川崎市健康福祉局 坂元 昇 医務監からのメッセージ

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2016年9月16日

 

川崎市健康福祉局 医務監の坂元です

 

医師法第1条に「医師は、医療及び保健指導を掌ることによって公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。」と、医師の責務が明記されております。

私たち自治体の保健医療福祉行政はその「公衆衛生の向上」の重要な一翼を担っております。その中において医師の役割は重要であります。例をあげると感染症や災害時の健康危機管理対策、食品の安全や環境衛生向上、在宅医療と介護の連携を目指した地域包括ケアの推進、児童虐待防止、精神障害者など障害者の保健医療福祉向上などその活躍の場は実に多岐にわたっております。行政現場で働くことによる最大の財産は、職場にあっては優秀な事務職はじめ多くの多職種職員と一緒に仕事をし、地域にあっては住民や医療機関はじめ多くの団体との交流から得られる多岐にわたる幅の広い知識と、さまざまな領域の人々の知己を得られることにあると私は考えております。もちろんこれだけではなく、地域の保健医療福祉の向上に参画しその成果を実感できることこそが、行政現場で働く面白さと醍醐味であると考えております。

私の働く川崎市は政令指定都市の中で人口の自然増が最も多く、外国人が多く暮らし、ITなど先端産業の集積が進むまさに多様性と活気に溢れた街であります。また川崎南部の羽田空港の真向かいにある「国家戦略特別区域」には国立医薬品・食品衛生研究所のほか、多くの民間の保健医療産業の研究機関が集積しつつあり、その中に川崎市の健康安全研究所も新設され、国内外から多くの見学者を迎えているところであります。

私は大学の基礎の研究者、臨床、海外の大学、民間企業と多くの職場を経て、今から23年前40歳を過ぎて、正直内心不安を抱えながらこの保健所医師として行政の道に入りました。最初の頃は法律や制度の運用、予算や議会など行政の仕組みがわからず、戸惑うことばかりでした。しかし、健康づくり事業などでの多くの住民との交流、重症患者救急対応病院の整備による救急医療の改善、2009年の新型インフルエンザ対策など感染症対策、全国の自治体保健医療関係団体の仕事、そして国の委員会の参加など多くのことを体験し、また多くの人と一緒に仕事をすることができました。例を挙げればきりがありませんが、これらの仕事を通して公衆衛生行政の面白さが実感できるようになりました。東日本大震災では福島県で避難者の健康支援に保健所の職員と一緒に行きました。「川崎市のみなさんが真っ先に福島まで駆けつけてくれたことは、生涯忘れません」との被災者からの感謝の言葉はまさに私の生涯の宝でもあります。これは保健所の最も大事な使命の一つである健康危機管理能力の大きな成果によるものであると思っております。もうすぐ定年を迎えますが、多くの人たちと一緒にこの川崎で働けたことは本当に幸運だったと思っております。

川崎市の公衆衛生行政医師は現在21名おり、健康福祉局、こども未来局、区役所保健福祉センターなど多岐にわたる職域でその専門性を発揮して活躍しております。川崎市に入庁前の職場や専門分野も、そして出身大学もさまざまであります。川崎市では平成28年度から7区に設置していた保健福祉センター内にあった保健所を健康福祉局に一元化し1保健所とし、危機管理体制の強化と職種の横の連携を強化いたしました。各保健所は区の支所となり、この支所長は医師で同時に区の「医監」として区の保健医療の責任者として区長を直接支える重責を担っております。

欧米では以前より臨床専門医だけではなく、公衆衛生専門医制度も確立されております。日本専門医機構の立ち上げに際して、この公衆衛生現場で働く医師等のための専門性の向上を目指し、日本の主要な社会医学系領域の日本公衆衛生学会はじめ7学会、全国保健所長会など行政機関や大学の協議会の4団体が一緒になり、国からの研究資金を受けて社会医学系専門医制度の整備も現在進められております。川崎市でも今後、この制度の利用も視野に入れながら、国の研究機関、近隣の自治体、大学、医療機関、そして産業衛生領域などとの連携を深め、これらの諸機関や団体での研修や人的な交流等を通して、優れた公衆衛生の人材育成に努めてゆきたいと考えております。

皆様の川崎市へのお出でを心からお待ちしております。

宮城県石巻赤十字病院での災害医療コーディネート研修会にて 平成23年2月

 宮城県石巻赤十字病院での災害医療コーディネート研修会にて(平成23年2月)

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