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サンキューコールかわさき

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5 都市構造と交通体系の考え方 (2) 交通体系

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ア 背景と課題

 急速に進行する少子高齢化や人口減少過程への移行、またグローバル化や低成長経済など、交通を取り巻く環境は大きく変化しています。社会経済環境や市民の意識・行動などが変化する中で、都市活動や経済活動などを支える交通体系については、こうした変化により生じる課題を的確にとらえ、計画やその整備に向けた取組方を再構築する必要があります。

(ア)交通需要の変化

 川崎市に関わる交通需要は、長期的には人口とともに減少に転じるものと推測されますが、当面は漸増状態が継続するものと想定されます。道路渋滞や通勤通学時の鉄道混雑など、現状でも交通基盤が需要を十分処理しきれない中で、当面続く需要の増加への的確な対応と、長期的に減少過程に推移する需要動向を的確に踏まえた交通施策の構築が課題となっています。

(イ)都市の再生・活力の向上への取組

 都市間競争が激しさを増す中で、川崎市も首都圏の拠点都市として、圏域全体の都市再生に向けた取組や、空港など広域交通結節点との連携などを推進し、活力ある都市の再生が求められています。そのためには、市域を越えた広域的な人・もの・情報の交流や連携を促進するなど、活力ある社会の実現をめざして、商業・業務など都市機能の向上や広域的な拠点地区の形成を支える広域幹線交通網の整備が必要となっています。

(ウ)高齢社会への対応

 高齢社会のもとで、活力ある持続可能なまちづくりを進めるためには、高齢者や障害のある人たちの地域におけるいきいきとした暮らしを支える地域交通環境の整備を推進する必要があります。さらに、積極的に社会との関わり合いを望む高齢者や障害のある人たちが、より広域的に社会への参画を続けることができるような交通環境の形成が課題となっています。

イ 交通体系整備の基本的な視点

 都市や経済の再生と多様化する市民生活を支え、環境との共生の中で持続可能な都市を構築していくために、次の3点を基本的な視点として交通体系の整備に取り組みます。

(ア)再生・活力をめざした交通体系の整備

 成熟した社会において持続可能なまちづくりを推進していくために、都市構造の構築やそれを支える基幹的な交通網の強化を通して広域的な交流・連携を促進し、都市の魅力や活力の向上を図ります。

(イ)安全・安心・快適な交通環境の整備

 高齢者や障害のある人など誰もが安心していきいきと暮らせる身近な生活空間や、安全・快適に活動できる移動環境の形成など交通環境の整備に向けた取組を推進します。

(ウ)環境に配慮した交通施策の推進

 都市の再生や活力あるまちづくりと調和を図りながら、環境負荷の低減に向けた取組を進めます。

ウ 交通体系の整備

 基本的な視点に基づき、首都圏や川崎市の都市機能の向上を図る基幹的な交通網と、市民生活を支援する身近な地域交通環境の整備に取り組むとともに、環境負荷の少ないまちづくりや、交通需要の管理施策をあわせて進めることにより、持続可能なまちづくりに向けた効率的・効果的な交通体系の整備を推進します。

(ア)基幹的な交通体系の構築

主要道路整備計画図

a 広域的な交通幹線網の整備

 首都圏全体の都市構造の形成や川崎市の交通機能の強化を図るため、広域的な幹線道路網を形成する川崎縦貫道路や羽田空港との連携を強化する羽田連絡道路の整備を促進します。
 また、広域拠点の交通機能を強化するJR横須賀線・武蔵小杉新駅の整備を推進するとともに、川崎市の公共交通機関網の強化や首都圏における鉄道網の形成を促進する川崎縦貫高速鉄道線の整備に向けた取組を推進します。
 さらに、都心部へ向かう鉄道の混雑緩和に向けた鉄道事業者の取組を促進するとともに、臨海部の再生を支援する鉄道計画などの検討を進めます。

b 市域の交通幹線網の整備

 市北部地区や縦方向などの整備が遅れている幹線道路網については、整備箇所の重点化など、より早くその効果が発揮できる取組を推進し、拠点形成や効率的な都市活動、また市民生活の安全確保などを支援します。
 また、駅前広場の整備、ターミナル駅の改良などによる鉄道の乗換やバスとの乗り継ぎの円滑化など、駅を中心としたまちづくりに取り組むとともに、JR南武線の輸送力や利便性の向上などを促進し、効率的で環境負荷の少ない公共交通機関の利用促進を図ります。

(イ)身近な地域交通環境の整備

 高齢者や障害のある人たちの自立した生活や社会参画などを支援する、交通施設のバリアフリー化を推進するとともに、市民の安全で快適な暮らしの実現に向けた、生活道路の安全対策や放置自転車対策などを推進します。
 また、バス利用の促進に向けたサービスの充実などに取り組み、環境負荷の低減を図りながら、利便性が高く安全な地域交通環境の整備を進めます。

(ウ)交通需要管理・環境対策の推進

 低成長経済下において、活力ある社会に向けた都市機能の強化や円滑な交通機能の確保などを、少ない環境負荷で効率的・効果的に推進していくため、公共交通機関の利用促進や、集中する交通の分散を図る交通需要の管理など、事業者や市民一人ひとりの、環境負荷の低減に向けた取組が一層進む環境づくりを推進します。

エ 交通課題に対応した主な取組

 社会経済環境の大きな転換を踏まえて、課題を的確にとらえながら交通体系の整備を進めるために、取組の手法や主体などを的確に見直し、効率的・効果的な整備を進めます。

(ア)道路整備の進め方の転換

 都市拠点を支える幹線道路網の整備や、渋滞交差点の重点的な整備など、箇所を絞った重点的な取組により、早期にその取組効果がまちづくりに波及するような道路整備の進め方へ転換を図ります。また計画決定から長期間が経過した都市計画道路などの課題に対応した道路網計画の見直しに取り組みます。

(イ)市民ニーズへの対応

 地域交通環境の整備などにおいては、さまざまな地域特性や市民ニーズが存在していることから、多様な手法による課題への取組が必要となっています。交通施設の現状や地理的な条件など、地域により異なる特性やニーズを踏まえた交通施策を選択し、コミュニティ交通など地域自らが主体となった課題解決への取組を支援していきます。

主要鉄道整備計画図

お問い合わせ先

川崎市総務企画局都市政策部企画調整課

住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地

電話: 044-200-2550

ファクス: 044-200-0401

メールアドレス: 17kityo@city.kawasaki.jp

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