呼吸器外科

 呼吸器外科では、肺癌、縦隔腫瘍、気胸、外傷などの呼吸器・縦隔疾患の外科治療を担当しています。また気管・気管支に対する内視鏡的治療(気道ステントなど)も行っています。
 これまでの実績から、当施設は「呼吸器外科専門医合同委員会基幹施設」、「日本呼吸器内視鏡学会認定施設」の認定を受けています。
 日々の診療においては、最善の治療としての手術療法を行うように心がけています。そのため、必要に応じて、毎週行われる呼吸器内科、放射線科との合同カンファレンスでも治療方針の検討を行い、多角的な見地から評価を行うようにしています。
 治療法の選択を正しく行うためには、早期の診断、正確な診断が重要です。主要な診断的手段である気管支鏡検査においては、診断精度の向上を図るため、超音波気管支鏡、極細径気管支鏡、CT画像から作成するバーチャル内視鏡画像による気管支鏡ナビゲーションシステムを導入しています。また放射線診断科と連携して、CTガイド下、あるいは超音波ガイド下の経皮生検を積極的に行っています。
 手術に際しては、胸腔鏡の使用や、気管支・血管形成手技を応用した肺を温存する術式の適応など、手術手技の工夫をできるかぎり行って、侵襲を少なくするように努めています。
 呼吸器疾患は比較的高齢な方に多く、心臓病や糖尿病など合併疾患をかかえる手術患者さんも少なくありません。その場合には、あらゆる診療科のスタッフが常勤する総合病院の利点を生かし、各科の協力を得て合併疾患も含めた総合的な周術期管理のもとに手術を行っています。

責任者

部長 澤藤 誠

医師紹介

氏名 役職 専門 資格
澤藤 誠 (サワフジ マコト ) 部 長 呼吸器外科全般 日本外科学会専門医・指導医
日本呼吸器外科学会専門医・指導医
日本呼吸器内視鏡学会専門医・指導医
日本呼吸器外科学会評議員
慶應義塾大学非常勤講師
医学博士
井澤 菜緒子(イザワ ナオコ) 医長 呼吸器外科全般 日本外科学会専門医
日本呼吸器内視鏡学会専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医

治療方針・診療実績

  • 最近の手術実績(手術件数)
      2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
    肺癌 50 74 48 41 66
    転移性肺腫瘍 10 11 16 10 11
    縦隔腫瘍 3 4 5 7 7
    気胸、嚢胞性肺疾患 22 21 16 25 21
    その他 28 23 13 15 25
  • 胸腔鏡手術
     呼吸器外科領域でも、内視鏡手術(胸腔鏡手術)が主流になってきています。胸腔鏡手術の最大の利点は、創の縮小により疼痛の軽減が図れることで、疼痛の軽減は手術後の喀痰喀出困難の予防、早期の回復につながります。当院でも胸腔鏡を利用し手術の低侵襲化を図っています。
  • 肺癌の治療
     肺癌に対する標準的な手術は、4~8cmの創で行う胸腔鏡補助の小開胸手術を主体として行っています。このような手術では、通常術後1週間程度で退院が可能なレベルへの回復が得られます。
     臨床病期Ⅲ期の局所進行肺癌では、根治性が期待でき、かつ治療の安全性が担保できると判断した症例に対しては、手術を含めた集学的治療(化学療法、放射線療法を先行して行い、その後に手術を施行)を行っています。
  • 自然気胸の治療
     原発性自然気胸に対する手術は、従来からの考え方に準じ、気胸再発例、内科的治療(胸腔ドレナージなど)で治癒しない例、血胸をともなう例などを適応としています。初めて気胸が発症した例では原則として胸腔ドレナージを行っていますが、「早期に退院し、社会復帰したい」「再発の可能性をできるだけ減らしたい」などのご希望がある場合には、患者様と相談し手術適応の判断をしています。自然気胸に対する手術は、胸腔鏡で行うことがほとんどで、その場合術後2-4日で退院となっています。
  • 縦隔腫瘍の治療
     縦隔腫瘍の多くは手術治療の適応となりますが、前縦隔腫瘍の中には化学療法が治療の中心となるもの(悪性リンパ腫、胚細胞性腫瘍)、集学的治療が必なもの(進行胸腺腫)もあります。
    このような例では、早期に生検を行って診断を確定し、他の診療科とも連携しながら治療を行っています。
  • 転移性肺腫瘍の治療
     転移性肺腫瘍とは、肺腫瘍のうち、肺以外の臓器のがんが肺に転移したものです。原発臓器によっては、肺転移を切除することにより予後の改善が得られます(大腸癌、腎癌、頭頸部癌など)。
    手術による治療効果が期待できる例に対しては、積極的に手術を適応しています。

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