《園の概要》
川崎市藤崎保育園は昭和50年8月に開所した川崎市川崎区の住宅街の中にある保育園です。広い園庭は面積が1051.6uであり、建物面積256.5uの鉄骨コンクリート2階建てとなっています。
藤崎保育園が大切にしている理念・方針の一番目には「ひとりひとりのこどもを大切にし、子どもが楽しい園生活を送る中で人と関わり、自分らしさを発揮しながら意欲的に遊べるように発達援助します。」があげられています。
園には地域ケアプラザ子育てセンターふじさきを併設し、給食業務を委託しています。保育園の定員は0歳児から5歳児までの120名であり、現在124名が利用しています。保育は延長保育、障害児保育も含めて、正規職員18人と非常勤職員・臨時職員16人でおこなっています。
《特に優れている点》
1.伸び伸びと園生活を楽しみながら社会性を身につける子どもたち
登園時の保育室では、園児と保護者・保育士が元気に朝の挨拶をする姿が見られます。保育士はその日の子どもの体調や訴えを感じ取り、声掛けでリードしたり、時にはスキンシップを多くしたりして、一人ひとりの子どもが楽しく一日を送れるように配慮しています。
子どもたちは体を動かすのが大好きです。「好きな遊びは」の問いには、即座に「鬼ごっこ」「ドッジボール」との答えが返ってきます。子どもたちはリレー・ボール遊び・縄跳び等の戸外遊びを思い切り楽しんでいます。広い園庭には樹木が豊富に植えてあり、落ち葉や果実を観察し季節の移り変わりを体感できます。夏にはかんきつ類の葉にいたアゲハチョウの幼虫がさなぎ、成虫、そして蝶になり自然の中に飛び立つまでの過程を観察する機会がもてました。子どもたちは夢中になって「昆虫図鑑」で幼虫のことを調べました。縦割りウォークラリーでは、異なる年齢の子どもがグループを作り少し遠くの公園に出かけています。
年上の子どもが年下の子どもを手伝い、見本を見せようとしたり、年下の子が年上の子どもを尊敬したりする姿が見られます。大勢の異なる年齢の子どもたちの交流は、異年齢で遊ぶ楽しさを体験できるとともに、遊具を使う順番や話を聞くことの大切さ、地域でのマナーなどの社会性が身につくように配慮されており、行事を通して成長する子どもの姿が見られます。5歳児は成長お祝い会で劇をします。劇は子どもたちの意見を入れて作られ、登場人物の持ち物や衣装の製作もします。
皆が力を合わせて一つの物を作り上げる楽しみを体感できるとともに、自分らしさの表現、意欲的に取り組むことの大切さを学んでいます。
藤崎保育園の基本方針「一人ひとりの子どもを大切にし、子どもが楽しい園生活を送る中で人と関わり、自分らしさを発揮しながら意欲的に遊べるように発達援助します」が実践されています。
2.地域の子育てを支援する様々な取組み
同園舎内に併設の地域子育て支援センターふじさきがあり、地域の重要な社会資源としての役割を果たしています。地域の子育て世代に向け、情報の提供やリトミック・ベビーマッサージ等を企画しています。保健所の保健師が来所して行う離乳食・健康・卒乳講座、保育を楽しむ方法等の地域子育て講座や、誕生会・テラス遊び・看護師講座・マタニティタイムなど多彩な催しに定員一杯の参加者が集まっています。
専任の職員が子育て相談・電話相談に随時対応しており育児不安解消に努めています。地域子育て支援センターとの協働は、地域福祉ニーズの把握や情報の共有に役立っています。
園児と地域の親子が触れ合う機会としては、毎日午前9時から午後4時までの園庭開放があります。地域の親子が園庭に自由に出入りする姿が見られ、訪問調査当日も、ウサギを見る地域の親子に園児が話しかけたり、一緒に砂遊びをする姿、乳児を連れたお母さん同士が歓談する光景が見られました。正月には園児と地域の親子が一緒に地域ボランティアの「獅子舞」を楽しみ、伝統行事を体験する機会を持ちました。
子どもと同年齢のクラスに入って親子で一緒に遊ぶ「ともだちタイム〜保育園で遊ぼう」、体験保育「ジョイフルサタデー」等の園行事は、園児と地域の親子との交流の場として好評で、参加者アンケートには開催回数増を希望する声が寄せられています。
健康や食の情報を満載した保健だよりや予定献立を地域にも配布しており、保育園が地域との交流を深め、地域の中に溶け込んでいる様子がうかがえます。
3.連携して保育に取り組む経験豊かな職員
職員は長く保育に携わっており、園長の長い経験とリーダーシップのもと保育の現場は安心感と落ち着いた雰囲気に包まれています。職員間での話し合いは豊富に行われており、連携の良さが随所に見られています。全職員がクラスの枠を超え、どの子どもに対してもその子の個性を把握した見守りと援助ができる体制になっています。
職員会議、幼児・乳児会議、リーダー会議や日々の申し送りでは、丁寧な情報の共有や気づいたことを率直に言い合える雰囲気があります。豊富な意見交換について職員は子どもを立体的に捉えるためのいい機会と考えています。職員間の話し合いのテーマは、子どもとの信頼関係の築き方や受容、発達の理解と成長に応じた支援等広範囲に及んでおり、たとえば、子どもたちへの言葉かけでは、職員はできるだけきれいな言葉を、豊かに語りかけることを大切にしようと話し合っています。
作品展示の工夫、年齢に応じた素材の提供と創作活動、身体能力の向上への取り組みなどにチームワーク良く連携して取り組んでいます。
《さらなる取組を期待する点》
1.ハード面を中心とした環境整備の取り組みを
当園は開園から34年の月日が経ちました。定員120人規模の園として、併設の子育て支援センター事業と合わせて、地域社会との連携と子育家庭への支援の核としての機能を果たして来ました。たくさんの子どもたちが思い出を胸に巣立った園舎も、34年の経過で傷みが目につくようになりました。
トイレのすのこは、職員がきれいな色で塗装しなおして使用しています。子どもたちは物を長く丁寧に使うことの大切さを学んでいます。日常の清掃は職員が丁寧に行い、換気や湿度管理にも気を配っています。2階のテラスは、固定遊具が置かれ、三輪車・バギー乗り、夏の水遊びの場としても、子どもたちの大好きな場所となっています。また、地域の育児支援で近隣の親子にも解放しています。
現在この2階のテラスを囲む柵は、塗装がはがれ赤さびが目立っています。建物の耐震診断のもとに補強工事を行うことや園内各所の安全性に関しての点検を行い、修繕を確認することが必要と思われます。ハード面を中心とした保育環境の整備への取り組みが望まれます。
2.保護者との関係づくりを継続し更なる充実を
園では連絡帳への丁寧な記述、懇談会や個人面談等を通して保護者の意見や要望を幅広く聞くようにしています。
入園時には園児全員に家庭訪問を実施し、直接保護者の意見を聞いています。行事後にはアンケートを取り、その内容は職員間で共有し、次の行事の企画や日常の保育に活かしています。
事務室は保護者がいつでも立ち寄れるような雰囲気作りに努め、特に降園時には職員から保護者に声をかけて子どもの成長や園での様子を伝えています。この度の第三者評価保護者アンケートでは「担任以外の保育士に気軽に様子を聞けるか」の問いに、回答者の14%がいいえと答え、子どもの給食の食べ具合や毎月の身体測定の結果を知らせてほしい等との希望が、少数ではありますが見られました。少数意見も表明しやすい環境づくりも含め、保護者との良好な関係づくりの継続を期待します。
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