施策課題 | 15101000 | 安定給水の確保と安全性の向上 | 作成課 | 上下水道局経営管理室 | |||||
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基本政策 | 安全で快適に暮らすまちづくり | 政策の 基本方向 |
安定した供給・循環機能を提供する | 基本施策 | 良質な水の安定供給 | ||||
関係課 | 上下水道局水道計画課 上下水道局庶務課 上下水道局管理課 上下水道局水運用センター 上下水道局水道水質課 上下水道局給水装置センター | 重点 | ■ |
当該施策によって 解決すべき課題 |
●水道施設の多くが老朽化し、更新時期を迎えています。また、給水管の老朽化が漏水の主な原因となっています。 ●水道施設は水道施設耐震工法指針で定めるレベル2(最大規模の強さの地震)の耐震基準を満たす必要があります。また、被災直後の混乱期は、応急給水拠点は開設できない状況を想定するため、循環式地下貯水槽とタンク車による運搬給水のみで1日1人3リットルの飲料水を確保しなければなりません。 ●現在においても工場排水、農薬、耐塩素性病原生物等の水源への流入や油類の流出による水質汚染事故等、様々な水道水へのリスクが存在しています。 |
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施策の概要 | ●給水能力の見直しに伴う施設整備と老朽施設や配水管の更新を計画的に実施します。鉛製給水管を含む老朽給水管を2018年度までに解消します。配水管及び給水管の漏水を防止するため、700km/年の漏水調査を行います。 ●給水能力の見直しに伴う浄水場の統廃合にあわせて、施設の耐震化を進めます。また、循環式地下貯水槽を年2か所設置します。加えて、災害対策訓練等を実施し、危機管理能力を充実します。 ●厚生労働省の外部精度管理(第三者機関:社団法人日本水道協会)において優良試験所と評価を受けた水道水質検査優良試験所規範(水道GLP)の認定審査に適合するよう、水質検査結果の精度と信頼性の確保に努めます。水源から蛇口に至る各段階で危害評価と危害管理を行い、安全な水の供給を確実にする「水安全計画」を策定します。 |
施策の目標 | ●安定給水を確保するため、基幹施設の更新を2016年度に完了します。漏水による無駄な水を削減するとともに、水質上問題のある鉛製給水管を解消します。 ●レベル2の地震動(川崎市直下の地震マグニチュード7.3:川崎市地震防災戦略の想定値)に耐えうる浄水施設の耐震化を2016年度に完了します。震災直後に市民1人当たり1.9リットルの飲料水が確保できるようにします。 ●水質基準50項目に適合した安全で安心できる水道水を供給します。 |
評価結果 | (1)解決すべき課題に対する当該年度の成果 | ●再構築計画に基づき、長沢浄水場の第1期工事(沈でん池、ろ過池、配水池の更新)を継続しました。また、生田浄水場高区ポンプ設備更新工事に着手しました。老朽配水管を27km更新し、老朽配水管の残延長を約270kmとしました(2018年度までに解消予定)。老朽給水管の更新工事を約5000件行い、全給水件数のうち水質上問題のある鉛製給水管が使用されている割合を計画値どおり3.6%としました。漏水を防止するため、約800kmに及ぶ漏水調査を行いました。 ●再構築計画に基づき、前述のとおり、長沢浄水場の更新工事(耐震化)を進めました。また、循環式地下貯水槽を川崎区の小学校と公園に2基設置し、災害発生直後の飲料水1.9リットルを確保しました。加えて、災害時相互応援協定を締結した都市や法人との合同防災訓練を行うとともに、上下水道局における危機事象別連絡体制を整備し、危機管理対策の強化を図りました。 ●水道GLPの更新審査に合格し、水質検査結果の精度と信頼性を確保しました。水安全計画について各部門(浄水場、配水池、その他の送水・配水・給水部分)ごとに試行的運用と見直しを行い、水源から蛇口までの水安全計画が完成しました。2011年度から川崎市水安全計画を完全実施する予定です。また、カビ臭から見たおいしい水達成率80%を維持しました。 |
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2008 | ||
A | ||
2009 | (2)残された課題、新たな課題、社会環境の変化等 | ●カビ臭から見たおいしい水達成率(80%)が2009年度の実績(90%)を下回ったのは、カビ臭の原因物質である2-メチルイソボルネオールが0.000001mg/L検出されたためです。0.000001mg/L(基準値の10分の1)は定量できる最低値であり、臭気には全く影響ありません。2007年度に水質基準が厳しくなり、基準値が0.00002から0.00001mg/Lになりました。 |
A | ||
2010 | (1)、(2)を踏まえた第3期実行計画における取組や方向性 | ●安定給水を確保するため、老朽化した水道施設等の更新を進めます。 ●施設の耐震化を進めるとともに、循環式地下貯水槽の設置を進めます。加えて、災害時の安定給水確保に向け、危機管理対策の強化を図ります。 ●水質検査結果の精度と信頼性の確保のため水道GLPの認定を継続するとともに、水道水の安全性確保のため水安全計画について継続して運用、見直しを行っていきます。 |
A |
A…目標に向かって順調に課題解決が図られているもの B…目標に向かって一定の成果が上がっているもの C…一定の成果はあるものの、新たな課題等が生じており、取組の改善が必要なもの D…課題解決が図れていないため、抜本的な見直しが必要なもの
参考指標名(1) | 参考指標名(2) | 参考指標名(3) | |||||||||
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鉛製給水管率 | 市民1人当たり循環式地下貯水槽容量 | カビ臭から見たおいしい水達成率 | |||||||||
指標の説明(1) | 指標の説明(2) | 指標の説明(3) | |||||||||
全給水件数のうち鉛製給水管が使用されている割合を示すもので、鉛製給水管についての計画的な更新の進捗を確認することができる指標の一つです。 | 災害発生直後の飲料水確保のために設置を進めている循環式地下貯水槽の市民1人当たりの容量を示すもので、災害時における飲料水の確保のしやすさの目安となります。 | カビ臭の原因物質であるジェオスミンや2-メチルイソボルネオールの水質基準値に対する濃度を示すもので、水のおいしさをカビ臭から判断する指標です。 | |||||||||
指標の方向性(1) | 指標の方向性(2) | 指標の方向性(3) | |||||||||
小さいほどよい | 大きいほどよい | 大きいほどよい | |||||||||
年度 | 計画値 | 実績値 | 単位 | 年度 | 計画値 | 実績値 | 単位 | 年度 | 計画値 | 実績値 | 単位 |
2008 | 4.9 | 4.9 | % | 2008 | 1.6 | 1.6 | リットル | 2008 | 95 | 90 | % |
2009 | 4.2 | 4.2 | % | 2009 | 1.8 | 1.8 | リットル | 2009 | 95 | 90 | % |
2010 | 3.6 | 3.6 | % | 2010 | 1.9 | 1.9 | リットル | 2010 | 80 | 80 | % |
年度 | 2008(H20)年度 | 2009(H21)年度 | 2010(H22)年度 | |||||
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予算 | 決算 | 計画事業費 | 予算 | 決算 | 計画事業費 | 予算 | 決算見込 | |
事業費合計 | 8,872,694 | 8,452,246 | 10,876,671 | 9,797,541 | 8,841,814 | 10,733,004 | 11,334,422 | 9,275,022 |
事務事業名 | 3ヵ年の達成度 | 事務事業名 | 3ヵ年の達成度 |
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水道施設整備事業 | III | 水道事業の危機管理対策 | III |
水道施設地震対策事業 | III | 老朽給水管対策事業 | III |
水道水源環境保全事業 | III | 水道水質管理業務 | III |
漏水防止対策事業 | III | 給水装置工事関係事務 | III |