川崎市ねこの適正飼養ガイドライン

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平成17年8月策定
平成22年5月改訂
川崎市健康福祉局
動物愛護センター
区役所保健福祉センター

はじめに

 都市化にともなう住宅の過密化を背景として、川崎市においても、ねこによる生活環境への被害が多数発生しています。特に野良ねこに対する苦情や、行政対応を求める声は年々強くなってきています。
 野良ねこは、いつの時代にもいたはずです。どこで排便をしても、どこで餌を漁っても、それ程気にされずに生活していたものです。
 人間は、自分たちの住みやすいように街を変え、人間にとっては大変便利な環境を作りあげました。しかしながら、ねこのライフスタイルは変わることなく、ねこにとって、都市はとても住みにくい環境となってしまいました。
 さらに、栄養価の高い餌を与える人たちが現れ、野良ねこの健康状態や繁殖能力が向上していくとともに、飼いねこの遺棄と相まって、野良ねこの数は増加してきました。
 このように考えると、野良ねこは、現代社会の産物であるのです。それならば我々人間が責任ある行動と管理を徹底していくことが、野良ねこ問題を解決していく上で必要なことなのではないでしょうか。
 

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ねこの定義

野良ねこと飼いねこの違いは、所有・占有の意思を持って、継続的に餌や水を与え世話をしている飼い主又は飼い主に準ずる者がいるか否かであり、川崎市では、「飼い主」を次のように定義しています。
・ 動物の飼養又は保管をする者
・ 動物に占有の意思をもって継続的に餌を与え、又は世話をしている者
・ 動物を運動させ、訓練し、又は移動させている者
・ 動物を他人から借り、又は預かっている者

1 飼いねこ
  特定の飼い主が存在するねこ。つまり所有・占有の意思を持って、継続的に給餌給水等の世話をされているねこのことを指します。
(1) 内ねこ
  屋内のみで飼養されているねこ。糞尿などで近隣に迷惑をかけることがなく、また、ねこ自身にとっても健康で安全に暮らすことができます。川崎市は、ねこの屋内飼養を推奨しています。
(2) 外ねこ
  ア 出入自由ねこ
    屋内飼養が基本ですが、ねこが要求すれば、屋外を自由に散策させる飼養形態のねこ。飼い主は、屋内のみで飼養することを「束縛」「不自然」として嫌い、放任の状態にあります。ねこが近隣で糞尿などで迷惑をかけることや、病気や事故に遭遇する危険性があることを理解する必要があります。また、不妊去勢手術が施されていない場合もあり、野良ねこを生み出す要因となってしまうことがあります。
  イ 庭ねこ
    飼い主は所有の意思を持って、継続的に給餌給水して世話をしていますが、屋内には一切入れず飼養されているねこ。不妊去勢手術が施されていない場合が多く、出入自由ねこと同様に、飼い主は近隣への影響、ねこ自身の健康と安全に関心が低い傾向にあり、野良ねこを生み出す要因となってしまっています。
  ウ 地域ねこ
    実際に野良ねこが生活している地域の理解と協力を得て、地域住民の認知と合意が得られたねこ。その地域にあった方法で、飼養管理者を明確にし、飼養する対象のねこを把握するとともに、餌の管理、不妊去勢手術の徹底、糞尿の始末、周辺美化など地域のルールに基づいて適切に飼養管理し、野良ねこの数を今以上に増やさず、一代限りの生を全うさせるねこを指します。地域が飼い主となり、地域で責任を持つ必要があります。
2 野良ねこ
  特定の飼い主が存在せず、屋外で生活するねこ。川崎市においては、まったく人間社会に係らずに自力で生活する、いわゆる「ノネコ」は存在しないものと考えています。全ては無責任な飼い主による「捨てねこ」「不適切飼養」に端を発しています。栄養状態が悪く、病気や事故などにより比較的短命です。
(1) 世話ねこ
一部の住民が継続的に給餌給水等の世話をしているねこ。多くは不妊去
勢手術が施されていますが、地域の認知がなされていないため、地域から嫌われてしまう場合が多い。また、世話をしている人には、所有・占有の意思がなく、飼い主に準ずる責任意識が希薄な傾向にあります。
(2) 餌付けねこ
一部の住民が継続的に給餌給水のみをしているねこ。不妊去勢手術が施
されていないため、第2の野良ねこを生み出す原因となっています。当然地域の認知がなされていないため、地域から嫌われてしまい、トラブルを引き起こしています。

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ねこの分類表

ねこの習性

1 運動能力、感覚器官
(1) 視覚
人間のように双眼視できるので、距離感を正確に判断することができます。色の識別能力は高くありませんが、わずかな光でも増幅できるので暗がりで物を見る能力に長けています。
(2) 聴覚
耳の角度を変えることができるので、音源の方向を正確に把握できます。
また、内耳器官が発達しているため平衡感覚に優れています。
(3) 嗅覚
鋭い嗅覚を持っています。臭いを嗅ぐことでコミュニケーションをとっています。
(4) 触覚
口の周りや眼の上などに硬いヒゲが生えており、接触や振動に対して鋭敏です。狭いところを体が通り抜けられるか否かの判断にも役立っています。

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2 行動
(1) 食性
 原則的に肉食性です。人間と比べて、たんぱく質と脂質を非常に多く必要とします。
(2) 繁殖
 オスは、生後6ヵ月くらいから性行動が見られるようになります。一般的には生後18ヵ月頃からオス特有の性行動(放浪癖、喧嘩、尿スプレー)が顕著になります。メスは、生後7ヵ月くらいから発情兆候が見られるようになります。一般的に、年3〜4回発情し、約1週間程度続きます。ねこは交尾排卵するため、交尾によって確実に妊娠します。妊娠期間は60日前後で、1回あたりのお産で平均5匹の子ねこを産みます。発情しても交尾をしない場合は、3〜4週間おきに発情します。
(3) 社交性
 生後4〜8週令の時期に人や他の動物と接触しないと攻撃的になったり、神経質になると言われています。
ねこの行動範囲は狭く、主として自宅とその周辺程度が行動圏です。ねこは群れを作らず単独生活をする動物ですが、夜になると狩猟圏といわれる共有地に出かけ、狩りやねこどうしの交流を深めます。都会では駐車場や空き地がこれにあたります。
 一方、屋内飼育のねこは、家族と暮らす屋内が行動圏になります。ねこは高い所に登る習性があるので、立体的に自由に運動ができれば、屋内という限られた状況でも暮らしていけます。

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(4) トイレ
ねこは、花壇や砂場のような軟らかい土や砂の上に排泄することを好み、決まった場所に排泄する習性があります。この性質を利用して、特定の場所に排泄をするようにしつけることができます。
(5) 鳴き声
鳴き声は親子やねこ同士のコミュニケーションの手段として使われる他、警戒・威嚇・闘争の表現にも使われます。

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(6) マーキング行動
  ア 擦り付け
    顔や脇腹などを人間に擦り付ける行動は、安心や親愛の情を示していると考えられています。また、顔等から分泌される匂い物質をねこ同士で擦り付けるのは、大切なコミュニケーションの一つでもあります。
  イ 爪研ぎ
    武器である爪を利用しやすい状態にしておく必要性から行われますが、その他にも、爪で傷をつける視覚的マーキングと足の裏から分泌される匂いをつける嗅覚的マーキングを同時におこなっています。
  ウ 尿マーキング(尿スプレー)
    行動圏を明らかにして自分の存在を誇示したり、不安を感じた時に示す行動です。特にオスは、成熟すると尾を上げて柱などに尿を噴射して縄張りを主張します。去勢手術により90%近くがこの尿マーキングを止めると言われています。
(7) グルーミング
ねこは、体を舐めたり、前肢で顔を洗うような動作をしますが、これは自分の匂いをかき消すための習性です。ねこ同士が舐めあうのは、気の合った仲間であることを示しています。

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解決への歩み

 川崎市におけるねこに関する苦情相談は、各区役所保健福祉センター及び動物愛護センターあわせて、例年1,500件以上も寄せられています。
 苦情相談内容については、傷病保護依頼に関すること、糞尿に関すること、飼養管理に関すること、動物の愛護及び管理に関する法律第35条の規定に基づく引取り依頼に関することで、その大半を占めています。
 また、引取りに関しては、やむを得ない理由で飼養継続が困難となったねこの飼い主からの場合、その60〜70%は生後91日未満の子ねこが占めています。
 さらに、民家の庭などで生まれて間もない、そのまま放置しておけば、衰弱死するか、他の動物に襲われるなどしてしまうような、自立できていない子ねこについては、飼い主の判明しないねことして引取っています。これにけがや病気で動けなくなったねこの保護収容数を合わせると、800頭以上にも及んでいます。

1 飼いねこの適正飼養
  ねこによるトラブルの原因は、ねこが屋外で自由に、ねこの本能・習性に基づいて行動することにあります。川崎市のように過密化した都市で、ねこを屋外で自由に行動させることは、近隣への配慮に欠けた行為ととられてもしかたがありません。
  また、終生飼養を放棄して捨ててしまうことは、「遺棄」という犯罪行為に該当するばかりでなく、人間社会で嫌われ、食事もろくにとれない不幸なねこを生み出すことになります。

適正飼養ルール
 ねこはおとなしく、ちょっとした留守番ならば苦になりません。様々なライフスタイルに適応することが可能で、都市生活でのペットとしてもふさわしい動物です。
(1) 屋内飼養
 ねこを屋内で飼養することによって、近隣への生活環境被害を未然に防ぐことができるとともに、交通事故や感染症の危険からねこ自身を守ることができます。また、いっしょに過ごす時間が増えることから、より親密な関係を築くことができ、飼い主にとっても安らぎや楽しさをたくさん得ることができます。
 ねこの習性をよく理解し、不妊去勢手術を施し、環境を整えれば、屋内飼育は十分可能です。
(2) 不妊去勢手術
 不妊去勢手術には、ねこ特有の問題行動を抑える効果があると言われています。特にオスにおいては、放浪癖、喧嘩、尿スプレー等を抑止する効果があります。さらに、望まない繁殖により、処分されることになる子ねこを生み出すことを防止できます。
 他都市等における調査でも、ねこの飼い主の約2割弱が不妊去勢手術を実施しておらず、これが全国で毎年約27万匹ものねこが致死処分されている現状を作り出す大きな要因となっていると推測されます。ねこの飼い主は、命ある動物の飼い主としての責任をもう一度自覚し、不妊去勢手術の必要性を認識するよう努めてください。最近の獣医療の進歩により、生後4ヶ月位からでも不妊去勢手術が可能となりました。
(3) 所有者明示
 ねこの所有者を明らかにすることは、飼い主としての社会的な責任を
明確にすることになります。また、そのねこに対する愛情の印であるとも言えます。さらに、迷子時や事故に遭遇した際の緊急の連絡にも役立ちます。原則屋内飼いのねこでも、災害時など、万一の事態に備えて迷子札などを装着しておきましょう。
(4) 終生飼養
 日本の家庭で飼養されているねこの平均寿命は10歳前後と推定されています。近年の獣医療の進歩やバランスの取れた食事等によって寿命はさらに延びている傾向にあり、長寿のねことしては20歳以上のものもいます。自分のライフスタイルの少なくとも10年先を考えてから飼い始めましょう。
 命ある動物の飼い主として、終生飼養は大原則です。「動物を捨てること=遺棄」は、動物の愛護及び管理に関する法律で禁止されています。遺棄は違法行為として罰則(50万円以下の罰金)も規定されています。

2 野良ねこ対策
  川崎市内にはノネコは存在しないものと考えられるため、全ての野良ねこは、不適切な飼養管理や遺棄に端を発しています。また、「餌やり」等と称されるように、何らかの形で人とのかかわりがあり、餌を与えられて生活しているものと推測されます。
  これらのねこを取り巻いて、近隣住民間の関係が悪化してしまう、いわゆる「野良ねこ問題」が近年クローズアップされてきています。
  「かわいい」、「かわいそう」という感情だけで餌を与えている人がいて、ねこの適正な飼い方が守られていないため、野良ねこを増やしたり、ねこによる糞尿被害、庭木荒らしなど、周囲の人達に迷惑をかけるといった状況を作る原因となり、市内のあちこちでトラブルを起こしています。近隣の迷惑を考えない、自分本位の身勝手な行為と言わざるを得ません。周辺地域の衛生環境や他人の生活権を損なうような方法での餌やりの継続は厳に慎まなければなりません。
  屋内飼養のねこの寿命が10年前後といわれているのに対し、野良ねこの寿命は、交通事故や感染症が主な原因となって、せいぜい3〜4年と言われています。このことからも、野良ねこ問題は、飼いねこの終生飼養・屋内飼養・不妊去勢手術等の適正飼養が普及・徹底されれば、次第に解決していくものと考えられますが、現状の野良ねこ問題を解決するためには、野良ねこの数を減らしていく努力と、既に存在している野良ねこによる被害を防止する両面の取組みが必要です。
 その取組みの一つとして、野良ねこを排除するのではなく、地域住民の間でねことの共存意識を育成し、結果として野良ねこを減少させていく、地域ねこという方法があります。これは、地域住民の主導によって、地域住民の総意のもと、それぞれの地域の実情に合わせたルールづくりが行わなければなりません。野良ねこ問題が生じている地域には、それぞれの地域独自の多様な問題が存在することから、野良ねこに餌を与えている人たちと、地域住民との相互理解や協力関係を自治会単位で確立することが必要になります。
 なお、地域ねこという方法は、全ての野良ねこに新しい飼い主を探せない現状における、苦肉の策であり、解決までの過渡期的な対応であるものと考えています。

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地域ねこ活動として認定されるためには・・・
(1) 野良ねこが「かわいそう」だからとの理由で安易に餌を与えるだけの行為が、野良ねこ問題を複雑にしています。まず、現在野良ねこに給餌給水等をしている人たちから、地域の住民組織である自治会等へ、そのねこを地域のねことして飼養管理していくことを提案し、合意を得られるように冷静に根気強く説明するとともに、地域の環境に配慮した適切な飼養管理を行い、納得が得られるための努力を積み重ねる必要があります。
 野良ねこ問題を解決するためには、地域の協力が必要不可欠です。野良ねこの命を救うためには、地域住民は全てを我慢するのが当然であるかのような論点では、納得が得られないばかりでなく、ねこ嫌いを増やしてしまう結果になることを認識するとともに、飼い主に準じた責任をまっとうする意志表示が必要です。
(2) 地域住民は、ねこによる被害等の現状を十分認識し、野良ねこを一時的に排除するのではなく、飼い主のいない野良ねこを、地域が飼い主となり、地域で管理することが、野良ねこによるトラブルを無くすための試みであることを理解しなければなりません。地域住民が納得することができるルールを作るため、地域の住民組織である自治会等を通じて積極的に調整を図ることが必要です。野良ねこを排除するような一方的な要求をしていても、野良ねこ問題は一向に解決しないばかりでなく、さらに拡大し深刻化してしまうことを認識しておく必要があります。

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地域ねこ活動の基本ルール


(1)地域ねこ活動の趣旨を説明し、地域住民の納得と合意を得ましょう。
・ 地域ねこ活動を推進していくためには、地域住民の理解が不可欠です。地域がねこの飼い主となり、責任をまっとうする意志が必要です。
・ 地域ねことして合意を得た場合、合意内容を記載した承認書等を作成し、適正な飼養管理をしましょう。
(2)餌場をきちんと決めましょう。
・ 所有者、管理者等の理解を得た上で周囲の状況を考慮し餌場を決め、その場所以外では餌や水を与えないようにしましょう。
・ 餌は決められた時間に必要な量を与え、食べ終わるのを待ってから、残渣を回収し、常に清潔を心がけましょう。
・ 置き餌は絶対にしないようにしましょう。
(3)トイレを設置し排泄の管理をしましょう。
・ 所有者、管理者等の理解を得た上でトイレを確保し、常に清潔を心がけましょう。
・ 決められたトイレ以外の排泄物も管理の一環として片付けましょう。
・ 排泄物以外のゴミ等も積極的に片付け、周辺の環境美化を心がけましょう。
(4)不妊去勢手術を行い、これ以上増えないようにしましょう。
(5)病気やノミ等を予防するため健康管理をしましょう。
(6)世話をするねこを把握し、識別できるようにしましょう。
・ 世話をするねこの頭数把握、地域のねこであることの明示により識別できるようにするとともに、地域内の飼いねこについても所有者明示を推進し、個体管理に努めましょう。
(7)ねこを管理している代表者を明確にしましょう。
(8)飼いねことして飼養してくれる新しい飼い主を探しましょう。
・ 地域ねこは過渡期的な対応です。最終目標は、全てのねこに幸せな家庭を提供することです。
(9)飼いねこの適正管理を推進し、野良ねこ予備軍をなくしましょう。

  以上は、地域ねこ活動を実践していくための基本的なルールです。実際には、このルールを参考にして地域の実情にあった適切なルールを構築していく必要があります。

3 迷惑防止策
  市民の中には、ねこが嫌いな人やアレルギーで近寄れない人がいます。敷地内に入ってきたねこのふん尿に悩まされる場合もあります。また、ねこがペットの小鳥や金魚をとったりする場合もあります。ねこが家の敷地に入って来にくくする方法を紹介します。

 □ ごみの処理を確実にして、荒らされないようにする。

 □ ねこが入れないように網やネットなどで進入路を防ぐ。

 □ ねこは水を嫌うので、通り道、ふんをする場所に水をまく。

 □ 市販のねこ専用忌避剤、酢、木酢液などを散布する。

 □ 市販されている超音波発生器(センサーがねこをキャッチすると超音波を放射する機器)などのねこよけグッズを使用してねこの侵入を防ぐ。

ねこに関する法令について

動物の愛護及び管理に関する法律(抜粋)
 (目的)
第1条 この法律は、動物の虐待の防止、動物の適正な取扱いその他動物の愛護に関する事項を定めて国民の間に動物を愛護する気風を招来し、生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養に資するとともに、動物の管理に関する事項を定めて動物による人の生命、身体及び財産に対する侵害を防止することを目的とする。
(基本原則)
第2条  動物が命あるものであることにかんがみ、何人も動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならない。
(普及啓発)
第3条  国及び地方公共団体は、動物の愛護と適正な飼養に関し、前条の趣旨にのっとり、相互に連携を図りつつ、学校、地域、家庭等における教育活動、広報活動等を通じて普及啓発を図るように努めなければならない。
(動物の所有者又は占有者の責務等)
第7条 動物の所有者又は占有者は、命あるものである動物の所有者又は占有者としての責任を十分に自覚して、その動物をその種類、習性等に応じて適正に飼養し、又は保管することにより、動物の健康及び安全を保持するように努めるとともに、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない。
2 動物の所有者又は占有者は、その所有し、又は占有する動物に起因する感染性の疾病について正しい知識を持ち、その予防のために必要な注意を払うように努めなければならない。
3 動物の所有者は、その所有する動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置として環境大臣が定めるものを講ずるように努めなければならない。
4 環境大臣は、関係行政機関の長と協議して、動物の飼養及び保管に関しよるべき基準を定めることができる。
 (地方公共団体の措置)
第9条 地方公共団体は、動物の健康及び安全を保持するとともに、動物が人に迷惑を及ぼすことのないようにするため、条例で定めるところにより、動物の飼養及び保管について、動物の所有者又は占有者に対する指導その他の必要な措置を講ずることができる。
    第3節 周辺の生活環境の保全に係る措置
第25条 都道府県知事は、多数の動物の飼養又は保管に起因して周辺の生活環境が損なわれている事態として環境省令で定める事態が生じていると認めるときは、当該事態を生じさせている者に対し、期限を定めて、その事態を除去するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
2 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に係る措置をとらなかつた場合において、特に必要があると認めるときは、その者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
3 都道府県知事は、市町村(特別区を含む。)の長(指定都市の長を除く。)に対し、前2項の規定による勧告又は命令に関し、必要な協力を求めることができる。
 (犬及びねこの引取り)
第35条 都道府県等(都道府県及び指定都市、地方自治法第252条の22第1項の中核市(以下「中核市」という。)その他政令で定める市(特別区を含む。以下同じ。)をいう。以下同じ。)は、犬又はねこの引取りをその所有者から求められたときは、これを引き取らなければならない。この場合において、都道府県知事等(都道府県等の長をいう。以下同じ。)は、その犬又はねこを引き取るべき場所を指定することができる。
2 前項の規定は、都道府県等が所有者の判明しない犬又はねこの引取りをその拾得者その他の者から求められた場合に準用する。
3 都道府県知事は、市町村(特別区を含む。)の長(指定都市、中核市及び第1項の政令で定める市の長を除く。)に対し、第1項(前項において準用する場合を含む。第5項及び第6項において同じ。)の規定による犬又はねこの引取りに関し、必要な協力を求めることができる。
4 都道府県知事等は、動物の愛護を目的とする団体その他の者に犬及びねこの引取りを委託することができる。
5 環境大臣は、関係行政機関の長と協議して、第1項の規定により引取りを求められた場合の措置に関し必要な事項を定めることができる。
6 国は、都道府県等に対し、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、第1項の引取りに関し、費用の一部を補助することができる。
 (負傷動物等の発見者の通報措置)
第36条 道路、公園、広場その他の公共の場所において、疾病にかかり、若しくは負傷した犬、ねこ等の動物又は犬、ねこ等の動物の死体を発見した者は、すみやかに、その所有者が判明しているときは所有者に、その所有者が判明しないときは都道府県知事等に通報するように努めなければならない。
2 都道府県等は、前項の規定による通報があったときは、その動物又はその動物の死体を収容しなければならない。
3 前条第5項の規定は、前項の規定により動物を収容する場合に準用する。
 (犬又はねこの繁殖制限)
第37条 犬又はねこの所有者は、これらの動物がみだりに繁殖してこれに適正な飼養を受ける機会を与えることが困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するため、生殖を不能にする手術その他の措置をするように努めなければならない。
2 都道府県等は、第35条第1項の規定による犬又はねこの引取り等に際して、前項に規定する措置が適切になされるよう、必要な指導及び助言を行うように努めなければならない。
   第6章 罰則
第44条 愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
2 愛護動物に対し、みだりに給餌又は給水をやめることにより衰弱させる等の虐待を行った者は、50万円以下の罰金に処する。
3 愛護動物を遺棄した者は、50万円以下の罰金に処する。
4 前3項において「愛護動物」とは、次の各号に掲げる動物をいう。
(1)牛、馬、豚、めん羊、やぎ、犬、ねこ、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる
(2)前号に掲げるものを除くほか、人が占有している動物で哺乳類、鳥類又は爬虫類に属するもの



川崎市動物の愛護及び管理に関する条例(抜粋)
 (目的)
第1条 この条例は、動物の愛護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号。以下「法」という。)の規定に基づき動物の健康及び安全の保持について必要な措置を講じ、市民の間に動物愛護の気風を高めるとともに、動物による人の生命、身体及び財産に対する侵害並びに生活環境の汚染を防止することを目的とする。
 (基本理念)
第2条 市民は、動物に対して愛護の心情を持ち、虐待又は遺棄をすることなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならない。
 (指導、助言及び普及啓発)
第4条 市長は、動物の健康及び安全を保持し、又は動物による人の生命、身体若しくは財産に対する侵害若しくは生活環境の汚染を防止するため必要があると認めるときは、その飼い主に対し、必要な指導又は助言をするものとする。
2 市長は、動物の飼養相談に応ずるとともに、適正な飼養に関する知識の普及啓発に努めるものとする。
 (飼い主の遵守事項)
第5条 飼い主は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 動物の習性及び生理を理解し、責任を持って飼養又は保管をするとともに、その健康及び安全の保持に努めること。
(2) 畜産その他の正当な理由がある場合を除き、動物を終生にわたり飼養するよう努めるとともに、やむを得ず飼養することができなくなった場合には、自らの責任において新たな飼い主を見つけるよう努めること。
(3) 動物の種類、習性等に適した飼養又は保管の場所を確保すること。
(4) 動物が繁殖して適正な飼養の機会を与えることが困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するため、生殖を不能にする手術その他の措置を講ずること。
(5) 動物が逃げ出した場合又は行方が分からなくなった場合は、自らの責任において捜索し、収容に努めること。
(6) 動物の鳴き声又は動物から飛散する羽若しくは毛により、人に迷惑をかけないように飼養又は保管をすること。
(7) 動物が公園等の公共の場所又は他人の土地、建物等を不潔にし、又は損傷することのないように飼養又は保管をすること。
(8) 汚物等を適正に処理することにより、動物の飼養又は保管のための施設(以下「飼養施設」という。)の内外を清潔にし、悪臭又は昆虫等の発生を防止すること。
(9) 動物が人の生命、身体又は財産に害を加えないように飼養又は保管をすること。
 (犬又はねこの引取り等)
第12条 市長は、法第35条第1項又は第2項の規定により犬又はねこの引取りを求められたときは、引き取るべき日時及び場所を指定し、かつ、それを引き取るために必要な指示をすることができる。



家庭動物等の飼養及び保管に関する基準(抜粋)
第1 一般原則
 1 家庭動物等の所有者又は占有者(以下「所有者等」という。)は、命あるものである家庭動物等の適正な飼養及び保管に責任を負う者として、動物の生態、習性及び生理を理解し、愛情をもって家庭動物等を取り扱うとともに、その所有者は、家庭動物等を終生飼養するように努めること。
 2 所有者等は、人と動物との共生に配慮しつつ、人の生命、身体又は財産を侵害し、及び生活環境を害することがないよう責任をもって飼養及び保管に努めること。
 3 家庭動物等を飼養しようとする者は、飼養に先立って、当該家庭動物等の生態、習性及び生理に関する知識の習得に努めるとともに、将来にわたる飼養の可能性について、住宅環境及び家庭構成の変化も考慮に入れ、慎重に判断するなど、終生飼養の責務を果たす上で支障が生じないよう努めること。
 第3 共通基準
 1 健康及び安全の保持
   所有者等は、次の事項に留意し、家庭動物等の種類、生態、習性及び生理に応じた必要な運動、休息及び睡眠を確保し、並びにその健全な成長及び本来の習性の発現を図るように努めること。
(1)家庭動物等の種類、発育状況等に応じて適正に餌及び水を給与すること。
(2)疾病及びけがの予防等の家庭動物等の日常の健康管理に努めるとともに、疾病にかかり、又は負傷した家庭動物等については、原則として獣医師により速やかに適切な措置が講じられるようにすること。傷病のみだりな放置は、動物の虐待となるおそれがあることについて十分認識すること。また、家庭動物等の訓練、しつけ等は、その種類、生態、習性及び生理を考慮した適切な方法で行うこととし、みだりに殴打、酷使する等の虐待となるおそれがある過酷なものとならないようにすること。
(3)所有者等は、適正な飼養及び保管に必要なときは、家庭動物等の種類、生態、習性及び生理を考慮した飼養及び保管のための施設(以下「飼養施設」という。)を設けること。飼養施設の設置に当たっては、適切な日照、通風等の確保を図り、施設内における適切な温度や湿度の維持等適切な飼養環境を確保するとともに、適切な衛生状態の維持に配慮すること。
 2 生活環境の保全
(1)所有者等は、自らが飼養及び保管する家庭動物等が公園、道路等公共の場所及び他人の土地、建物等を損壊し、又はふん尿その他の汚物、毛、羽毛等で汚すことのないように努めること。
(2)所有者等は、家庭動物等のふん尿その他の汚物、毛、羽毛等の適正な処理を行うとともに、飼養施設を常に清潔にして悪臭、衛生動物の発生の防止を図り、周辺の生活環境の保全に努めること。
 3 適正な飼育数
   所有者等は、その飼育及び保管する家庭動物等の数を、適切な飼育環境の確保、終生飼養の確保及び周辺の生活環境の保全に支障を生じさせないよう適切な管理が可能となる範囲内とするよう努めること。
 4 繁殖制限
   所有者は、その飼養及び保管する家庭動物等が繁殖し、飼養数が増加しても、適切な飼養環境及び終生飼養の確保又は適切な譲渡が自らの責任において可能である場合を除き、原則としてその家庭動物等について去勢手術、不妊手術、雌雄の分別飼育等その繁殖を制限するための措置を講じること。
 6 人と動物の共通感染症に係る知識の習得等
 (1)所有者等は、その所有し、又は占有する家庭動物等と人に共通する感染性の疾病について、動物販売業者が提供する情報その他の情報をもとに、獣医師等十分な知識を有する者の指導を得ることなどにより、正しい知識を持ち、その飼養及び保管に当たっては、感染の可能性に留意し、適度な接触にとどめるなどの予防のために必要な注意を払うことにより、自らの感染のみならず、他の者への感染の防止にも努めること。
 (2)家庭動物等に接触し、又は家庭動物等の排せつ物等を処理したときは、手指等の洗浄を十分行い、必要に応じ消毒を行うこと。
第5 ねこの飼養及び保管に関する基準
 1 ねこの所有者等は、周辺環境に応じた適切な飼養及び保管を行うことにより人に迷惑を及ぼすことのないよう努めること。
 2 ねこの所有者等は、疾病の感染防止、不慮の事故防止等ねこの健康及び安全の保持並びに周辺環境の保全の観点から、当該ねこの屋内飼養に努めること。屋内飼養以外の方法により飼養する場合にあっては、屋外での疾病の感染防止、不慮の事故防止等ねこの健康及び安全の保持を図るとともに、頻繁な鳴き声等の騒音又はふん尿の放置等により周辺地域の住民の日常生活に著しい支障を及ぼすことのないように努めること。
 3 ねこの所有者は、繁殖制限に係る共通基準によるほか、屋内飼養によらない場合にあっては、原則として、去勢手術、不妊手術等繁殖制限の措置を講じること。
 4 ねこの所有者は、やむを得ずねこを継続して飼養することができなくなった場合には、適正に飼養することのできる者に当該ねこを譲渡するように努め、新たな飼養者を見出すことができない場合に限り、都道府県等に引き取りを求めること。
 5 ねこの所有者は、子ねこの譲渡に当たっては、特別の場合を除き、離乳前に譲渡しないように努めるとともに、その社会化が十分に図られた後に譲渡するよう努めること。また、譲渡を受ける者に対し、社会化に関する情報を提供するよう努めること。
第8 準用
  家庭動物等に該当しない犬又はねこについては、当該動物の飼養及び保管の目的に反しない限り、本基準を準用する。

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お  問  合  せ ・ 御  相  談  は.....

川崎区役所保健福祉センター衛生課  044−201−3223
幸 区役所保健福祉センター衛生課  044−556−6682
中原区役所保健福祉センター衛生課  044−744−3280
高津区役所保健福祉センター衛生課  044−861−3321
宮前区役所保健福祉センター衛生課  044−856−3270
多摩区役所保健福祉センター衛生課  044−935−3310
麻生区役所保健福祉センター衛生課  044−965−5163
動物愛護センター              044−766−2237
健康福祉局健康安全室          044−200−2448



※アニマル・フレンド・コール[電話 044−744−1482]
  相談内容 動物の健康管理や病気治療について
         動物の食事やしつけについて
         その他動物の飼養に関することについて
  相談窓口 社団法人川崎市獣医師会
  相談時間 月曜日〜金曜日(祝祭日及び年末年始は休み)
         午前10時〜12時・午後1時〜4時

  *社団法人川崎市獣医師会事務局 044−733−7313

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