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特別インタビュー企画「家庭を育みながら働くということ」

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2020年3月1日

コンテンツ番号113581

 このページでは、公式ホームページ限定公開の特別インタビュー記事を掲載しています。

野村課長補佐







野村 有紀子
課長補佐
経済労働局
観光プロモーション推進課

「家庭を育みながら働くということ」

~家庭を育む-地域生活を送る-仕事が磨かれる、というwin-winの循環~

―公務員として長く働いていくことを考えるうえで、育児休業取得を含め、子育て中の働きやすさが気になっている人も多いのではないかと思います。ここからは、主に子育てと仕事との両立をテーマに野村さんにお話を聴いていきたいと思います。よろしくお願いします。

●野村:子育てと仕事との両立については、永遠のテーマですね。自分自身ですら、まだ必死で在り方を模索している段階で完全に答えが見えている訳ではありません(苦笑)
 ただ、私たちの職場の強みは出産や介護などいろいろなライフイベントが巡ってくる中で、キャリアデザインを自由に考えられる点。また、在職中にできたネットワークで、セカンドキャリアを充実させることもできるので、長い人生をずっと遠くまで見渡しても、オススメの選択肢ではないかと思います。

―最近、「上司が育休取得経験者で、勧められた」という声も聞き、男性職員も数多く育児休業を意識するようになってきているように感じます。

●野村:社会が大きく変わってきていますね。ありがたいことです。私の家では、夫が単独で育休を取ったこともあり、一般的な家庭に比べて夫婦二人で子育てをしていこうという意識が高いと思います。例えば、子どもの発熱で保育園から連絡があっても、母親だけの問題ではなく同等に役割を考えられるようになった。これも職場の理解が進み、全体の雰囲気が変わって来たからこそ。
 一方で、育児についてはさまざまな家庭の事情により、ワンオペレーション対応を余儀なくされるケースもあると思います。長らく区役所で子育て支援業務に携わっていた中で数多くの子育て支援講演会等も開催してきましたが、その中でとても有意義なアドバイスと印象的だったのは、「まずは資源の棚卸をしましょう」というもの。要は、子育てに必要な時間を自分とともに捻出するのは誰なのか。夫、親、ママネットワーク、お金で解決なのかそのあたりを明確にした上で、限られた資源(時間やお金)を配分するということです。

―ただ、出産、育児によって自分が描いていたキャリアが途切れてしまうのではないかと不安に思う人も多いのではないでしょうか。



●野村:キャリアをどう描くか、気になるのはもっともですが、育休中は視点を変えることも大切。その期間は地域のことを知る絶好の機会。私達は地域の暮らしと密接に関わる仕事をしているのだから、その期間を逆に活かせることに目を向けてこそ大切な自分の経験になると思っています。もしも自分が職場に復帰する時にどういうサービスがあるのか、何をメニューとして選べるのか。育児をすることは、サービスの受け手となることで、提供者から受給者の視点で仕事を見直す機会になる。そして地域の中に立って昼間のまちの風景や暮らしの様子を見る。それは絶対に代えがたい経験になるし、それが活かせる仕事なのですから。


―出産は一大事業。そして出産後は、かつて先輩が言っていたとえを借りれば、「地動説と天動説」の転換ほどに、想像を超えて何事もうまくいかない自分に直面するわけです。
 私自身、子どもが7カ月の時に職場復帰しましたが、復帰直後には、「子どももつらそう」、「職場にも迷惑をかけている」、「今自分がここで仕事を辞めてしまえばみんな幸せじゃないか」とも考えたことがありました。でも、仲間から、「それであなた自身が幸せなのか?」と言われて気持ちの整理がつきました。
 復帰直後は保育園の送迎時間の兼ね合いで育児時間や部分休業の取得しながらのやりくりでしたが、子どもの成長とともに体調不良で保育園から電話の回数は減っていく。カバーしてくれた職場の同僚や上司への感謝は決して忘れないし、今度は自分が後輩に同じように接する番だと思っています。

●野村:痛いほどわかります。短期的には、子育てや介護等の「ケア」の問題で、「ライフ」にシフトするのは仕方のないことだし、長期的視点で見れば、それは組織にとってもプラスになっていると信じています。ですが、短期的視点で見た場合、その結果としての「ワーク」を別にかぶっている人がいるのは事実。そこに対する感謝や謙虚な気持ちを忘れずに、子どもの成長とともに出てくる余力で、自分がフォローする側に回っていきたいと心から思っています。

―同感ですね。

●野村:川崎市を選ぶ事自体「ずっと働き続けたい」という働き方を選択したことだと思うんですね。今は漠然としているかもしれないけれど、こんな先輩たちの声を聞いて、先々を見渡してもらえたらと思います。

―ところで、野村さんはパートナーも育児休業を取得されているとのことですが、出産前に決めていたのですか。


●野村:決めていました。我々の仕事の領域は市民生活そのもの。市民生活の中でも、特に育児・介護中は行政サービスと深く関わります。
 育児を主体的に担い、直接の利用者として行政を利用した経験は、行政サービスを提供する際や、より良い行政サービスに改善するためのヒントになってくれるものと思いもあり、また、うちは11月産まれでしたから新年度に保育園に入れるには4ヶ月と早過ぎる。やはり1年4ヶ月待とうか、というときに片方だけが育休する必要はないね、という話になって、2人で分担して子どもと過ごす時間を作りました。
 正直、家庭を育てることと自分のキャリアの問題、両方ともに理想の形とは程遠く、まだ元気な双方の両親や、地域でともに子育てをしているママ友ネットワークで何とか日々を乗り切っているのが現状です。それでも、少しずつではありますが、両立に向けた意識を持ち続けていたら、いつかできるようになっています。大丈夫、子育て中に見聞きしてきたものが自分の血肉になっていることは実感しています。早く戻らないと自分が忘れられてしまう、ということではなく、その期間はしっかりと子育て生活を集中して味わうこと。その経験は確実に、戻ってきてからも役に立つものですよ。
 区役所にたくさんいますが、ワーキングマザーの働き方は素晴らしいです。時間の使い方やパフォーマンスの高さと言ったらすごいと思います。子どもと家族の分のスケジュール管理と、例えば冷蔵庫の中の残り物で晩御飯等をチャチャっと作ってしまうママさんがたくさんいますよね。

―時間に限りのある人の知恵と工夫は見ならいたいですね。

●野村:そして、子育ては部下育てにも直結しますね。私の場合、お母さんの視点を素直に活かそうと考えていますが、ポイントはいいところを見つけることです。誉めることで互いの気づきや、組織全体が前に進む力を育てることができると思っています。子育ての経験は男女ともに大きなプラスになるのは間違いないと思います。

―自らの経験を踏まえ、男性の働き方に対して思うことがあればお願いします。

●野村:夫が育休をとったのは本人にとって本当に良かった。子どもとの貴重な時間を過ごせただけでなく、子どものお迎えがあることで、圧縮した仕事が必要になり、パフォーマンスが向上できたと思う。あとは夫婦関係が完全に「パートナー」化していく。共にこの状況を乗り切っていく。うちの場合は同じ役所同士なのでお互いのポジション・立場が分かります。家事育児に興味を持てる男性はどんどんトライしてはどうでしょう。それがきっと働き方改革に繋がるように思う。後輩から相談を受けることもありますが、効率の追求の先にいろんな目線、複眼的な視野が得られます。

―「本人にとって良かった」と野村さんが感じているように、パートナーの方ご本人もそうお感じになっていたことを、庁内でのイントラネットに掲載されている「パパの育児体験記」でも読みました。背中を押してもらえるような言葉がいっぱい詰まっていたと記憶しています。


●野村:本人の了解を得て、少しだけですが内容を抜粋して紹介します。
(以下、原文)
≪この3ヶ月間は仕事にも生かすことのできる経験もできたものと考えています。
 地域に入って実際に市民生活を送ることは、「地域生活のプロ」であるべき地方公務員にとっては現場体験研修と言い換えることもできると思います。
 更に、父として家族の絆を強め、一人の人間として「生きていく上で大切にするもの」を見つめ直す重要な時間でもありました。今後の自分の働き方や「人間にとっての幸せ」という自分にとっても地方公務員にとっても永遠のテーマをひも解くヒントを得られたと思っています。
 育児休業を取得することを悩んでいる方は、思い切って取得することをお勧めします。その時は職場に迷惑を掛けるかもしれませんが、それは一時のことであり、この経験をいつかプラスの力に変えて市政に役立てることが出来れば、川崎市役所にとっても貴重な投資になるものと思います。何よりも、人生においてそう何度もあるチャンスではないはずです。
 関わり方次第で、本人にも家族にも職場にも有意義なものとできるはずです。人生を彩り豊かなモノにするために是非取得を検討することをお勧めします。≫

―男女を問わず響く言葉ですね。「家庭を育みながら働くこと」が公務員としても、また人生にとっても、意味があるということを改めて感じます。

●野村:まだまだ、子育て現役世代で余裕もなく周りの協力のおかげで何とかやっている感じは否めませんが(苦笑)前向きに両立を頑張っていきたいと思っています。何度も言いますが、子育てだけでなく、介護等のケアの領域は、自らの人生においてもどこかで必ず踏み入れる領域です。いずれは皆老いて、ケアが必要になり、地域に返っていくわけですしね。
 今日は本当にありがとうございました。

―ありがとうございました。聴き手であるにも関わらず、自分自身を振り返って当時の思いなども話ししてしまいました。育児でいえば未就学の頃の大変さもあれば、小学生、中学生と成長していく中で、大変さの質も変わっていくように思います。
 ダブルケアの問題など、話したいことは尽きませんが、長く働く中では、育児や介護など、さまざまな家族責任とのバランスをとりながら職業生活を送る人も多いと思います。ただ、仕事の進め方の見直しやそこで得られた経験をどう還元していくかなど、地域生活に密接な仕事をしているからこそ、視点や着眼点が豊かになっていのではないでしょうか。そのあたりを、これから職業選択をしていく人たちに伝えられればと思い、番外編インタビューを行いました。
 改めまして、野村さん、ありがとうございました。

※注 このインタビューは、育児休業を取得した経験のある人事委員会事務局任用課職員が聴き手となって実施しました。

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