◆ 福祉サービス第三者評価結果 ◆

■障害福祉サービス事業所
川崎市柿生学園
運営主体 社会福祉法人 川崎市社会福祉事業団
住所 麻生区五力田2-20-10
定員 60名
評価実施年月 平成22年6月〜平成23年1月
結果公表 平成23年3月
評価機関 株式会社 学研データサービス

総括表 分類別結果 家族アンケート 事業者コメント
評価方法
自己評価
(実施期間)

平成22年6月2日〜12月16日
各種帳票・記録を確認し、担当主任・係長・施設長にて作成

評価調査員による評価
(実施日)

平成23年1月7日、1月12日
調査員3名により、1月7日と12日の両日施設を訪問し調査を行いまし た。調査は施設見学、幹部職員ヒヤリング、3名の利用者の面談、一般職 員2名に対する個別ヒヤリング及び書類確認にて実施しました。ヒヤリン グは3名の調査員が同席し、評価項目を分担して実施しました。

利用者家族アンケート
(実施期間)

平成22年11月2日
調査員2名が施設を訪問し、利用者12名を対象に聞き取り方式で調査を 行いました。

利用者本人調査方法
(実施期間)

平成23年1月12日
3名の利用者(男性2名、女性1名)に対して面談形式にて調査を行いま した。面談の内容は、日常の生活や作業のこと、職員の対応のこと、休み 時間の過ごし方及び工賃のことなど多岐に及びました。


総評(評価結果についての講評)

《特に優れている点》

○利用者が「生きる喜び」を感じられるような日中活動と寮生活の支援が行われています
 平成21年度重点目標に、日中活動は利用者の障がい特性や技術に合った作業種目、運動プログラムを提供することを明記し、缶の回収・リサイクル作業、名刺作りなどの簡易加工作業、運動、レクリエーション活動の3つのプログラムを利用者の身体状況に応じて実施しています。15年間継続してきたアルミ缶リサイクル活動が、平成21年度に地域に定着した活動としてリサイクル協会より表彰を受け、大いに利用者の自信につながりました。
 また、利用者男女各15名ずつが4つの寮に分かれ、小舎制の職員の見守りの中で穏やかな家庭的な生活を送っています。職員は利用者の持っている力が十分発揮できるように、個別支援計画に沿って生活環境の整備に努めています。職員は朝のミーティングで寮と日中活動の情報を共有しています。生活の場と作業・訓練の場が分かれていることで、生活にメリハリがあり、利用者の生きる喜びにつながっています。

○利用者の権利擁護に重点的に取り組んでいます
 平成22年度の事業計画の方針に、利用者が職員とともに喜んで達成感、充実感を実感できるように支援することを明記しています。利用者の権利擁護と職員育成の一元化を重点目標に掲げ、権利擁護意識の徹底を図るとともに、利用者に信頼される権利の擁護者としての職員育成を図っています。障がいの重度化や高齢化が進む状況の中で、コミュニケーションが困難な利用者も多く、利用者の思いや意向をくみ取るには日頃の支援のきめ細やかな工夫と配慮が求められます。権利擁護委員会の活発な働きかけで、人権擁護への取り組みに対する職員の意識が高まり、利用者への言葉遣いや支援方法の振り返りに表れています。

○開設後25年の実績を踏まえ、重度障がい者の地域移行に取り組んでいます
 重度障がい者の受け入れ施設として、他の施設では入所困難な利用者を開設以来受け入れてきました。平成21年度末の実績では入所者60名中最重度の利用者が78%を占め、重度以上を含めると97%になります。重複障がい者が多く、障がい手帳の所持は103件に及びますが、平成22年度事業計画に、重度の障がいに加え高齢化が進む中、医療機関と連携し家族への密な状況報告、日常の健康管理、感染症予防など最適な医療支援を行うことを定めています。また、施設の近くに法人が運営する4か所のケアホームがあり、空き室を利用して体験入所を行うなど、利用者の地域移行を積極的に進めています。事業計画の重点目標に、重度の障がいがあっても地域で生活が送れるよう地域移行を推進することを明記しています。家族と連携し個別支援計画に地域移行を盛り込み、地域での生活面、医療面、対人関係などを記述した健康カードを整備して、地域移行の推進に取り組んでいます。

○目標管理制度が職員のモチベーションの向上につながっています
 職員の目標管理と自己統制のマネジメントを促進することを目的に、目標管理制度を導入しています。年度始めに職員一人ひとりが年間目標を設定し、業務の重点目標や達成方法、能力開発目標などを記述した目標管理シートを作成します。年度末に、本人と上司が面談して目標の達成状況を評価し、配属など法人の人事考課システムに活かしています。
 目標管理制度の導入による職員のモチベーションの高さが、正規職員の定着率の高さにつながっています。職員の自己評価でも「自分の意向や都合に配慮してもらい満足している」「希望する福利厚生事業が用意されている」「能力向上について必要であり現在取り組んでいる」の項目で6割を超える高い評価です。また、管理者のリーダーシップに対する満足度も高く、職員のやる気向上や定着率の高さに貢献している結果であることがうかがえます。

《今後の取り組みに期待する点》

○市の理解と協力を得て、園の機能低下を防止することが急務の課題です
 開園後25年が経ち各所の設備の老朽化が進んでいる状況です。保守点検や改善に努めていますが、市の指定管理者としての制約もあり、利用者の生活の場である学園の機能低下が懸念されます。設備の故障や浴場などにみられる構造上の問題が多く、利用者の生活に支障が出ていますが、職員の努力により利用者への影響を最小限に抑えています。市の理解と協力を得て環境改善することは急務の課題です。また、設備や備品の耐用年数や老朽状況を定期的に把握するとともに、設備に関する長期計画を作成し、修繕や改修、新規取得を計画的に行うことが望まれます。

○総合的視点での家族満足度を把握し、サービス改善につなげることを望みます。
 ケアマネジメント援助技法を取り入れ、個別ニーズに配慮した個別支援計画を策定しています。個別支援計画の課題ごとに定期的にモニタリング(計画達成状況の評価)を行い、利用者が満足できる成果を得ているかを評価しています。また、各種行事や外出のイベント毎にアンケートを実施し、利用者の希望を取り入れています。しかし、施設運営や職員の対応、サービス内容全般に関するアンケートを実施していません。定期的に利用者及び家族に対するアンケート調査を行い、施設サービスに対する総合的視点での利用者ニーズを把握し、サービス改善につなげることを望みます。

評価結果(PDF版)(373KB)


川崎市健康福祉局総務部企画課

【問合せ】メールアドレス:35kikaku@city.kawasaki.jp 電話:044-200-2624