圏における川崎市の拠点性と都市機能の向上を図る持続可能な広域調和型のまちづくりをめざします。

広域都市拠点と隣接都市拠点

(イ) 地域連携のまちづくり

 地域における基礎的な単位として、町内会や自治会、市民団体などの一定の活動範囲を「地区コミュニティゾーン」と位置付けています。
 地域に密着した身近なまちづくりを進めるために、「地区コミュニティゾーン」が相互につながり、機能的に連携する地域連携のまちづくりを進めます。
 また、地域コミュニティのつながりや機能の連携によって、ターミナル駅などを中心に概ね行政区を単位として「地域生活ゾーン」が形づくられていることから、これらの地域生活ゾーンの自立と相互の連携を促し、都市の一体性と都市機能の向上を図る地域連携型のまちをめざします。

地域連携のまちづくり 概念図

ウ「広域調和・地域連携型」都市構造をめざしたまちづくりの推進

(ア)都市拠点の整備

a 広域拠点の整備
 市外の隣接都市拠点との調和のもとに適切な機能分担を行い、地理的条件や交通機能などを踏まえ、民間活力を活かした個性と魅力にあふれた広域拠点の形成をめざします。

  • 川崎駅周辺地区
  • 小杉駅周辺地区
  • 新百合ヶ丘駅周辺地区
川崎駅周辺地区、小杉駅周辺地区、新百合ヶ丘駅周辺地区

b 地域生活拠点の整備
 市内の主要ターミナル駅などを中心に商業・業務機能の育成を図り、活力とうるおいのある地域生活拠点の形成をめざします。

  • 新川崎・鹿島田駅周辺地区
  • 溝口駅周辺地区
  • 登戸・向ヶ丘遊園駅周辺地区
  • 宮前平・鷺沼駅周辺地区
新川崎・鹿島田駅周辺地区、溝の口駅周辺地区、登戸・向ヶ丘遊園駅周辺地区、宮前平・鷺沼駅周辺地区

c 臨海都市拠点の整備
 臨海部では、首都圏における地理的優位性や再拡張・国際化が予定される羽田空港との近接性などを活かして既存産業の高度化・高付加価値化や研究開発機能や先端産業の集積・創出、陸海空の交通の結節点を活かした物流拠点形成、環境技術の移転を通じた国際貢献などを推進するとともに、土地利用の誘導を図るなど、戦略的マネジメントの展開により、持続的な発展を促進します。
 また、これらを支える基盤施設整備を進め我が国を代表する産業拠点にふさわしい活力ある地域の形成を促進します。

  • 川崎殿町・大師河原地域
  • 浜川崎駅周辺地域
川崎殿町・大師河原地域、浜川崎駅周辺地域

(イ)身近なまちづくりの推進

 日常生活において暮らしやすいまちづくりを実現するために、地域の主体的な活動をさらに支援するとともに、これらをまちづくりの中に活かすしくみを整備し、きめ細かなまちづくりを推進することにより、市民がいつまでも住み続けたいと思えるような身近な生活環境の整備を推進します。

(ウ)交通体系との連携

 効率的・効果的なまちづくりを推進するため、都市拠点の形成を支援する基幹的な交通網の整備や、首都圏の多核的な都市構造を支える広域交通幹線網の形成支援などにあわせて取り組み、都市構造と交通体系の連携を強化します。

都市構造のイメージ図

エ 都市拠点整備の方向性

(ア)広域拠点

  • 川崎駅周辺地区
     既存の高い商業・業務機能の集積を活かしながら、東西の回遊性及び利便性のより一層の向上やバリアフリー対策、総合的自転車対策、緑の景観形成など、社会的ニーズに対応した広域拠点としての拠点機能の強化に向けた取組を推進します。
     また、羽田空港の再拡張・国際化や臨海部地域との連携強化を踏まえ、民間主導による都市の再整備を適切に誘導・促進するなど、広域的な集客機能を備えた活力と魅力にあふれるまちづくりを推進します。
川崎駅周辺地区のまちづくり概念図
  • 小杉駅周辺地区
     市民や事業者、行政の連携・協働によりまちづくりを適切に誘導し、駅を中心とした多様な都市機能がコンパクトに集積する都市拠点の形成や、既成市街地環境との調和と連続性を確保したにぎわい空間を創出するなど、魅力あふれる広域拠点の形成を推進します。
     また、新たな玄関口として交通機能の強化を図り、川崎駅に匹敵する高い交通結節点としての整備を図るとともに、周辺環境資源との連携による広がりのある都市空間づくりを進めます。
     さらにはエリアマネジメントなどの取組により、ハードとソフトによる魅力を高める個性的なまちづくりを推進します。
小杉駅周辺地区のまちづくり概念図
  • 新百合ヶ丘駅周辺地区
     利便性や快適性、文化性の高い商業・業務・文化機能の集積を活かして、職、遊、住の機能が融合した、多世代にとって魅力ある広域拠点の形成を推進します。
     また、拠点機能を支える幹線道路網の整備や駅周辺の交通環境の向上、バリアフリー対策など、安全で快適な暮らしを支える都市基盤整備を進めるとともに、芸術・文化などをとおした市民活動の蓄積や音楽・映画などの教育施設の立地など、地域の資源を活かしたまちづくりを推進します。
新百合ヶ丘駅周辺地区

(イ)地域生活拠点

  • 新川崎・鹿島田駅周辺地区
     民間活力の導入や市民・事業者・行政の協働の取組により、創造、活力、ゆとり、安心の融合した効率的・効果的な拠点地区の形成をめざし、道路や公園等の都市基盤施設の整備及び民間開発の適切な誘導を図り、個性ある利便性の高い地域生活拠点の形成を推進します。
     また、「新川崎・創造のもり」を核として、ものづくり・研究開発機能の強化を図るために、大学等の研究開発機関や高度な技術力を持つ製造業等の立地誘導を進め、憩いや交流・学びなどの機能を備えた特色あるまちづくりを進めます。
  • 溝口駅周辺地区
     交通結節点としての特性を活かして、広域的な集客力のある商業施設と地域に密着した商店街が共存する、回遊性、界隈性のある商業・文化拠点の形成をめざすとともに、周辺の自然環境や文教施設、歴史的・文化的資源を活かして、魅力と賑わいのある地域生活拠点の形成を推進します。
     また、地区の魅力と活力を維持するため、既存の資源を活かしながら、市民、事業者、行政それぞれの工夫と連携により、より良いまちづくりを進めます。
  • 宮前平・鷺沼駅周辺地区
     街の成熟化が進む中、社会経済環境の変化や市民ニーズなどを踏まえ、市民と行政の協働により、まちなみ景観づくりや地域交通環境改善などの観点から、身近なまちづくりを進め、魅力ある地域生活拠点の形成を推進します。
     また、駅周辺における土地利用転換などの機会をとらえ、地域生活拠点としての地域振興やまちの魅力の向上などを進めます。
  • 登戸・向ヶ丘遊園駅周辺地区
     交通結節点としての立地優位性や、多摩川や生田緑地の玄関口としての特徴を活かして都市機能の強化や集積を促進するとともに、自然や歴史といった地域資源を活かした魅力の創出により個性ある利便性の高い地域生活拠点の形成を推進します。
     また、鉄道駅を中心とした周辺地区の整備の推進により人や物・情報などの交流を促進し、地域全体を活性化することや鉄道による地域分断の解消など、効果的なまちづくりを進めます。

(ウ)臨海都市拠点の整備

 首都圏における地理的優位性、羽田空港との近接性、研究開発機能の集積、陸海空の交通結節点機能などを強みとして、我が国の活力を支えてきた川崎の産業の更なる基盤強化を進め、国際競争力を持った臨海都市拠点機能の形成に向けた取組を促進するとともに、臨海部の土地利用の誘導を図る戦略的マネジメントの展開により、持続的な発展を促進します。

  • 川崎殿町・大師河原地域
     2010(平成22)年を目標に進められている羽田空港再拡張・国際化に対応した神奈川口構想の推進を図るため、民間活力を活かした都市基盤整備を進め、適切な土地利用の誘導により環境・福祉・医療・健康などの高度先端技術を有する研究開発機能や商業・業務、物流機能等の集積を進め、活力ある臨海都市拠点の形成を図ります。
  • 浜川崎駅周辺地域
     広域的な視点から求められる新たな機能立地や土地利用転換の動向を視野に入れながら、段階的かつ計画的な都市基盤施設の整備を促進し、市民・事業者・行政の連携・協力に基づく円滑な地域整備を進め、活力ある臨海都市拠点の形成を図ります。
京浜臨海部
京浜臨海部 地図