| 心温まる布のえほん・布のおもちゃ工房「ぐるーぷ・もこもこ」 |
 |
森 正昭さん
片山 泰子さん |
|
【取 材 日】 2010年3月15日(月)
【訪 問 先】 ぐるーぷ・もこもこ 訪問記 |
|
ぐるーぷ・もこもこは、主に障害を持ったこどもたちに、布のえほんや布のおもちゃを作って贈る活動を続け、30年になる。それに加え、作り方の講習、本の発行、もこもこプレイルームを開いている。会員数は60人を超え、主な活動場所は麻生区の福祉パルあさお。オリジナルデザインの作品を260種も所有している。
最近、これまでの集大成となる“ぐるーぷ・もこもこ30年のあゆみ展”を麻生市民ギャラリーで開催した。
 |
| フリースがウサギとカエルに変身 |
 |
| ミシンが大活躍 |
 |
| これは本物のバナナ!? |
 |
| ことりとその作成セット |
会議室をのぞくと、30人近い女性たちがテーブルを囲み、忙しそうに作業をしている。
一人ひとり、楽しそうに手を動かしている姿から、温かい雰囲気が伝わってくる。
奥の作業テーブルでは、6人が動物の形に縫ったフリースに刺繍をしている。横に置かれた完成品は、耳の中がピンクで、目が赤、それに縫いとりの鼻がついたウサギになっていた。その1人は、「今日の作業でウサギが2匹できました」と話してくれた。その横では、鮮やかな緑のフリースに黒い目玉と赤い口が縫い付けられ、カエルに変身中だ。
ミシンを囲んで作業している6人のグループがいる。細長い黄色のフェルトに白い布を裏打ちしている人、それの周囲に細く切ったマジックテープを張り付ける人、それをミシンで縫いあげていく人。彼女は幅5ミリに満たない細いマジックテープをたちまち縫いあげたが、透明糸なので作業が難しいとのこと。
バラバラだった黄色の布を3枚つなぎ、中に白い棒状のものを入れると、なんとバナナが出現。黄色の皮をむくには指先を使わねばならず、マジックテープが絶妙の働きをしていることが良くわかった。
白い布の袋に綿をつめ、棒状に仕立てている女性は、「今日から参加したが、皆さんと作業ができてとても楽しい」と話してくれた。
隣のテーブルでは、黄色や赤、緑色の布材料を袋詰めにしている。“30年のあゆみ展”来場者から講習希望を受け、そのために30人分の作品セットを作っているとのこと。完成作品である紐のついた愛らしい小鳥を振ってくれたら、「ぴいぴい」と鳴った。
布の作品や布材料はみな鮮やかな色だが、実に調和と落ち着きが感じられる。それにデザインからは、ほのぼのしたものが伝わってくる。これらの作品を見た人は、誰でも惹きつけられてしまうだろう。
それぞれの作品は、障害を持った子どもやお年寄りが、自然に手足を動かしてしまう工夫がされている。
 |
| 30年のあゆみ展には来場者多数 |
ぐるーぷ・もこもこの代表、平松幀子さん(74歳)と相談役、野口光世さん(75歳)からこれまでの活動の様子や現状を聞いた。
30数年前、野口さんは川崎県立図書館で講習を受け「紙製の手作り絵本、自分だけの絵本」を作っていた。1979年ある出版社が、障害を持った子どものためにつくられた布の絵本展を企画。これは面白そうだと、野口さんは手作りえほんの仲間と布のえほんを作り、「全国布の絵本展」に出展した。
そして、これをきっかけにボランティアの会「ぐるーぷ・もこもこ」の誕生となる。
平松さんによると、3月中旬に行われた「30周年記念作品展」には、6日間で1600人あまりが来場。お年寄りから子どもまで幅広い年齢層の人たちが、かっての仲間たちも含め全国からきてくれたそうだ。
 |
| 作業には糸や布、各種道具類が必要 |
今の悩みは、社会福祉協議会の支援を得ているものの、ずっと使える作業場所が確保できないことだそうだ。毎週月曜日を作業日としているが、使用したい会議室申し込みが抽選となるため、今日のように、ほかの場所になってしまうこともあるとのこと。そうなると重いミシンやアイロン、材料など運ばねばならず、会場費も必要になる。
これまで続いてきた理由は「手仕事が楽しい」「仲間と一緒にできる」「自分たちの作品で障害児たちが楽しそうに遊んでいるのを見たとき」と異口同音に答えてくれた。
問合せ先:「ぐるーぷ もこもこ」代表 平松 幀子さん 電話/Fax 044-954-6685
作業日:毎週月曜日 午前10時〜午後4時
場所:新百合ヶ丘・21ビル麻生社会福祉協議会・会議室(変わることがあり) |
|
|
 |
|