ハートリレー第32回　「ここちヨガ60分」は人気プログラム。
団地内の交流を活性化させる「子母口プラザカフェ」

　たかつハートリレー第32回で御紹介するのは、子母口プラザハイム自治会から選出された民生委員の方がはじめた団地内交流の「子母口プラザカフェ」と、カフェの人気プログラム「ここちヨガ60分」です。

　取材に訪れたのは、敷地内にある梅がほころび始めはしたけれど、まだまだ寒い日が続く1月末でした。「子母口プラザカフェ」は、子母口プラザハイムの3、4号棟側にある子母口プラザハイム第二集会所で月2回行われています。

　10時少し前に集会所の中に入ると、すでにヨガ講師の先生、参加者の方などが数人集まっていました。部屋の中は、ブルーシートが敷かれていて土足のまま上がれるようになっています。そのシートの上に今日のプログラムの「ここちヨガ60分」のためにセッティングされた椅子が並んでいます。

　ヨガというとヨガマットを床に敷いて行うのが普通ですが、子母口プラザカフェのヨガは足腰の弱い高齢者の方でも楽しめるように、椅子に座ったまま運動ができるように工夫されたものだそうです。照明を消し、レースのカーテンも閉め、部屋を暗くしたらいよいよ60分間のヨガタイムが始まります。講師の磯貝先生が東南アジアの民族楽器で奏でられる心地よい音楽を流し、やさしく語りかけるように参加者に身体の動かし方を指導します。

　まずはゆったりと呼吸を整えます。目を閉じて、普段の呼吸ではなく鼻からゆっくり息を吸って、鼻または口からゆっくりと息を吐き、より深い呼吸を意識するようにします。

　続いて腹式呼吸です。「お腹の中に風船が入っているイメージで大きく息を吸って風船をパンパンに膨らませましょう。次はその風船の中の空気をすべて出し、お腹をペシャンコに…」と磯貝先生。「腹式呼吸はお腹のマッサージです。いろいろな効能があるんですよ」というお話しも交えながら、入念にゆっくり行います。

　呼吸を整えたら、いよいよ本格的に身体をほぐしていきます。まずこめかみ、次に首筋と頭まわりの筋肉からです。どの部位も最初は小さく動かしながら、進むに連れて大きく動かしたり伸ばしたりします。

　頭まわりの次は手のひらや手指の運動です。手のひらにはたくさんのツボがあるので、合掌のポーズをしたり、指の間をトントンしたりと、ゆっくりじっくり刺激していきます。

　指のもみほぐしで上半身の運動は終わり。続いて下半身です。つま先の上げ下げや、足指のマッサージなどひざから下の筋肉を伸ばす運動は、高齢者にありがちな、「つまずき」や「こむら返り」などに効果があるそうです。

　ひざが固くなって曲がらない方は椅子を補助的に使います。ここちヨガのいいところは自分の状態に合った身体の動かし方で、無理せず心地よい程度の運動だというところ。ヨガというとちょっと難しいポーズなどがありそうなイメージですが、ここちヨガはあくまでそれぞれのペースでできるんです。

　全身をほぐし終えたら最後の15〜20分はリラクゼーションタイムです。音楽も波など自然の音が混じった音楽に変わります。「全身の力を抜いて、身体が地面に溶けていくようなイメージを持ってください」「頭の中に自分の好きな風景、例えば山・海・川・お花畑などを想像して全身をリラックスさせましょう」と、先生が優しく語りかけ瞑想を5分ほど続けます。

　瞑想が終わり身体を目覚めさせたら、ホコリを払うように全身をマッサージして合掌のポーズで60分のヨガタイムは終了します。