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10月9日臨時会会議録

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2013年1月4日

日時

平成24年10月9日(火)

開会

午後2時

閉会

午後4時15分

場所

教育文化会館 第6会議室

出席委員

委員長 峪 正人

委員  吉崎 静夫

委員  高橋 陽子

委員  中村 立子

教育長 渡邊 直美

出席職員

総務部長 平野

総務部担当部長 山田

職員部長 髙梨

学校教育部長 芹澤

生涯学習部長 野本

総合教育センター所長 鈴木

庶務課長 小椋

企画課長 野本

庶務課担当課長 五十嵐

指導課担当課長 安部

教職員課長 古内

担当係長 末木

書記   伊丹

署名人

委員 中村 立子

委員 吉崎 静夫

議事

1 開会宣言

【峪委員長】

 ただいまから教育委員会臨時会を開会いたします。

 本日は、中本委員が所用により欠席でございますが、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第13条第2項に定める定足数に達しておりますので、会議は成立しております。

 それでは、議事に入る前に、事務局の皆さんの自己紹介をお願いいたします。

2 開催時間

【峪委員長】

 本日の会期は、午後2時から午後3時30分までといたします。 

3 傍聴

(傍聴者 2名)

【峪委員長】 

 本日は傍聴の申し出がございますので、川崎市教育委員会会議規則第13条により、許可することに異議はございませんでしょうか。

【各委員】

 <了承>

【峪委員長】

 異議なしとして傍聴を許可します。以後、会議中に傍聴の申し出がございましたら、同様に許可することでよろしいでしょうか。

【各委員】

 <了承>

【峪委員長】

 それでは、そのように決定いたします。

4 非公開案件

【峪委員長】

 本日の日程は配布のとおりでございますが、次の案件については、これから申し上げます理由により、非公開の案件かと思いますので、お諮りいたします。

報告事項No.3 平成24年度実施 川崎市立学校教員採用候補者選考試験の名簿登載者について

は、期日を定めて公表する案件であり、公開することにより、公正又は適正な意思決定に著しい支障を生ずる恐れがあるため、

報告事項No.4 人事について

 は、公開することにより公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼす恐れがあるため、

これらの案件を非公開とすることでよろしいでしょうか。

【各委員】

 <了承>

【峪委員長】

 それでは、そのように決定いたします。

5 署名人

【峪委員長】

 本日の会議録署名人は、「川崎市教育委員会会議規則第15条」により、中村委員と吉崎委員にお願いをいたします。

6 報告事項1

報告事項No.1 叙位・叙勲について

庶務課長が説明した。

【峪委員長】

 何か質問等はございますか。なければ承認ということでよいでしょうか。

【各委員】

 <承認>

報告事項No.2 平成23年度市立小・中学校における児童生徒の問題行動等調査結果について

指導課担当課長が説明した。

【峪委員長】

 問題行動等の状況調査結果が示されました。この中には、どれも大変難しい問題があるわけですが、とりわけいじめに関しましては、全国的に関心が高いところでございますし、川崎市民の皆様も、大変関心が高いところであろうと思います。ですので、今日は、少し時間をかけて話をしたいと思います。まず最後の参考資料のところをご覧になっていただきたいと思います。例えば、川崎市の平成23年度の暴力行為の発生件数は、1000人あたりで4.7件となっております。いじめの認知件数のところをご覧になっていただくと、1000人あたりは3.1件となっております。同じようなまちのつくり、つまり集中した大都市圏という観点から見ると、横浜と比較したときに、横浜の8.0に比べて極めて少ないと読み取ることができるかと思います。その3.1というのを、県下の他のところと比較しますと、足柄上郡の3.6に非常に近い、もしくは、それより低いということです。この足柄上郡というのは、皆様もご承知のように、緑豊かな中に家々が点在するという極めてのどかなところでして、そこよりも低いという読み取り方ができるかなと思います。これは川崎の教育の一つ、特徴を示しているのかなと思いますし、その背景には、今お話のありました事務局及び現場で、子どもの教育をあたたかく進めていくということが、しっかりと進められているのではないかなと推測することができると思います。とりわけこのリーフレット等、研修、各学校での取り組みの報告がございましたけれども、そうしたものが功を奏しているかと思います。しかしながら、いじめの問題というのは、よそと比べてパーセントが低いからということで良しとするものではないと思います。いじめの問題はやはり一人ひとりの苦悩といいますか、そうしたことが問題でして、ゼロになることは難しいにしても、あくまでもゼロを目指して、一人ひとりに寄り添うということがとても大事だと思います。リーフレットを見ますと、そうしたところは押さえてありますけれども、さらに一層進めなければいけないと思います。まず、私から述べさせていただきましたが、今の報告を伺って、委員さんのご意見、ご質問を最初に伺いたいと思います。それについてまた、指導課の方でお話がございましたら頂戴したいと思います。そして、それが終わった後で、二つ目としまして、各委員さんから、リーフレット等で対応しておりますけれども、さらにこのようなことをしてはというような提言やお考えを提供していただければと思います。それについても、指導課の方でお話がございましたら頂戴したいと思います。その二段構えでいきますので、よろしくお願いします。それでは、ただいまの報告に関しまして、ご意見及びご質問を頂戴したいと思います。

【高橋委員】

 全体的に、最後の3つの大きな課題というのは、個に紐づいて解決していくというか、非常に慎重な対応が求められるのかなと見受けられるのですが、現在川崎市が非常に力を入れている特別支援教育との関係や、解決策というか体制、また特別支援教育以外に民間の支援、例えば先ほど出ましたNPOや、またゆうゆう広場等との連携について、どのような体制でやられているのかというのを、まずお聞きしたいというのと、それに対して、個に紐づくということは課題解決の項目、日常の取組でも、機械的ではなく、人が心での対応をしなくてはならないということなので、それに対する人の配置で困っている部分があると思うんですけど、大きくこの2点を確認させていただけますか。

【指導課担当課長】

 お手元の青いリーフレット「いじめ問題の理解と対応」をお開きください。観音開きになっておりますので、全部開いていただいて、一番右側をご覧ください。「いじめの根絶のために」と題しておりますけれども、その下に、「特別な教育的ニーズのある子どもたちの理解」というページを特設しております。全国の政令市等で、こうしたいじめに関わるリーフレット等はたくさん発行されておりますが、恐らく特別支援教育の観点を落とし込んだのは、本市が初めてではないかと思います。一般的にはよく、発達障害の子をはじめ、いじめられやすいというようなことが言われたりしますが、統計上何かわかっているわけでは一切ありません。ただ、障害があるなしに関わらず、一人ひとりの教育的なニーズをきちんと捉えるということは、こうしたいじめの問題には欠かせないものであると考えておりますので、このリーフレットには特別な教育的ニーズのある子どもたちをきちんと理解することが、いじめの早期発見、早期対応に非常に欠かせないものだと考えて、このページを設けさせていただいております。その翌年に作りましたお手元のピンクのリーフレット「不登校の現状と対策」にも、全部開いていただいた左側の下のほうに「二次的障害としての不登校」というのを、同様の視点で取り上げさせていただいております。その隣には、「学習環境を整えることの大切さ」ということで、特別支援教育の視点からというような書き込みをさせていただいておりまして、不登校やいじめの問題に際しては、特別支援教育の視点が非常に重要な役割を持っていると考えているところでございます。また、具体的な学校の取組につきましては、現在は各学校に特別支援教育コーディネーターが配置されておりますけれども、特別支援教育コーディネーターが従来の特別支援、いわゆる通常級の特別な教育ニーズのある子ども、あるいは特別支援学級の子どもたちだけではなくて、一般の子どもたちの不登校や、あるいはいじめに関してかかわりが持てるように、現在教育委員会の中では、特別支援教育コーディネーターを集めて、こうした児童生徒指導上の問題の研修も重ねて行っているところでございまして、今後この特別支援教育コーディネーターがこの問題に関わることが非常に大切なことだと考えているところでございます。また、人的な支援というのも、その部分に関わってくるのかなと思います。今後、特別支援教育コーディネーターが活動しやすい環境を整えていくということが大事であると考えております。

【高橋委員】

 こういう取組を見ますと人的な配置は不足しているのではないか、今後も不足していくのではないかと予想しているのですが、現段階でもさまざまな子どもへの対応が増えてきていて、これに関しては、やはり人がやるべきだと思うのですが、現段階又は今後の推移としてどのように考えていますか。

【指導課担当課長】

 現在、特別支援教育コーディネーターにつきましては、県の方から特別支援教育コーディネーターの活動に伴う後追いの非常勤講師の配置がなされております。まだ全校には至っておりませんが、小学校の場合ですと、全部で40校ほどに特別支援教育コーディネーターが、コーディネーターの業務に専念するために非常勤講師を後追いでつけておりまして、そうした活動に取り組めるような環境を整えているところでございます。こうした活動が取り組めるよう、さらに特別支援教育コーディネーターが業務に専念できる環境を整えていくということは、今後も県に対しても申し入れをしていく必要があると考えております。

【吉崎委員】

 2点お願いします。一つは、いじめの早期発見ということでございます。5ページの「(3)いじめの発見のきっかけ」を見ますと、本市は非常にいじめについては、かなり認知件数が少ないということで、かなりいい方向にいっているなと思うのですが、いじめの早期発見というのは非常に重要だと思いますし、いじめが当事者に精神的な苦痛を与えているということが、外から見えにくい状況があると思います。その上でお聞きするのですが、例えばこれを見ますと、スクールカウンセラーや養護教諭の発見などが全然ないってことがいいのかどうかわかりませんが、いわゆるアンケート、相談、観察というのが三本柱になっていると思うのですが、相談ということでわかることはないのかどうかということが一点あります。それからもう一つは、いじめられている本人の情報が、親からくる場合とクラスの友達から先生にくる場合とがあると思うのですが、とくに親の方も言いにくいわりには件数が多く出ているのですが、こういう点でいじめ発見のきっかけというもので、本市の特色があるのかどうかということを、まずお聞きしたいです。その上でもう一点、また後でお聞きしたいと思います。

【指導課担当課長】

 始めに、最初にご質問いただきましたスクールカウンセラー、養護教諭による発見がないことについてですが、どうしてもいじめと言いますと、一過性のものよりも継続して子どもの活動を観察している必要があるかと考えております。例えば中学校においては、スクールカウンセラーが各学校に配置されておりますが、週に1回の勤務でございまして、小学校においては巡回のカウンセラー、あるいは一部、心のかけはし相談員という相談員をおいている学校もございますけれども、勤務はいわゆる常勤ではない状態でございます。養護教諭は常勤でございますけれども、保健室でその様子がおかしいというふうに気づいて担任の先生に連絡をするということがあると思いますが、やはり教科指導の先生であるとか、あるいは担任の先生であるとか、子どもたちと常時接している状態の教職員が変化に気がつくということが多いのは、物理的にやむを得ないところかなとは思っております。それから、保護者や友人からの情報による発見というところでございますが、かなり古くからの状況については不明でございますが、概ね本市の状況というのは全県あるいは全国と大きく変わっていないと考えております。特に同級生からの報告があったり、あるいは保護者からの訴えがあったりというのは、以前に比べて多くはなっているかと思いますけれども、その訴えにきちんと耳を傾けて吸い上げていくということがなされませんと、数字として上がってきませんので、保護者やあるいは子どもからの情報が学校に入ってくる、あるいは的確な情報でなくても、そうかもしれないという情報に基づいて動くということは大事なことかと考えております。そういう点について、先ほど申し上げましたように、22年度に比べると23年度の方が学校の教職員の発見の割合が5ポイントほど増えておりまして、以前に比べて、22年度の本市の事案を踏まえて各学校にかなり啓発を進めておりますので、教員が自発的に発見するように努めていただいているところが数字として表れているのかなと思っております。

【吉崎委員】

 いじめの程度の軽重は非常に難しいのですが、比較的解決しやすい軽い場合とかなり深刻な場合があると思うのですが、私は今年から委員になっておりまして、2年前に川崎で起きた自死事件の報告書を丹念に読ませていただきました。非常にいい報告書だった思うのですが、そこにはかなり葛藤といいますか、理想と自分の現実の中の葛藤というものが、この子どもには残っていたと思いまして、これはかなりカウンセリング的視点がないと見つけにくい、相当深い話であると思いました。私の質問はそういう点なのです。案件が非常に深い場合に、本当に担任だけで理解できるのか、通常の観察でわかることなのかどうか、相当内面の問題であって、事は簡単ではありませんので、そういう場合に件数の数よりも深い案件については、かなり専門的なものを必要としている部分があるのではないかという質問でございます。そういう意味で、全然ないというのが心配ないことなのかどうかということが気になったわけです。それから次の質問につながるんですが、6ページの改善のところで、4%くらいがまだ解決していない。年度をまたいでいるからだということもございますが、問題の深刻なものはないのかどうか、件数よりも深刻な問題が起こることが重要な問題なのであって、昨今の事件というのは。ですから、解決したとか改善したというものをどのように判断していいのか、この中に残っている苦悩というものを改善したとか解決したとは簡単に言い切れないですよね、深い案件の場合では。簡単な事例の場合では、人間関係が改善したということでいいと思いますし、ほとんどの場合はそうだと思うのですが。深い案件の場合に、教師としては解決したと思っているけれども、実は解決していなくてずっと残っているような状況もあるのかなとも思うんですね。そういう深刻なものが、この4%の中にないのかどうか、あった場合に、それは学校の中で本当に解決できる問題なのかどうかということをお聞きできたらと思います。

【指導課担当課長】

 改善の96%の残りの4%というお話しでしたが、先生がおっしゃるいわゆる内面の部分といいますと、もしかしたら96%の中にも同様に深刻ながら表層化していない、表面的にはみんなと仲良くやっているけれども非常に傷ついているというお子さんがいらっしゃる場合もあると思います。これは統計でございますので、これを答えた学校側の主観も大きく影響しておりますので、学校側としては表面的に仲良くなった、あるいは登校が普通どおりできるようになったということで、一定の改善もしくは解決と判断しているケースも中には含まれていると思いますし、単に年度の終わりにこうした事案が発生して、集計までに間に合わなくて、この4%に入ったものもあると思います。4%に入るか入らないかの問題とは別に、それぞれの事案について、その一人ひとりの子どもについて、十分吟味する必要があると考えております。ブルーのリーフレットの中にいじめの認知後の対応というのがあり、対策会議<ケース会議>とあります。ケースカンファレンスというのは児童福祉の分野では、しばしば児童相談所をはじめ関係機関あるいは関係者が集まって相談をするケースがございます。教育委員会としましては、こうしたチームを校内に立ち上げ、問題が解決後も継続して経過を見たり、その後の状況を教員同士が情報交換するなどして、子どものわずかな変化をきちんと見取りをするように、学校に働きかけをしているところでございます。その範囲でございますけれども、察知をして対応していただくように図っているところでございます。

【吉崎委員】

 もう一つだけ追加の質問なのですが、対策会議のところのメンバーなのですが、もちろん管理職や生徒指導の担当の方、担任の方がいるでしょうが、日本では認められないのかもしれませんが、子ども代表とか子どもの視点からということは不可能なのか、それから第三者といいますか、保護者や地域の方を取り込むということが、ケースによっては可能なのかどうかをお聞きしたいのですが。

【指導課担当課長】

 いじめの場合には、それぞれのお子さんとその保護者の了解が非常に大事になってこようかと考えております。個別のケースではなくて全体的ないじめの対応あるいは問題への取組につきましては、例えば学校教育推進会議のように、子どもが参加して自分の学校についてどのような取組をしていくかというところで、保護者や子どもの意見を汲み取る場面はございますが、ここに示しました対策会議というのは、いわゆる個々のいじめのケースでございますので、基本的には個人情報の問題もあり、教員あるいは教育委員会あるいは守秘義務のかかるような立場の方で構成するのが基本的なものだと考えております。

【中村委員】

 22年の事件の際には、調査委員会には保護者の方に入っていただいていますよね。私もかつて子どもを川崎の学校で育てていただいたわけですが、当時からいじめはあったわけですし、そのような経験した者からすると、5ページの「いじめの発見のきっかけ」の内訳について気になることがあります。小学生、中学生それぞれ違う要因によるところもありますけれども、子どもが直接先生に訴えられるとか、子どもが家庭の中で親に言えるなどの場合は、その子にとって安全基地があるからいいのですが、子どもたちの中には、こんなことを先生に言ったらとか、あるいは親に心配かけたくないから自分が我慢すればいいというような子どもの心理が働く場合もあると思うんですね。自分の経験では、本人から直接いじめられているとか嫌なことをされているということを聞いたのがきっかけではなくて、ここに該当する項目以外のことで事実を知りました。これは学校の先生が認知されたもので分類されているんですよね。

【指導課担当課長】

 基本的には国の調査でございますので、国の調査項目で学校の先生が割り振っております。

【中村委員】

 例えば、いじめられている子どもがすごく我慢をしていて言わなくても、それを違う子が見ていて、自分の保護者にお友達がいじめられていることを言う、ということがあると、その保護者から、いじめられている子どもの保護者に伝わって初めて事実を本人に確認するということがあるんです。保護者のネットワークの中から伝わる情報です。もしかしたら知らないで、うちの子は大丈夫だとか何もないとか思っている場合もあるわけですよね。でも、いろいろな保護者が上手に繋がっていくことができると結構早期に発見できるということもあると思うんですね。ここの項目は川崎市がたてた項目ではないということはわかるのですが、どういうところからの情報かということに関しては、もう少し丁寧な考え方が必要かなと思います。児童生徒(本人)の保護者からの訴えがあったときに、その保護者はなんでそう思ったのか、例えば児童本人がつらそうにしていて聞いてみたらそうだったということかもしれないし、他の子や他の保護者から聞いたりすることかあると思うんです。実は学校の中で起こっていることが当事者の子どもたち以外には見えないというところがあるかなと思うので、そのへんを少し掴んでいって、どういうところに注目して見ていった方がいいのかなということがわかる気がしました。もちろん文科省の割振りの中での数値を使うのは一つのインジケーターなわけですけど、川崎が色んな取組をしている中で、よりいい形にしていくには、この項目の立て方がいいのかどうかというのも少し考えたいなと思うんですね。

【指導課担当課長】

 承知しました。あくまでもこれは統計でございますので、発見をするためにリーフレットにも、いじめの早期発見というところで、いじめが見えにくい背景であるとか、いじめのサインを受け取るためにとございますが、色んな形でサインが学校にくると思いますので、それをきちんと受け取って対応するということが、先生がおっしゃったところかと思いますので、その辺りをまた学校の方にも啓発していきたいと思います。

【中村委員】

 もう一つお聞きしたいのは、改善率というのを川崎は出しているわけですけど、神奈川県内も全国も上がっているのですか。

【指導課担当課長】

 下に注釈を書いてございますが、改善率という表現は神奈川県教委が行っているものでございます。基本的にこの報告書は県と国の調査の川崎市集計分でございますので、国の方は解消したものの割合をパーセンテージで出して解消率というふうに公表することはございますが、神奈川県の場合は、解消したものや一定の解消が図られた、つまり多少なりとも前に進んだというものも含めて改善率という言葉でくくっているところでございます。本市についても同様に、国やあるいは県の示し方でまとめたところでございます。

【中村委員】

 先ほど委員長から横浜市と川崎市が同じような都市部であるのでというお話しがありましたが、改善率についてはどうですか。

【指導課担当課長】

 神奈川県内全体としては改善率を出しておりますが、13ページの参考資料1のように自治体ごとでは県は発表していないです。自治体ごとで発表しておりますのは横浜市と本市だけで、横浜市は23年度の場合92.6%です。また県全体では、23年度は95%となっております。

【教育長】

 中村委員が言われたいじめの発見についてですけれども、いじめという言葉自体が非常に幅広く使われる部分もありますので、その実態を明らかにするためにはさまざまな情報を得るということは大事なことだと思います。そういった意味で色んなネットワークを活用するということは大変大事だと思いますし、その事実を確認する際に貴重なものとしていきたいと思います。この調査につきましては、学校が誰からの情報として第一に入手したかという点でもありますので、この場合、例えば本人の保護者からの訴えというのがありますけれども、本人が保護者に訴えてその保護者が学校に訴えたというケースもあるでしょうし、本人は訴えていないけれども、保護者が、どうもちょっとおかしいということで訴えを学校に起こしたということもあると思いますので、まずどこから入ってきたかということで、この統計は理解していただければありがたいと思います。

【中村委員】

 経路のところを少しきちんと見ていくと、改善や早期発見等に役に立つのではないかなと思います。

【指導課担当課長】

 お手元にある総集編についてですが、この資料につきましては平成22年度の事案が生じましてから、教育委員会の関係指導主事等が約15人程度集まりまして、かなり集中して取り組んで作ったものでございます。21ページにアンケートを載せております。小学校低学年用の「せんせい あのね」というアンケートと、その次のページには小学校高学年用の「学校生活についてのアンケート」、それから23ページにある中学・高校生用のアンケートが載っております。過日、他都市でいじめが報道された際に、学校のいじめのアンケートで、自分はいじめられていないと回答していたというようなことがありました。いじめのアンケートに、自分がいじめられていると回答する子どもはなかなかいないわけでございまして、そのことを勘案して、例えば本市の場合ですと、この冊子の21ページから23ページを各学校で参考にしてもらっているのですが、このアンケートの中には、どこにもいじめという言葉を使っておりません。また、いじめられている子どもが、自分がいじめられているにも関わらず、いじめを目撃した第三者のようにアンケートに答えるということも想定されましたので、そうしたことの反応も見るような仕立てになっておりまして、各学校には安易にこのアンケートの項目を変えないように指導しているところでございます。そのくらい気を使わないと、いじめというのはなかなか発見できない、いじめられていますと先生にはなかなか言ってこないものだと思っておりますので、本市におきましては、22年度の事案を汲みまして、相当こうしたアンケートにも気を使って、こうしたいじめという語句を使わずに各学校で使っていただけるように、また、ここに記載された内容から、いじめられているのではないかという子どもがある程度絞り込まれましたら、色んな先生方や保護者に相談するなどしてアプローチをするという方法を取っておりまして、内外から評価されたところでございます。

【峪委員長】

 本当に川崎はきめ細かな対応をしてくださっていると思います。しかしながら、これは大事な問題です。今ずっとお話を伺った上で、さらに何かございましたらお願いします。

【吉崎委員】

 やはり基本は未然防止ということで、なくならないといいながらも、なくしていかなくてはならないものでありますので、普段から学級でどういう指導を、授業でやっているのかという事例をいくつか読ませていただきました。非常にいいなと思いました。こういう授業とか普段の学級指導の中で、人の痛みがわかる子どもたちにするということがどういうことなのか、ということを発達段階に応じて考えていかなければならないものもありますので、この他に小学校の低中高、中学校と考えていった場合に、この授業とか学習指導においては、学級の中でどういう流れの中で未然防止のための指導が行われているのでしょうか。根幹となる考えが本市の場合あるのでしょうか。

【指導課担当課長】

 未然防止策はさまざまな内容を多岐にわたって本市では取り組んでおりますけれども、一つ大きなものは、かわさき共生*共育プログラムではないかと考えております。これは小学生から高校生まで、現在年間6時間ではございますけれども、各学校でそれぞれの学年の発達段階に応じて、いわゆるアクティビティ、あるいはロールプレイングを通じて、子どもたちの人間関係作りに取り組んでいるところでございます。このアクティビティにつきましては、基本的に内容を吟味しておりまして、それぞれの学齢に応じて、子どもたちの発達段階に応じた課題を与えて進めておりまして、基本となる思想やもともとのプランはさまざまなところから情報を集めているわけでございますけれども、川崎ならではのオリジナルの共生*共育プログラムを作っているところでございます。

【吉崎委員】

 カナダの例で、アメリカも非常に受け入れており、さらにイギリスにも入っているのですが、ROEというのがあります。これは地域の、生まれて半年くらいの赤ちゃんを1年間見守るというもので、学校の先生が協力しています。1年間見守っていく、つまり、どうやって自分が育てられてきたのか、ケアリング、人のおかげによって自分が育ってきたのかを見る時には、自分のことを振り返るよりも、今成長している子どもと一緒に係わるのが非常にいいようなんですね。中学生にとっても赤ちゃんと1年間係わっていくのはいいことのようなんですね。そういうのをカナダで見まして、こういうことを日本にも新しく入れなくてはいけないのではないかと思いました。これは実は24回くらいのプログラムで、8回は赤ちゃんとその親が一緒に来て、8つのテーマで動いていました。カナダも相当いじめの問題で悩みましたので、根本的問題として、これは学校の先生が動いたプログラムですけど、海外の非常にいい事例もやはり少し入れていく必要があるかなと思っているんです。先日NHKを見たら、学級の中の子どもを使うというのは非常にいいとやっていて、イギリスがうまくいっているそうです。共生プログラムの中にそういう国際的視点を入れているのでしょうか、今後入れる計画はあるのでしょうか。

【指導課担当課長】

 まず、赤ちゃん、保育という関係では、中学校の家庭科が今年から中学校全体の学習指導要領が変わりまして、保育実習が選択から必修になりました。近くの保育園等に行って、保育実習を中学生に必修としてやるようにということで組んでおりまして、先生がおっしゃるような、子どもを通じた体験が効果があるということは家庭科の教員からも聞いております。それとは別に、ROE、あるいはセカンドプログラムであるとか、世界のいろいろな取組があるところでございますので、実際に赤ちゃんにどうやって学校に来てもらうかというような課題もあるかと存じますけれども、そういったことも含めて今後研究させていただければと思っております。

【教育長】

 プログラムの中身は、海外で開発されたもの、エンカウンターですとか、ピア・サポート、ベンチャープログラムといった、開発された国によって名前が違うようですけれども、そういったものをさまざま集めまして編集したものです。独自に開発したプログラムもありますけれども、市販の既に図書の中にあるようなものも取り入れながら、著作権を処理しながら作ったものでもあります。ですので、より一般性のあるものは取り入れているのですが、先生にご紹介いただいたルーツ・オブ・エンパシープログラムについては、おもしろいものだなと考えておりますので、担当には、こういう取組が新たに加えられるかどうかというのは検討してもらっているところです。この効果測定も、先ほどご覧いただいたアンケートも実は、効果測定の一部を成しているものでございまして、これもQUと呼ばれる、河村先生が開発されたプログラム、効果測定に対して、本市で独自に開発しています。現在、その一般性、信頼性を高めるために、QUと比較しながら、より確かなものを作ろうということで、取り組んでいるところです。ですので、かなり多くの方のサンプルの中での信頼性の高いQUに対して、本市のものもそれに近づけようと考えているものでもありますので、各学校で自分の学級の実態を客観視できる資料としては今後も役立てていきたいと考えております。

【中村委員】

 私が実際に共生*共育プログラムを見せていただいた実感としては、個々の子どもたちすべてがプロットされた結果と、自分で感じたこととを合わせてみたら、すごくよく反映されていることに驚きまして、そういう点では、まずはこれを行なって、きちんと事例を重ねていただくということが、すごく大事かなと思いました。実態がきちんと反映されていたことにびっくりしました。ただ、その時に課題だなと思ったのは、教員の皆さんが、この共生*共育プログラムをどういう形でやるのが一番効果的にきちんとしたデータが得られるのかというところを理解して授業をやっているのかと言うことです。同じものをやっているんですけど、授業のやり方にだいぶ違いがあるかなと思いました。何のために、これをどういう風に、どんな時間割でやるべきなのかということを、きちんと押さえてやったほうが、より効果が上がるのではないかなと思いました。

【教育長】

 この前の学校は、積極的に全部の学級で共生*共育プログラムの授業を公開していただきましたので、その意欲には大変感謝しているのですが、ただご覧いただいておわかりのように、同じプログラムでも、時間の配分から最後の押さえ方とか、導入もそうですが、先生によって随分違いますよね。ですので、やはり効果を上げるにはどういった展開がいいのかというところはそれぞれ練っていただいて、先生独自のやり方でいいというものだけではなくて、効果を上げるということを第一に、研究をさらに進めていただければいいかなと思いました。

【高橋委員】

 先ほどの質問からのフィードバックというか、教育委員としての活動以外に、私自身は、18歳以上の障がいのある方たちをお預かりしているのですが、2次障害、3次障害で結果そうなったという方もたくさんいらっしゃるんですね。これがもともと今回のパンフレットでは、発達障害というのが一つ書いてありますけれども、そうではなくて、不登校とかいじめから精神的なことで支援が必要な子が今たくさんいます。それは結果的に、私ども福祉の指定を取っていますので、色んな書類がやってくるんですが、生まれてからの軌跡をいただくと、リアルに出来事のポイントがあって、ここにその子がいるという状況の中では、それぞれの時期の教育というのが大事であるというのを実感しています。不登校、いじめというのも、一つの大きな原因になっていると思いますので、自立というか福祉的なところも入れて大きく捉え、個に対応しなければならないと思っています。最後は人ですよね、ということを最終確認したのは、どうしても人がやるのは時間的な限界があり、大きく捉える時には、色んな支援機関と連携を取ることは必須であると考えています。色んな機関が交わり、さらにインフラ整備で人的コストを解消し、例えばすぐにでも集計できるようにするなどしていただきたいです。それをやることの効果というのは出そうと思えば出るはずだと思っています。実際に私ども一事業所がやってもすぐにインフラ整備をやることでの効果というのはものすごく期待ができるので、ここの時点に初期投資が必要なんだということを、可視化していくことがものすごく大事であると感じています。先生たちもやることがたくさんあると思いますし、ここまで細かくやっても、もっとやってくれと色んなところから言われて大変だと思うのですが、やってほしいんです。それで、考えるところを考えてもらうためには、今の視点で整備をしなければ、現場にある仕事は多いので、そういう整備を全体的に考えて、結果的に育った時の効果があるんだということを教育委員会が発信しなければならない時期に来たのではないかと思います。非常に大変だとは思うのですが、やる必要はあるし、市全体で考える必要があると思うので、是非そういう発信の仕方をしていただきたいと思っています。

【中村委員】

 そういう2次的なことで、精神的な障害を負ってしまうというのはすごく多いわけで、それを考えたら、この学齢以前のところ、虐待という言葉で語られることが多いですけれども、そこから始まって、その子の行動パターンとか認知パターンとか、いろいろなものが既定されてしまっていると思います。社会性を育てると言っても、小学校に入ったら、小学校は一つの社会、個の在りようで始まるわけですから、そこをよく見ていないといけないと思います。例えばよくあるいじめの事例で、「臭い」と言われたとかというのがあると思いますが、実際に物理的にそういう場合もあるんですよね。子どもたちは、臭いという現象そのものに反応してそばに寄らなくなるということもあるんだけど、大人になって何かの拍子に、色んな虐待の問題で、もしかしたらお風呂に入れてもらえなかったのかも、虐待をあの子は受けていたのかもしれない、と今になって思うという話を聞いたこともありました。その辺のところを、今、高橋委員から出た、関係機関との連携ということをやっていかなければならないと思います。先ほどお話は出ませんでしたが、対策会議、ケース会議は、学校の中ですぐ解決できる場合もあるかもしれませんが、川崎は7年くらい前から区担当の取組をやっていて、かなり活動していると認識しているんですけれども、それはここには入っていないのですが、何らかの事態の時には、ここに入るんですよね。

【指導課担当課長】

 これはあくまでも校内組織でございますが、この組織の運用について、区担当は助言できる立場にございます。平成20年度から区役所の子ども支援室に区の教育担当を配置しまして、この組織には保育所等支援担当という保育園・幼稚園とネットワークを持っている部署と、それから地域こども支援担当という3つの担当からできております。隣には保健福祉サービス課という、いわゆる母子保健や障がい者の担当しているところがございまして、かつて教育だけではなかなか連携がとれなかったところが今、子ども支援室の中に区の教育担当が一緒にいることで、中村委員が先ほどおっしゃいました、小学校に上がる前に、しかも地域療育センターにも通っていないような子どもたちが実際に小学校に入ってからなかなか適応できないということがあった場合に、子ども支援室は母子手帳を交付しているところですから、小学校に入る前の情報が入ってくるわけです。それから中学校を卒業して高校に進学しませんと、どこの学校にも所属していないので、教育委員会では手の出しようがないのですが、児童福祉法に基づく0歳から18歳までの子どもたちが対象になっている、いわゆる福祉事務所や保健所との連携で対応するということが非常に大事になってくるのかなと思っているところです。今、それは着々と進んでいるところでございます。

【中村委員】

 幼稚園、保育園の場合は、子どもは明確な意思表示などほとんどないですけれど、虐待、特に身体的な虐待の場合には、虐待歴がある親の場合には、絶対に目に見えるところに傷を負わせるような虐待はしないので、そういうのを幼稚園や保育園で洋服を脱ぐチャンスに、きちんと指導者が見るようになっていると思うんですね。小学校に入ってしまうと、それができないんですよね。そういうところで、例えば家庭でひどい目に合ってることとかを見つけることはなかなかできないのかなと思います。

【教育長】

 なかなか難しい部分もありますけれども、定期健康診断などの機会で、直接肌を見るようなことは養護教諭などにはありますので、そこで何か異常等ありましたら発見すると思います。

【中村委員】

 虐待防止条例ができたかと思いますが、小学校も中学校も虐待という意味では入ると思うんですよね。

【教育長】

 広く市民に対して役割など求めているものですので、当然学校も含まれます。基本的には、虐待の防止に関する法律に基づいた定義に従って、定義づけているかと思います。

【高橋委員】

 連携というのは、私はインフラの整備までの連携をお願いしたいというか、そういう発信が必要だというのを、実際やっていて感じているところです。先生たちには考えるところに力を注いで欲しいので、インフラ整備までの連携を行なうことによりパーッと繋がるものっていうのはたくさんありますよね、例えば細かいデータを紙に転記しているようなものなどは、そういうものに任せて、考えたり、人と対応したりすることを重視するべきで、結果的には、自立の、大人になった時点での効果はこうだよというところまで提案していかなければいけないと思います。例えば不登校の日数の傾向なんかも出ると思うんですね。例えば3日休んで1日来るとかいろいろなリズムがあったりするようなことっていうのは、企業なんかではとってたりして、同じように休職してしまうというようなことが大人になってもあるわけじゃないですか。そういう時はやはり傾向があるから、2日いったら危ないねとか、赤信号だからアクションしようとか、そういうところまでやれるといいと思います。集計をすることなどに労力を入れるのではなくて、切り分けをして、さっきの保護者ネットワークと同じように、一つのアラームを鳴らしているということが、そこまでできると、先生たちはもっと、考えるとか、人に対応するという時間がとれるし、先生も人なので、是非どこまで連携をとるというのは、隣の子ども支援室とか等も含めてやっていく、発信していく必要があると思います。

【指導課担当課長】

 不登校については、教育委員会でカルテのようなものを作って学校に提出したこともございます。一枚のカルテをずっと引き継いでいくようにしまして、高橋委員のおっしゃったように、特定の曜日だけ休む、それが特定の教科の授業を受けたくなかったり、あるいは親の都合で、その曜日だけはどうしても親が帰ってこないなどさまざまな要因があって、その不登校のリズムとか特徴を各学校が把握するということを中学校では行われていますので、そうした分析がきちんと各校でできるように啓発してまいりたいと思います。

【峪委員長】

 そういうものを、要するに学校がやりなさい、ということですか。

【高橋委員】

 いえ、福祉とも連携してということです。本庁も連携できるとなおいいと思うんですけど。子どもたちのエリアというのは、療育センターだったり児童相談所だったり、民間やNPOが指定管理を取った支援機関などいっぱいあって、一人に対して同時期に5機関くらい繋がっているようなときもあるのに、紙でやりとりして読み直すとかしていて、そこはそこで必要な部分は当然人が係わっているのであるとは思うんですけど、今みたいなデータか何かで、みんなで共有データを見るという面は、ITとかインフラ整備に任せていくということをしないと、なかなか連携もとれないで、力を注げるところに注げなくなっているという状況なんだと思います。

【指導課担当課長】

 以前に比べると少しは進んでいると思いまして、先ほど言った子ども支援室の機能がそれに充当するのかなと思っておりまして、さらに機能を強化していく必要があるのかなと思っております。学校側は、なかなか学校に来ないという不登校の子どもであるという捉えしか持っていないのですが、調べてみると実は生活保護のケースワーカーさんが足繁く通ってくださっていたり、あるいは障害者担当から給食サービスの相談に行っていたり、複数の行政機関が一人の家庭にたくさん係わっていたりするケースがよくあるんですね。それがお互い知らないというのはよくある話で、それは先ほど申し上げた子ども支援室がいわゆるネットワークソリューション機能をきちんと持っていることによって、ある程度把握できるのかなと思っております。これからの子ども支援室の機能にも係わってくるところかと思っております。

【中村委員】

 特に不登校が大きく減っているということで、先ほど小中連携の成果が出ているというお話があったと思うのですが、成果が出ているということは、数値的ではないにしろ、小中連携をしているところの方が顕著に不登校が減ったりとかいじめの認知が減ったりとか、そういうようなことなのですか。

【指導課担当課長】

 小中連携教育の推進は平成22年から全校になっておりまして、今はすべての学校で取り組んでおります。現在も担当者会議をやっているところでございまして、今は基本的にはどの中学校区にも、51中学校区に小中連携の協議会があって、小学校の情報が中学校に上がるような仕組になっておりますので、やっているところとやっていないところの比較というのはありません。

【中村委員】

 先行してモデルとして何年間かやってきたところがありますよね。あるいは、そういう中でも条件によってできるできないがあるので、小中合築のモデルケースであるとか、そうでないケースとかあると思うんですけど、その辺のところでどういう状態になっているのかなと思うんです。試行をしてきて、ある程度それが定着したところで、もちろんいいから全校で実施したと思うわけですから、それはどうですか。

【指導課担当課長】

 学校ごとの個別の数字ではないのですけれども、実際に小中連携教育を推進するに当たって、不登校が非常に多い、あるいは課題を抱えている子どもが多い小学校が、その取組を中学校に伝えていって、具体的に不登校の実数を減らしていったという実績がありましたので、そういう取組を小中連携の協議会等で事例の研究を発表してもらいまして、そういう取組をそれぞれの学校に啓発していったという経緯はございます。

【総務部担当部長】

 現場で取り組んでみた教員へのアンケートとか、生徒へのアンケートなので、単発的な集計なんですけれども、その中からは、やはり教員からは、小中の違いというものを今までよりも意識するようになったことと、その連携について意識できるようになって非常にいいというような評価が出ています。それから生徒の意見でも、小学校から中学校に上がる時の不安感情というのがかなり和らげられたということが数字上は出ています。今年度から始めたところで、2年、3年と継続的な調査はまだこれからになりますので、部分的な感想になってしまいますけれども、我々としても手ごたえは得ているところです。

【中村委員】

 一人の人間が、6年間終わったからそこでまた全然違う人間になって別の中学校に行くわけではないので、連続していい環境というか、居心地のいい環境が継続できるほうがいいし、そういうことで今までハードルだった小6と中1のギャップを取り除くと、子どもたちにとっては非常に棘のないところを歩けるということがあるのかなと思います。中学生と小学生というのは、本来だったら顔見知りが半分くらいいるわけですよね、小学校から中学校に行って、高学年はまだ中学校に残っているはずですから。だから、そういう風なところがもっと身近になっていくと、少子化の中にあって、地域の中での子どもの縦のつながりというのが強化されるのかなと思います。

【教育長】

 小中連携を全市的に取り組んだのは、今お話があったように平成22年度からです。22年度には全ての中学校区で連携教育推進協議会という組織をしっかり作って連携を強化しましょうということをやってきたのですが、そこに至るまでに研究協力校、推進校などは前から作っていたんですね。その学校の発表会等を見ましたが、子どもの接続の改善というのにも効果がありましたけれども、何よりもその背景で、小中の先生方が今まで顔も知らなかった、名前も知らなかったという状態が、まず改善されたということがあるんですね。隣の学校にいたのに、誰がいたのかわからないような状態であったものが、小中連携の取組をしたことによって非常に壁が低くなった、それによって情報も非常に行き来するようになったし、小学校の情報が中学校に伝えられることもあり、それが小学生にとってみれば、いい環境で中学校に進学できるということに繋がっていると思うんですね。ですので、今まで随分色んなモデルケースを調べながら、これは本当に効果があるし、先生方にとっても大事だという視点で始まっていますので、数値的にまだ見えない部分はありますけれども、それが全市的にはいい傾向が出ているのではないかと考えています。

【中村委員】

 必ずしも数字にこだわらなくてもいい部分もあると思っていて、中学校と小学校の先生たちが同じ川崎市の中で教育職という仕事をしている者同士の連帯というのを持てたら一番いいんじゃないかなと思いますので、そのような効果がありました、ということで、すごく私は満足です。

【教育長】

 生徒指導上の課題の解消だけではなくて、今、教育課程そのものが、小学校6年と中学校3年の義務教育で何をしていこうかということを、さらにどのように子どもを育てていこうかという視点になっていますので、小学校の教育内容、中学校の教育内容をそれぞれでもっと理解をし合って、授業を高めようということを含めて今、小中連携で取り組んでますので、なんとかそれの効果をもっと上げていきたいと思っております。

【吉崎委員】

 中学校で学力がずっと高いのは福井県なんですね。福井県をずっと調べたんですけど、一番特徴としてあったのは、福井の中学校の先生の7割か8割が小学校経験を数年間するんです、人事異動で。小学校から中学校はあまりないです。何故ですかと聞いたら、今の連携の話もあるのですが、小学校の授業の方がやっぱりきめ細かいということがあるようです。不登校の子どもは、学力不振の場合が多いんですね。今までの中学校の先生は専門性には優れてはいるのですが、その辺のところが弱かったということで、徹底して、福井県では中学校の先生を1、2年間でもいいから必ず小学校に行かせるということをやっているんです。川崎はどのくらい、中学校の先生が小学校で勤務する経験があるのですか。

【職員部長】

 所持している免許状のこともあり、小学校の免許状を持っていないといけないので、川崎の場合はほとんど異動することはありません。小中連携の中では、特定の科目、例えば音楽のような専科を教えることはできますので、そういった形で中学校教諭が小学校に入って授業をするという経験はしてますけれども、異動で何年か行って戻すという計画的な人事配置という点では、残念ながら川崎は行っておりません。

【峪委員長】

 今、中1ギャップの話をしているので学力ではないんですけど、福井県は中1ギャップが少ないということですか。

【吉崎委員】

 中1ギャップの問題よりもまず生徒指導の問題がおさえられていて、やはり学力の下支えが高いんです。だから当分、5年6年、トップランキングです、秋田と並んで。結構、これはいいみたいなんです。中学校の先生は1年か2年でいいんです。小学校の高学年の授業をやってみて、小学校で勤務するというのはすごくいいみたいなんです。

【中村委員】

 吉崎先生に教えていただきたいんですけれども、福井県の中学校の先生方が小学校に勤務されるっていうのは、教員の採用をされるときに、両方の免許を持っているということを基本的には条件にしているということですか。

【吉崎委員】

 そういうことです。中学校の教員については。

【中村委員】

 その辺で、川崎は難しいなと思うところはあって、採用人数がものすごく違うので、中学校の教員で小学校の教員免許を持っている人は少ないんじゃないかと思います。

【吉崎委員】

 考え方なんですよ。義務教育であるという前提がはっきり福井にはあるんです。

【指導課担当課長】

 福井県の不登校の児童生徒数を調べたのですが、1000人あたりの出現率は9.0で、22年度なのですが、全国平均は11.3人で、神奈川県は13.3で全国平均よりも高いです。全国で最も低いのは、岩手県の8.1、次に秋田県の8.5人です。3番目が福井県の9.0人です。

【吉崎委員】

 やっぱり低いんですね。生徒指導というより、僕は学力の問題だと思ったんですけどね、実は。福井は県として大きくないんですよ。人口だって川崎とあまり変わらない。中学校の先生が小学校のことを全く分からないことはまずい。小学校高学年と中学校の授業の進め方は全く変わりますね。しかし小学校の授業の良さというのはあるんですよね。中学校の方が専門性は高いですが。この小学校の授業を学ぶということはすごく効果があると福井の先生方や教育委員会の方はおっしゃっていました。そういう県もあるということをお伝えしただけです。だから中学校から小学校への異動あるという前提があるわけですね。福井県の場合は。

【峪委員長】

 吉崎委員の言っていることはすごく大事ですね。今、不登校の話をしていますが、私は中1ギャップという言葉を使っていいのかと思っています。例えば17、18ページの資料を見ると6年生と中学校1年生のところに段差はありますね。しかしその後フラットになっていれば中1ギャップと言ってもいいと思うのですね。しかし、例えば今年度川崎の中学1年生と中学2年生を比べると中学2年生の方が多いですよね。中学2年生と中学3年生にも結構あるんですよね。小学校と中学校の変わり目で不登校が発生しているとは思えないのです。中学校教育や思春期の問題や高校進学などの原因もあるので、小中連携だけで論じてはいけないと思うのですね。吉崎委員が言うように指導法の改善とか、思春期の揺れ動く子どもたちを安定させる指導をするとか、すべての子どもたちが快適に生活できる中学校生活を作り出していかなければいけないと思っています。中1ギャップという言葉は、むしろ問題をあやふやにしてしまうように思っています。いかがでしょうか。

【中村委員】

 反論があります。中1ギャップという言葉は学力の問題も含めて小6と中1の間に起こっていると言われています。中学になると小学校とまた別の仕組みの中で、教科別に分かれ、抽象度があがるなどの学習内容に変わるわけです。さきほど小学校の先生と中学校の先生が交流しているというお話を聞いて、小学校、中学校それぞれの実態のすりあわせができるようになるであろうから良かったと思っているわけで、別に学習指導を切り離して話しているわけではなくて、不登校になる子どもたちは、そのようなところでつまずく子どももいるわけで、今のような定義をされてしまうと、さまざまな要因があると感じ議論して、スムーズに移行したいと取り組んできたわけで、その延長上に学習の問題があるということを子どもが認識できるような移行の過程であって欲しいと思っています。

【峪委員長】

 みなさんの御意見や提言等を一通り伺ってきました。まだご意見等あるかと思いますが、別の機会にしたいと思います。本件は、了承してよいでしょうか。

【各委員】

 <承認>

【峪委員長】

 傍聴人の方に申し上げます。

 会議開催当初にお諮りして決定したとおり、これからは、非公開の案件となりますので、川崎市教育委員会傍聴人規則第6条の規定に基づきまして、傍聴人の方はご退席くださるようお願いします。

<以下、非公開>

7 報告事項2

報告事項No.3 平成24年度実施 川崎市立学校教員採用候補者選考試験の名簿登載者について

教職員課長が説明した。

報告事項No.3は承認された。

報告事項No.4 人事について

教職員課長が説明した。

報告事項No.4は承認された。

8 閉会宣言

委員長が閉会を宣言した。

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