信頼される市立病院の運営に向けて


増田病院事業管理者

我が国は平成20年をピークに人口減少社会に転じましたが、川崎市は依然として増加が続いており、令和元年5月には152万6千人を越え、神戸市を抜いて政令指定都市としては6番目の人口数になりました。本市では令和12年まで人口増加が続く(158万7千人)と推計されています。政令指定都市の中では住民の平均年齢がいちばん若い都市であるとはいえ、高齢者人口については、平成27年には28万7千人だった65歳以上の人口が、令和42年には50万4千人となると推計されており、将来的な医療需要の増加に備える必要があります。

川崎市には市立病院が3病院(川崎病院、井田病院、多摩病院)あります。病院局は本庁と3病院のあわせて4部門からなり、市立病院事業が円滑に行われるようお互いに連携し、必要に応じて機能分担をしながら、川崎市の地域医療の発展および市民の生命と健康を守っています。

私は平成21年度に川崎市立川崎病院に麻酔科部長として着任し、平成25年度から川崎病院長、平成28年度から井田病院長として、川崎市立病院に9年間勤め、医師として、あるいは病院の管理者として、良質な医療の提供に取り組んでまいりましたが、平成30年度からは川崎市病院事業管理者として、3つの市立病院の管理運営を担う立場となりました。武弘道先生、秋月哲史先生、堀内行雄先生に次いで、4代目の病院事業管理者となりますが、先達が改革し築いた体制を守り、病院事業の更なる発展を目指す所存です。

病院事業を取り巻く経営環境は、全国的な医師不足や診療技術の進展に伴う医療の高度化・複雑化への対応など厳しい状況が続いています。また、国を挙げて地域医療構想の取組がすすめられ、将来において不足する病床機能の確保及び連携体制の構築、地域包括ケアシステムの推進に向けた在宅医療の充実、将来の医療提供体制を支える医療従事者の確保・養成などの課題が検討されています。

新たな令和の時代を迎え病院局・市立病院では、川崎市医師会、歯科医師会、看護協会、薬剤師会、病院協会をはじめ医療関係者の皆さまと、より一層の連携を図りながら、地域の医療・介護の連携体制構築を行うとともに、医療従事者の確保・養成、平均在院日数の短縮をはじめ効率的な取組の推進など、地域の基幹病院あるいは中核病院としての役割を果たしてまいりたいと考えています。

また、市民の皆様には3つの病院が公立病院として皆様に信頼され、安全で安心な医療を安定的かつ継続的に提供できるよう、「医療の質と患者サービスの向上」と「強固な経営基盤の確立」に向け努力してまいりますので、御理解、御協力のほどよろしくお願いいたします。

令和元年5月

川崎市病院事業管理者
増田 純一