施策進行管理・評価票(1)

評価年度2013年度


<基本情報>

施策課題 52402000 オープンイノベーションの推進 作成課 経済労働局産業政策部企画課
基本政策 活力にあふれ躍動するまちづくり 政策の
基本方向
新たな産業をつくり育てる 基本施策 科学技術を活かした研究開発基盤の強化
関係課 経済労働局産業振興部工業振興課
経済労働局次世代産業推進室
重点

<第3期実行計画(2011(H23)〜2013(H25)年度)における施策の概要及び施策の目標>

当該施策によって
解決すべき課題
●本市には、ものづくり産業等の集積と共に民間企業や大学等の200を超える研究機関が集積しており、生産機能から研究開発機能への転換等、高度な技術・知識を生かした高付加価値型の産業構造への転換が進んでいます。この優位性を活かし、先端科学技術分野の研究開発の促進や産・学・公の連携基盤の強化を図るとともに、知的財産の創造、保護、活用を促進し、既存産業の活性化や新産業・ベンチャー企業の創出などオープンイノベーション*を推進していく事が求められています。
施策の概要 ●大企業の特許や技術等の知的財産を中小企業に移転し、中小企業の新製品開発や新規事業の取組を支援する「知的財産交流会」を開催するとともに、知的財産の経営への活用の啓発や特許管理の実務に関するセミナーを実施します。
●ものづくり企業等の新製品開発や新分野への進出を支援するため、市内及び周辺大学の有する技術と市内企業等のニーズを引き合せ、大学と企業とが連携しやすい環境を整え、共同研究の関係者間の調整を行うとともに、こうした共同研究への助成を行います。
●研究成果の発表の場として「かわさき起業家オーディション」を実施し、資金調達の支援やビジネスパートナーとの出会いの場などを提供し、起業や新事業の創出を促進します。
●企業や研究機関、大学等の交流拠点となるコンベンション施設の整備を進めます。
施策の目標 ●地域の大企業や大学・研究機関が保有する知的財産と川崎市内の中小企業が持つ優れた技術を繋ぐための交流会を定期的に開催し、企業間連携や産学連携による新事業の開発プロジェクトを創出します。
●「かわさき起業家オーディション」において事業可能性評価やビジネスパートナーとの出会いの場を提供することで事業化につなげていきます。
●コンベンション施設整備の取組等を通じて、オープンイノベーションを推進するための交流機会を創出します。

<成果の説明>

解決すべき課題に対する当該年度の成果 ●知的財産戦略に基づく重点事業として、「知的財産交流会」を5回開催し、関係者間の調整により特許ライセンス契約*が2件締結されました。また、知的財産の活用や産学連携をテーマに「知的財産シンポジウム」を開催しました。さらに、知的財産を経営戦略に活用するために「知的財産スクール」を6回開催しました。
●川崎市産業振興財団を中心とした産・学・公のネットワークを活かし、市内中小企業に対して大学が保有する技術の活用を促進するとともに、大学の研究段階における試作開発に関する技術を市内中小企業が支援する本市独自の取組(産学連携・試作開発促進プロジェクト)を推進し、エネルギーや環境、医療等の分野での産学共同プロジェクトを創出しました。
●市内中小企業と市内外の大学・研究機関による共同研究開発3件に対して助成を行うとともに、過去に採択した研究開発案件を含め、助成後の事業化支援を関係機関と連携して行い、新たな表面処理加工技術や皮膚治療用評価システムの試作品などが生まれました。
●「かわさき起業家オーディション」を6回開催したほか、「創業フォーラム」や「起業家塾」等を実施し、資金調達の支援やビジネスパートナーとの出会いの場などを提供して、起業家の育成・支援を実施しました。
●小杉町二丁目地区内へのコンベンション施設整備に向け、基本構想を策定しました。
残された課題,新たな課題,社会環境の変化等 ●特許ライセンス契約2件について、関係者で協力して製品化から販路開拓までの長い期間を支援していくことが課題です。
●地域経済市内産業の活性化のため、起業家の育成及び新事業分野進出の支援、既存事業の成長・発展に資する継続的なサポートが必要となっております。
評価結果及びその評価区分とした理由 2011 2012 2013 ●産・学・公のネットワークを活かしながら、知的財産交流会や産学連携・試作開発促進プロジェクトなどを行うとともに、産学連携の技術開発への助成や新産業の創出・支援としてビジネスアイディアオーディションを実施してきたことにより、本施策は十分推進されましたが、残された課題に引き続き取り組む必要があります。
AⅡ AⅡ AⅡ

A 施策が順調に推進したもの(新たな課題等 Ⅰ 無 Ⅱ 有) B 施策が一定程度推進したもの C 施策が推進していないもの


<今後の取組や方向性及び改善に向けた考え方>

2014年度以降の方向性 ●知的財産交流会の開催と関係者間の調整により知的財産を媒介とした双方向の交流を促進します。また、知的財産シンポジウムと知的財産スクールの開催により、知的財産に関する意識啓発等を進めます。
●中小企業の技術力、製品開発力の強化は今後一層重要な課題となるため、大学の高度な技術を活用した支援など引き続き、取組を強化していきます。
●産業及び事業の創出による産業の活性化とネットワーク作りを図るため、引き続き取組を強化していきます。
●コンベンション施設の整備に向け、基本設計等を実施します。

<参考指標>

参考指標名① 参考指標名② 参考指標名③
知的財産交流会の開催件数 産学連携による共同研究開発に対する助成件数 起業家オーディション応募数
指標の説明① 指標の説明② 指標の説明③
大企業から開放特許等の技術を紹介する交流会の実施回数 市内中小企業と近隣の大学及び研究機関が共同で行う研究開発に対する助成金の採択件数。大学等の知の資源を活用した中小企業の新事業展開を促進します。 起業家オーディションに応募のあったビジネスプランの数
指標の方向性① 指標の方向性② 指標の方向性③
現状維持 現状維持 大きいほどよい
年度 計画値 実績値 単位 年度 計画値 実績値 単位 年度 計画値 実績値 単位
2010   4 2010   6 2010   92
2011 4 4 2011 6 7 2011 90 69
2012 4 4 2012 6 5 2012 92 89
2013 4 5 2013 6 3 2013 95 82

<事業費>

(単位:千円)
年度 2011(H23)年度 2012(H24)年度 2013(H25)年度
予算 決算 計画事業費 予算 決算 計画事業費 予算 決算見込
事業費合計 13,050 12,284 10,050 17,146 16,535 10,050 19,842 9,561

<配下の事務事業一覧>

事務事業名 第3期実行計画
期間の達成状況
事務事業名 第3期実行計画
期間の達成状況
知的財産戦略の推進 産学共同研究開発プロジェクト助成事業
川崎市産業振興財団運営費等補助事業 起業化総合支援事業
コンベンション等整備推進事業    

<用語説明>

オープンイノベーション:自社技術だけでなく他社が持つ技術やアイデアを組み合わせて、革新的な商品や ビジネスモデルを生み出すこと。
ライセンス契約:特許や商標などの権利者が、他の者に対して利用・実施の許諾を与える契約
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