ハートリレー第28回 世代を超えたつながりの時間&空間!
“いこいの家”と“こ文”と“地域”が交流する「1 day カフェ」

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お楽しみの試食タイムは“けんちん”ならぬ“大ちゃん”汁

 クイズで盛り上がったあとは、いよいよお楽しみの試食タイムです。今日は森さんが持ってきてくれた冬の野菜たっぷりの「けんちん汁」です。普通のけんちん汁より野菜の量が多いので、進行役の榊原さんが森さんのお名前「大介」にちなんで「大ちゃん汁」と命名。

写真 野菜たっぷり大ちゃん汁

野菜たっぷり大ちゃん汁

 「冬の野菜」のお話しに出て来た里芋、大根、ネギなどがたっぷり入った、野菜のうま味が出ていてとても温まる大ちゃん汁を、子どもから高齢者までが同じテーブルでいっしょに座っていただきます。ボランティアの皆さんがたくさん作ってくれたので、3回もおかわりする子どももいました。

写真 高齢者も大満足

高齢者も大満足

写真 子どもも大好きな味

子どもも大好きな味

写真 成田さんが献立の説明

成田さんが献立の説明

写真 おかわりの列ができるほど

おかわりの列ができるほど

絵本の読み聞かせ、交流タイムと続きます

 大ちゃん汁でお腹がいっぱいになったあとは、ボランティアの石田さんと中尾さんによる絵本の読み聞かせの時間です。絵本は野菜のテーマに合わせて「キャベツくん」。腹ペコのブタヤマさんとキャベツくんの掛け合いが楽しい絵本です。読み手の石田さんが「ブキャ!」と発するたびに子どもたちは大喜び。それを見ている高齢者の皆さんもうれしそう。同じ空間で同じ時間を一緒に過ごすことで、会場全体が温かな空気に包まれています。

写真 世代を超えて絵本に聞き入る参加者のみなさん

世代を超えて絵本に聞き入る参加者のみなさん

 アンコールの絵本「だるまさんが」のセリフに合わせてからだをめいっぱい動かしたあとは、子どもたちと高齢者が面と向かって今日の感想などのおしゃべりを交わす時間です。お孫さん、中にはそれ以上の世代差がありそうな相手と話をする時間は、ふだんほとんどないだけに貴重な時間。ちょっと恥ずかしそうだけど、2時間近く同じ空間にいたから、すぐに仲良しになって、会場に笑顔が溢れます。

写真 なんだかほんとの家族みたい

なんだかほんとの家族みたい

写真 おばあちゃんの顔も輝いています

おばあちゃんの顔も輝いています

地域連携多世代交流を推進する子母口モデル

 「この地域連携多世代交流行事は平成27年度に川崎市のモデル事業として子母口こども文化センターと子母口いこいの家でスタートしたものです。連携が進められるという期待を得てのモデル指定と考え、フロントランナーとして高津区社会福祉協議会とこども文化センターの担当者で手探りの取り組みを進めました」と語る榊原さん。

 初年度はできることからはじめ、お祭りや避難訓練などを実施して、2年目に季節の行事に合わせた「節句飾り作り」「七夕飾り作り」「ハロウィン飾り作り」などを行ったそうです。夏休みにはいこいの家利用者と小学生がふれあい囲碁も。

 その取り組みに高津区役所地域みまもり支援センターと、成田さんをはじめ橘地区の民生委員児童委員が地域のパイプ役も兼ねてボランティアとして参加して、みんなでつくりあげてきたのが「1 day カフェ」です。いままでに「豆アート」「パスタアート」、今回取材した「冬の野菜」や「まちの昔とぼた餅作り」などを行ってきているそうです。

 行事ごとに区役所、いこいの家、こども文化センター、地域ボランティア担当者が連携会議を開いたり、振返りミーティングを行って協力体制を進化させているとのこと。幅広い世代が一緒に過ごし、つながる「1 day カフェ」。他の地域でもぜひやってみたいと思える素敵な取り組みでした。

写真 左から高津区社会福祉協議会の山下さん、地域のボランティアのまとめ役成田さん、子母口こども文化センターの榊原さん

左から高津区社会福祉協議会の山下さん、地域のボランティアのまとめ役成田さん、子母口こども文化センターの榊原さん

取材を終えて

 よく親子対象の取組みはありますが、こちらはまさに「多世代」!参加されている方の年齢層の広さは、他では経験したことがありません。

 祖父母と離れて暮らす子供にとって、高齢者の方と触れ合い、話ができるのは良い経験になります。母である私たちにとっても、親戚の家に来ているような、懐かしさやほっとする感じがありました。

 また、小学生が活躍し、その場を盛り上げていました。私たちの子どもは未就学児のため、お兄さんお姉さんのそんな姿を見ることは、良い刺激になったようです。

 多世代が楽しみながら交流を深める内容を考えられるのは、難しいのではないかと思います。職員の方と地域の方が連携し、地域への愛情を持ち、趣向を凝らしていることが伝わりました。こういった方たちに支えられていることを、私たちもですが、子どもたちにも忘れないでいてほしいです。
(WAKUWAKU親子体操 佐藤­­)

 

「1 dayカフェ」のことをもっと知りたい

  • 活動場所:子母口いこいの家 大広間

     高津区子母口983

  • 内容(平成29年度): 4月「節句飾り作り」・7月「七夕飾りを作ろう」と「1day カフェ 豆アート」・9月「月見飾りと団子作り」・10月「ハロウィン飾り作り カボチャカフェ」・12月「1 day カフェ パスタアート」・1月「1 day カフェ 久末地区の冬の野菜」・2月「おひな様飾り作り」・3月「橘樹官衙遺跡群の話とぼた餅作り」
  • 取材の日時:2018年1月9日(火)13:00〜15:00
  • 問合せ:子母口いこいの家 044‐755‐0147
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取材先

「1 day カフェ」

 
成田さん

取材者

写真 取材者

WAKUWAKU親子体操
佐藤さん(左)と山崎さん

WAKUWAKU親子体操は「親子で一緒に体操しながらお母さんの身体をケアしてあげたい」という思いで活動をしています。