タイトル 使いきり、食べきり、水きりの3きりで食品ロス削減! 令和3年3月発行 1、食品ロスってなに? まだ食べられるのに捨てられている食品のことで、次の3つが主な原因です。 (1)野菜の皮のむき過ぎなどで食べられる部分を捨てている(過剰除去) (2)作りすぎて食べ残された料理(食べ残し) (3)長い間保管されて食べられなかった食品(直接廃棄) 2、食品ロスってどれくらいあるの? (1)世界全体の食料援助量の約1.6倍が廃棄! 日本では年間2,550万トンの食品廃棄物が発生しています。 このうち、まだ食べられる食品が捨てられている「食品ロス」は612万トンと試算されています(平成29年度推計)。 ※世界の食料援助量は平成30年で年間約390万トン (2)食品ロスの半分は家庭から 612万トンの食品ロスのうち、284万トンは家庭から発生しています。日本人一人あたりの量を計算すると、毎日お茶碗1杯分(約132グラム)の食べ物が捨てられていることになります。 事業系食品ロスの削減に関して、2000年度比で2030年度までに半減させる目標の設定を行っています(食品リサイクル法に基づく新たな基本方針により設定)。 (3)食品ロス削減推進法(食品ロスの削減の推進に関する法律)の施行 「食品ロスの削減の推進に関する法律」(略称:食品ロス削減推進法)が令和元年10月1日に施行されました。 国、地方公共団体、事業者、消費者等の多様な主体が連携し、国民運動として食品ロス削減に取り組むため制定されました。 3、買い物と食材保存を上手に (1)買い物の工夫 買い物に出かける前に、冷蔵庫の中などを見て食材のチェックをしましょう。 買い物メモを作ったり、冷蔵庫の中をスマホで撮影しておくと買いすぎ、買い忘れがありません。 (2)賞味期限と消費期限の違いを知ろう 買った後は、食材の賞味期限や消費期限をチェックしましょう。 賞味期限は、おいしく食べることができる期限です。比較的保存がきく食べ物のことが多く、この期限を過ぎたからといってすぐ食べられなくなるわけではありません。 見た目やにおいなどの五感を使って、食べられるかどうか判断することも大事です。 賞味期限が記載される商品例としては、スナック菓子、カップ麺、缶詰め、ペットボトル飲料など。 消費期限は、過ぎたら食べない方がいい期限です。長くは保存がきかない食べ物のことが多いです。 消費期限が記載される商品例としては、お弁当、サンドイッチ、ケーキなど。 4、調理は使い切りで (1)残っている食材から使いましょう いつか使うかもは食品ロスになってしまうかも。 (2)捨てる部分をできるだけ少なくしましょう 比較的食べやすい大根や人参の皮はむかずに調理しましょう。皮に栄養があります。 茄子のヘタや人参の葉つき部分は先だけ小さく切り落としましょう。 蕪や大根の葉は炒め物や汁物のあおみ、おひたしに使いましょう。 キャベツやブロッコリーの芯は薄切りやみじん切りにして炒め物などに使いましょう。 ほうれん草は根元まで食べられます。 (3)食材を上手に食べきりましょう 冷蔵庫や収納庫を定期的に整理する日を決めておきましょう。 5、食事は食べきりで 食べられる量を作り、残さず食べましょう。 食べ残したときは、保存して他の料理に作り替えるなど工夫しましょう。 例えば、肉じゃがはカレールーを加えてカレーライスに。野菜スープはトマトの水煮缶を加えてミネストローネやボルシチ風に。ひじきの煮物は豆腐とすりごまを加えてひじきの白和えにするなど。 外食のときは、食べきれる量を注文しましょう。 6、生ごみは水きりをしましょう 生ごみには80%から90%の水分が含まれています。これが腐敗やにおいの原因になります。 水きりをすることで、嫌なにおいが減ります。また、ごみが軽くなるのでごみ出しが楽になるだけでなく、ごみ収集や焼却も効率的になります。 (1)水にぬらさない 泥付き野菜は早めに洗い、乾いてから調理すると野菜くずが濡れません。 野菜くずなどは排水溝にためず、余分な水分を吸収させないようにしましょう。 (2)押ししぼる 三角コーナーにネットを取り付け、いっぱいになったものをネットごと絞ると水が出ます。 ビンの底などでギュッと押ししぼると手も汚れずに簡単です。 (3)干す チラシなどで作った紙箱に野菜くずを入れておくだけで水分がかなり減ります。 風通しの良いところで干すと水分がさらに減り効果的です。 7、生ごみリサイクルにチャレンジ 生ごみは微生物の力により土に還すことができる有機物の資源です。電動生ごみ処理機、コンポスト化容器、ダンボールコンポストなどを使って生ごみを堆肥にリサイクルすることができます。 (1)家庭用生ごみ処理機等購入費助成制度 家庭からの生ごみの減量化やリサイクルを推進するため、生ごみ処理機購入費の一部を助成しています。 (2)生ごみリサイクルリーダー派遣制度 町内会などの団体での生ごみリサイクルの勉強会や、家庭での生ごみリサイクルの実施のために、川崎市が認定した生ごみリサイクルリーダーを派遣します。派遣費用はかかりません。 8、フードドライブ 各家庭で使いきれない未利用食品をお持ち寄りいただき、市内で活動しているフードバンクを通じて、食糧を必要としている世帯等にお渡ししています。 (1)食品回収ボックス設置場所 常設の場所としては、川崎市環境局減量推進課(川崎区)、川崎生活環境事業所(川崎区)、中原生活環境事業所(中原区)、宮前生活環境事業所(宮前区)、多摩生活環境事業所(多摩区)、川崎市地球温暖化防止活動推進センター(高津区)、ヨネッティー王禅寺(麻生区)があります。 その他、各区のごみ相談窓口や、関連イベントでの回収を実施しています。 (2)主な回収対象食品 穀類(米、麺類、小麦粉など)、保存食品(缶詰、瓶詰)、乾物(のり、豆など)、調味料各種、食用油、インスタント食品、レトルト食品、ジュースやお茶など。アルコール飲料は回収対象外となります。 (3)食品の回収条件 未開封であること、賞味期限が明記されており期限まで1か月以上残っていること、常温で保存が可能なことです。