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平成24年度景観まちづくり視察ツアー

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景色を紐解く まちづくり塾 ~まちづくり授業をつくろう~

 平成24年度のバスツアーは、市立小学校社会科教育研究会及び総合教育センターとの共催により、「市民自らが創る景観」を学ぶとともに、次代を担う子どもたちにどのように伝えていくかを考えるというツアーでした。
 まず、まちづくり活動に取り組む住民の方々の説明を受けながら、まちづくり活動の現場を歩き、住民一人ひとりの活動がまちの景観を創り出していることを学びました。
 その後、市民自らが行うまちづくりの大切さを次代を担う子どもたちに伝えていくため、見学したまちづくり活動を題材にした授業を考えました。

開催日

平成24年8月2日(木)

当日の様子

多摩区役所4階第1会議室にて、景観やまちづくりについての講義

講義の様子

 講義では、景観の見方や色彩の見方、まちづくりのプロセスなど、今日一日のまち歩きで、新たな「まちの姿」を発見をするための鍵を手にいれました。

「五反田自治会」の活動場所の見学

見学の様子

 五反田自治会の方々の説明を受けながら歩きました。

 この地区では、子どもたちに気持ちよく安全に通学してもらおうと、五反田川沿いの通学路で伸び放題になっていた木を切り、花壇を作ったことをきっかけに、いろいろな活動が広がっていました。

 花壇を作ってきれいな景観ができたことで、花壇を見るためのベンチや、地区を知ってもらうための掲示板もつくるようになりました。そうすると、地域の顔が見え、コミュニケーションが広がり、さらにはこいのぼりの飾りや七夕飾りなど、季節の行事も開かれるようになってきたのだそうです。

 さらに、地区内の落書きが絶えなかったトンネルは、子どもたちの絵を張ったことによって落書きが解消していました。

活動のきっかけとなった花壇

地域の大人の人たちが切ってきた竹に子どもが飾りをつけています。

落書きを消して地区の子どもたちの絵を張りました。絶えなかった落書きがすっかりなくなりました。

「日向山うるわし会」と「生田根岸古墳の杜保全会」の活動場所の見学

見学の様子

 まず、日向山うるわし会の方々の説明を受けながら東生田緑地を歩きました。

 竹が生い茂り散歩も怖いような「日陰山」の状態だった日向山。川崎市の市民健康の森づくりをきっかけに、名前どおりの「日向山」を変えるため、10年前から下草狩りや沿道、広場づくりが継続されています。今では行政との協働から市民主体の活動へ発展し、小学校の総合学習や中学校の部活、高校の竹切り・竹細工学習を受け入れているそうです。人の手が入ってつくられる里山の景観の大切さを実感しました。

10年間積み重ねてきた活動について、お話を伺いました。

子どもたちをはじめ、たくさんの人が集う「日向山」になっていました。

道具小屋。
子どもも大人も一緒になって、地域の人たちの手によって里山景観がつくられてきました。

 次に生田根岸古墳の杜保全会の方々の説明を受けながら、生田根岸古墳の杜を歩きました。

 隣の東生田緑地と連続した山で、生田根岸古墳群も現存する生田根岸古墳の杜。地権者の了解を得て、2年前から、竹の間伐や下草狩りなどの活動が始まりました。

 東生田緑地は10年以上の活動によって里山になっていました。こちらはまだまだ始まったばかり。でも、会の方々の活動によって、東生田緑地のような市民に親しまれる里山となる姿が見えたような気がしました。

まだまだたくさんの竹が生い茂っています。

ここで始まった活動や目指している夢についてお話を伺いました。

新しく散策道を整備しています。
古墳と多摩丘陵の斜面林が一体となった里山景観づくりがはじまっています。

「井田みすぎ地区まちづくり協議会」の活動場所の見学

見学の様子

 井田みすぎ地区まちづくり協議会の方の説明を受け、現地を見学しました。
 

 井田みすぎ地区内では世代交代や産業構造の変化とともに開発物件が増えていました。そこで、「井田みすぎ地区まちづくり宣言」を策定するとともに、地区内に建つマンションや戸建のミニ開発に対して、開発段階から自治会への加入を促し、高さ制限や色彩、セットバック、緑化への協力などをお願いするなどして、積極的に住民自らのまちづくりが行っているのだそうです。

どのようなまちを目指してまちづくり活動を行っているのか、お話を伺いました。

地区の住民が、開発段階から、緑化やセットバック等、いろんな働きかけを行ったことが、マンション設計に反映されていました。

新しい住民も一緒になって緑化などのまちづくりが行われていました。

NEC玉川ルネッサンスシティのヘリポートから武蔵小杉駅周辺地区を望む

見学の様子

 急速に変わり行く街の姿。高いタワーや建設工事のクレーンがたくさん目につきます。

 しかし、行政と事業者が協力しながら、住民が憩える公開空地を作るなど、工夫をしながら開発が進められていることを学びました。

武蔵小杉地区の概観1
武蔵小杉地区の概観2
武蔵小杉地区の概観3

「NPO法人小杉駅周辺エリアマネジメント」と「なかはら20年構想委員会」の活動場所の見学

見学の様子

 まず、NPO法人小杉駅周辺エリアマネジメントの方々の説明を受けました。

 武蔵小杉駅周辺は再開発が急激に進み、新しく高層マンションがたくさん建設されました。そこで、複数の高層マンションを包含して、暮らしに密着した課題に対応する組織としてNPO法人小杉駅周辺エリアマネジメントが設立されたそうです。マンションの垣根を越え、地域全体での子育て世代同士のつながりや公開空地を生かしたコミュニティを誘導する活動や、東日本大震災後は防災ワーキングなどにも活動を広げているそうです。

 

新しいまちの誕生とともに新しいコミュニティーの形が作り出されようとしています。

高いビルにして新しくできた土地に公園をつくって、地域の人がいつでも憩えるよう、解放しています。

高いビルになってできた土地は広い歩道にもなっています。植樹された緑もきれいです。

 次に、なかはら20年構想委員会の方の説明を受けました。

 区民自らが20年後の中原区をもっと素敵にしようと平成14年から活動を続けています。農家や事業者、商店街、町内会、NPO法人など、昔から区内に住んでいる住民も、新しく引っ越してきた住民も一緒になって、地域を知るためのマップ作りや区の花パンジーで花回廊を作る活動などを行っているそうです。

 最後に、再開発の工事が続く武蔵小杉駅周辺を歩きました。高くそびえるマンションや緑豊な公開空地、20年構想委員会の手を経て、区内のパンジー農家から提供された花が武蔵小杉駅周辺エリアで美しく咲いている姿を見て、コミュニティーの大切さを学びました。

昔から住んでいる人も新しく引っ越してきた人を一緒に巻き込んでまちづくりを進めています。

農家の方々から提供を受けた花を地域の人が植えています。新しくできた街で、新しく引っ越してきた人たちと昔から住んでいる人たちとのつながりになっています。

かわさき市民活動センターにて、市民自らが創り出すまちの景観についての授業づくり

 今日1日見てきた街の景色は、実は、最初からそこにあるものではなく、住民の方々のいろんな活動によって、創り出され、守られていました。

 今日1日の発見を踏まえて、次の時代を担う子どもたちに、住みたいまちにするための住民の熱意と努力、そして、それを引き継いでいくことの大切さを、どう気づいてもらえるのか、今日1日の発見を素材に授業づくりをしました。

こんな授業も、こんな授業も・・・

たくさんの素晴らしい授業アイデアが提案されました。

最後は、川崎市立小学校社会科教育研究会会長の石川校長先生から講評をいただきました。

 

御協力下さった地域の方々、どうもありがとうございました。

お問い合わせ先

川崎市 まちづくり局計画部
景観・地区まちづくり支援担当
景観班
〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地
電話:044-200-3022
ファクス:044-200-3969
メールアドレス:50keikan@city.kawasaki.jp

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