◆ 福祉サービス第三者評価結果 ◆

■認可保育所
ゆめいく日進町保育園
運営主体 社会福祉法人 母子育成会
住所 川崎区日進町20-3
定員 120 名
評価実施年月 平成22年10月〜平成23年3月
結果公表 平成23年3月
評価機関 社会福祉法人 川崎市社会福祉協議会

総括表 分類別結果 家族アンケート 事業者コメント
評価方法
自己評価
(実施期間)

平成22年10月18 日〜11月6日
・自己評価は、全職員個別に各評価項目に沿った見解 を整理し、その項目ごとの評価判定結果を決定。
・その結果に基づき、園長および主任の自己評価も加 え、全体を取りまとめたうえで、最終版自己評価票とし て評価機関へ提出(11月8日)。

評価調査員による評価
(実施日)

平成22年 12月14日、20日
・第1日目は、チーム評価調査者の紹介および調査の 主旨を説明した後に、施設内観察および関係書類によ る評価判定根拠の確認を実施。また職員インタビュー による評価項目ごとの確認作業を実施。
・施設内観察は、給食時の子どもの様子、および保育 職員の支援状況、延長保育の様子や降園時における 保護者との引き継ぎ状況の観察。
・第2日目は、主に評価項目にそった園長・主任へのイ ンタビューによる内容確認を実施。
・また、早朝保育も含めて登園時の保護者と職員との 引き継ぎ状況、地域子育て支援センター内の環境と親 子の保育の様子などを観察。
・最後に、評価調査者チームの感想と総評を述べ、現 地調査を終了。

利用者家族アンケート
(実施期間)

平成22年10月18日〜平成22年11月6日
・アンケート対象は、世帯数94世帯(入園児童数109 名)を対象に実施。
・12月上旬に評価機関から当該保育園あてに「保護者 アンケート」および「返信用封筒」を送付。
・10月18日〜11月6日(約3週間)をかけてアンケート調 査を実施。アンケート用紙は、保護者から無記名にて封 入のうえ、保育園にて回収。
・11月8日に、評価機関にてアンケート引き取り、集計な ど整理の実施。
・アンケート回収率は、72.3%(回収分68世帯/94世 帯)。

総評(評価結果についての講評)

 ゆめいく日進町保育園は、公立「日進町保育園」が民営化され隣接地に新たな園舎として平成20年4月に開設されました。

 JR南武線および京浜急行線「八丁畷駅」の両駅から徒歩5分程度の利便性のよいところにあり、地域には「川崎警察署」「川崎小学校」「川崎小学校ふれあいデイサービスセンター」および「川崎・横浜公害保健センター」、またマンションや公園など、川崎区商業地域の中にあっても、とても閑静な立地条件のよい場所となっています。

 なお運営母体「社会福祉法人母子育成会」は、高齢者施設関係から乳児・子育て支援関係および診療所など多くの母子愛育の点から社会福祉事業を実施しており、そのひとつの保育事業として開設した「ゆめいく日進町保育園」ですが、同じ新園舎の3階「地域子育て支援センター(あすなろ)」と一体となった「子どもの受容と保護者支援のための子育て支援」環境を育てる点で、保護者も一緒に、また園長・主任も含め職員全員参加による保育環境作りに取り組んでいる保育園といえます。

 開設から3年目ですが、その段階でも保育の5つの基本方針の実践では、着実に保育支援の中で生かされており、一人ひとりの子どもに愛情をもって、その子の気持ちを受けとめ(受容)、楽しい食育活動や保育活動づくり、異年齢の人との信頼関係作りと共に生きる喜びづくり、また子どもの自主性や創造性を育てる点でも、保護者や地域とのふれあいを大切にした子育てを楽しみ、共に育てることのできる環境づくりの成果が現れてきているといえます。

【優れている点】

1.新園舎・新体制で臨む保育方針・目標達成への礎づくり
 理念「子どもの最善の利益を考慮し、その福祉の増進をはかり、社会全体での子育て環境の整備に努める」をねらいとして、保育方針には5つのテーマを設けています。また、保育目標「@よくあそび、食べる事を楽しみにする健康な子ども」「A友だちや物を大切にする、思いやりのある子ども」「B自分で考えて行動する子ども」を具体的に進めるため、保育課程の中で、クラス毎に子どもの年齢に合わせた「クラス目標」を掲げ、四半期毎の「配慮事項」「保護者・地域への支援」「行事」そして「四半期毎の評価・反省」を職員参加のもとで合議し、改善・見直しされてきたのが確認できます。
 特に、この園が開設してから3年目の短い期間で、公立保育園から当該園へ移籍し、保育環境の変わる中での保護者の意見や要望なども取り入れ、園長・主任も含めた職員全員の真摯な取り組みが、いろいろな行事や保育環境の改善のため保育課程や指導計画へ反映する細やかな心配りがされています。また、3階の「地域子育て支援センター(あすなろ)」との一体化により、子育て中の家族や入園されている子どもの保護者も含めて、園長・主任そして保育職員・栄養士・看護師との協働連携により、とても良い保育環境が整ってきているのが成果といえます。

2.多彩な食育活動と楽しい保育活動
 子どもの健康管理や楽しい園生活をおくるなかで、新園舎の園庭・ベランダ・屋上や園舎内でも、多彩な食育活動がみられます。
 春には、園庭での野菜やお米の栽培計画を策定し、季節に応じて「人参・きゅうり・さつまいも・ブロッコリー・ほうれん草・じゃがいも」など野菜栽培を行っています。クラスごとに栽培するものを決めて「種まき・水遣り・収穫」までを皆が経験できるようにしています。また、季節ごとに「すいかわり、もちつき、ひな祭り」などの行事を行い、季節感や文化を感じられる配慮もみられます。その栽培の状況を「栽培日記」として子どもたちが主になって作成し、クラス内に展示することで保護者も一緒に栽培の成果を思い起こすことができるようになっています。
 収穫した野菜は、自分たちで皮をむいたり、包丁で切ったりするなどして給食に取り入れており、例えば、夏の収穫祭では、収穫したきゅうり、トマト、とうもろこしなどを使ってカレーとサラダを作るクッキングカレー体験をしています。また、秋のお米の収穫祭では、春から続けてきた稲作栽培の最終段階として「稲刈り・稲干し・脱穀精米」などの作業体験の成果、収穫したお米での「おにぎりパーティ」開催など、またこれ以外にも季節に合わせた食材の使用を心がけ、お月見だんご作り、鏡もち作り、魚の食べ方などを年齢に合せて、子どもが楽しめる工夫もみられます。
 また園生活でも、年齢や発達に応じて、楽しい雰囲気の中で食事のマナー(姿勢やスプーン、フォーク、おはしの使い方など)が身につくように指導され、年長組ではおはしの使い方を教え合う場面もみられ、子どもの成長に合せた主体性のなかに自立心が生かされてきているといえます。

3.保護者も一緒に職員全員で築きあげる子育て支援環境
 多様な子育てニーズ対応として「乳児保育・延長保育・障害児保育」などの他、「地域子育て支援センター(あすなろ)」とも一体となっており保護者も一緒に子どもを育てる保育環境と看護師の配置も保護者への安心を支える子育て支援環境の整っている施設といえます。
 乳児保育では、週1回の離乳食会議でクラス担任と栄養士が話し合い、子どもが初めて食べる食材については保護者に声かけとアドバイスを行う他、また「離乳食チェックシート」により保護者と連絡を取り合いながら、保護者・保育職員・栄養士また看護師の共通理解のもとで対応がされています。
 延長保育は土曜日も含めて、長時間保育の提供もされています。延長保育を利用する子どもの数も多く、保育室内での好きな遊びコーナー提供や、オープンスペースでのグループ遊びも、その遊ぶ空間と環境にゆとりがみられ、通常保育から延長保育までの流れも自然と年齢に合わせた合同保育的に異年齢児との交流にも生かされた保育を実践しています。
 障害児保育での対応は、ケース会議で療育センターから講師を招いて職員の勉強会(研修)を開催しています。気になる子どもの保護者や家族も加えて一緒に理解を深め、保護者の悩みを傾聴して、穏やかに対応し、信頼関係を築きながら、共に育てる気持ちが持てるように配慮がみられます。
 なお子育て支援の面でも、子どもの園生活も日常保育の中で観察した記録などを「観察・個人記録」により振り返ることができ、保護者との個人面談報告書と合せて職員間の情報共有と保護者との緊密な連絡をし、また子育ての不安や悩みを話せるような雰囲気作りがみられます。「地域子育て支援センター(あすなろ)」との連携は、栄養士による離乳食講座の開催、看護師による身体測定や相談受付の実施、また利用する親子との日常的な交流環境も、この園での共に育てる子育て支援の姿勢がよくでているといえます。

【独自に取り組んでいる点】
1.子どもを主体とした明解で将来を見越した指導内容の記録づくり
 子ども一人ひとりの発達状況や保育運営は、独自の「指導計画(年間/月間)」と「週日指導計画・日誌」および「児童票」の両面から、クラス別および一人ひとりの子どもを細かいところまで記録されています。
 とくに「子どもの姿」「評価・反省」覧には、保育活動・行事などのときどきの子どもの姿が特徴的に記録されています。また、例えば「集中できない子」など気になる点については、個々に対応しています。「人間関係」や「環境」の面で職員として気をつける点、工夫する対応など指導すべき配慮点が指導計画に具体的な表現で記述され、実践する取り組みとして明解にされた、うまく活用された指導計画づくりといえます。
 また日常記録の保護者への情報提供や相互コミュニケーションを図る上でも、乳児クラスの場合は「連絡ノート」を1週間分のファイル形式(複写式)にされ、保護者が持ち帰ることが可能となっています。送迎時での相互の連絡も大切にしたうえで、1週間の子どもの園生活の把握や家庭からの連絡なども返却された連絡ノートから相互の連絡をとれる工夫として、一翼を担っている取り組みといえます。

2.広いオープンスペースやベランダを有した心地よい保育環境
 新園舎は、園庭が東南側、隣接の小学校校庭が北東側、道路も南西側と開放的な空間の中にあり、鉄筋コンクリート作りのモダンな形状の3階建て保育施設となっています。
 保育室も全て園庭に面しており、南側向きの自然光が充分取りいれられ、室内照明も充分な数を有し、夜間も明るい照明の中で延長保育が実施されています。
 また保育室と園庭の間に設置されているオープンスペースも、保育室と同様に子どもたちの遊ぶ空間「ブロック遊びなど」が確保され、その広さは子どもたちが少人数グループを作り、子どもたちの思いに合せた自由遊びや絵描きなどもテーブルを囲み、分かれて楽しむスペースが確保されています。また絵本コーナーも設けられ、絵本の読みたい子どもは、その絵本コーナーで楽しむ空間ができています。
 保育室内も、コーナー遊び、例えば「ままごとコーナー」「パズルコーナー」などがあり、子どもたちの好きな遊びでくつろぐ姿がみられ、保護者からも「新しい建物でとてもきれい、保育室とテラスの間の廊下(オープンスペース)も広くて、とても良い」などの声が多くみられます。
       ベランダでの遊具遊びや「地域子育て支援センター」保育室に面する開放的な屋上スペースも、子どもたちにとって明るく広い、陽のあたる心地よい保育環境の提供となっています。

3.地域性に合せた独自の関連機関との連携と交流
 開園して3年目の保育園ですが、地域への参加として保育行事「育児相談・絵本の貸し出し・和太鼓の発表」など、また必要時に相互協力関係「公園清掃・デイサービスセンターとの交流・地域祭参加・年長児交流」「隣接小学校との合同避難訓練(校庭への災害避難場所)」「小学校訪問」による年長児の小学生(1年生)との交流や、授業参観の見学による園児と小学生との交流の機会、「幼保小連携事業」の一環による教諭(2名:川崎小学校、京町小学校)の「保育体験の受け入れ」など小学校との相互の協力関係が整っています。これらに関わる職員間の連携による話し合いも年2〜3回行われ、職員間の周知もはかられ、中学生(川崎中学校、洗足学園中学部など)の「職業体験・ボランティア体験」や高校生(川崎高校など)の「職場体験」など、様々な人たちとの交流が整備されてきているのが特徴です。




評価結果(PDF版)(470KB)


川崎市健康福祉局総務部企画課

【問合せ】メールアドレス:35kikaku@city.kawasaki.jp 電話:044-200-2624