かわさき市政だより KAWASAKI 特別号 総合計画第2期実施計画 行財政改革第2期プログラム 2018 MAY 発行:川崎市 郵便番号210-8577 川崎市川崎区宮本町1 電話044-200-2111(代表) 編集:総務企画局都市政策部企画調整課 電話044-200-2550、ファクス044-200-0401 進んでる! ともにつくる 最幸のまち かわさき このたび、平成30年度からの4年間の具体的な取組や目標を定めた「総合計画第2期実施計画」と「行財政改革第2期プログラム」を策定しました。 この計画は、市民の皆様の生活に身近で深く関わりのある内容や、安全・安心な暮らしを支える着実なサービス提供に欠かせない取組が多く含まれていますので、手に取ってお読みいただければ、今後の川崎市の取組全体を知ることができ、私たちのまちの将来像が見えてきます。 川崎には充実した交通ネットワークや先端産業、研究開発機関の集積、豊富な文化芸術資源等の優れたポテンシャルがあります。まちの将来について、多くの方に関心をもっていただき、「最幸のまちかわさき」の実現に向けて、川崎の未来をともに創り上げていきましょう。 川崎市長 福田 紀彦 市政に関するお問い合わせ、ご意見、ご相談は サンキューコールかわさき 電話044-200-3939、ファクス044-200-3900 午前8時〜午前9時(年中無休) 川崎市のデータ(平成30年5月1日現在) 人口:151万3,757人(前年同月比13,707人増) 世帯数:72万5,938世帯 2、3面------------------------------------------------------------ 「総合計画第2期実施計画」「行財政改革第2期プログラム」で実現するまちづくり 私たちのまちのいたる所で市の取組が進められています。 そうした取組の一部を架空の「まち」のイラスト上で表現してみました。 私たちのまち川崎が、どのようになっていくのか、ちょっと未来のイメージをご紹介していきます。 注目1 災害から大切な命を守るために! 自然災害に的確に備え、日常生活を安全・安心に過ごせる環境づくりを進めます。 市民の皆様のかけがえのない命を守るためには、地域での訓練や皆さんの防災に対する意識を高める取組などとともに、建築物等の耐震化が重要です。 市では、災害に強いまちづくりを進めるとともに、いざという時に、市民の皆様が災害から身を守ることができるための取組を進めています。 取組 ・地域の防災訓練等への支援 ・防災イベントの実施や防災啓発冊子の配布等 ・建築物の耐震改修等の費用の一部助成 ・上下水道施設・管路等の耐震化 など 目標 ・避難所を知っている人→約50%以上へ! ・家庭内備蓄を行っている人→約60%以上へ! ・住宅の耐震化率→約95%以上へ! ・重要な水道管路の耐震化率→約97.5%以上へ! ・重要な下水道管路(川崎駅以南の地区)の耐震化率→100%へ! など 注目2 地域包括ケアシステムの取組 「地域包括ケアシステム推進ビジョン」に基づく、誰もが住み慣れた地域や自らが望む場で安心して暮らし続けることができるしくみづくりを推進します。 「地域包括ケアシステム」とは、地域の実情に応じて、医療・介護・福祉・予防・住まい・生活支援等が切れ目なく一体的に提供される体制のことです。 これを実現するためには、自分自身のケア(自助)、みんなの支えあい(互助)、社会保険制度による医療・介護等のサービス(共助)、行政サービス(公助)による取組を、住民をはじめ、事業者や町内会・自治会、ボランティア団体、行政などが一体となって進めていくことが大切です。 取組 ・住民が自ら地域活動に関わり、住民同士が顔の見える関係を築きながら支え合う地域づくりを支援 ・いつまでも健康で暮らしていけるよう、健康づくりや介護予防、いきがいづくりを支援 ・病気になったり、介護が必要になったりした場合でも、自宅で必要な治療や介護が受けられるしくみづくり など 目標 ・地域包括ケアシステムを理解している人→32%以上へ! ・介護予防の取組として、地域の活動に参加する人の割合→15%以上へ! ・介護サービスを受けながら住み慣れた地域で暮らす高齢者の数→約2万3千人以上へ! など 注目3 市役所・区役所の取組(行財政改革の推進) 総合計画の取組を効率的・効果的に進めるため、さまざまな改革に取り組みます。 さまざまな市民ニーズや地域課題に的確かつ迅速に対応していくため、限りある財源や人材等を最大限に活用し、効率的・効果的なサービスの提供に努めます。 取組 ・業務量と規模のバランスのとれた、効率的・効果的な市役所の体制づくり ・質の高い市民サービスの提供に向けた、民間事業者の有するノウハウの最大限の活用 ・債権確保策の強化による、収入率の向上や収入未済額の縮減 ・業務手順の点検や見直し等による事務の効率化 ・将来にわたる質の高い市民サービスの安定的な提供に向けた、市民サービス等の再構築 ・コスト意識、スピード感を持って職務を遂行することができる人材の育成 ・職員の接遇力向上や窓口の混雑緩和などによる区役所サービスの向上 など 市民、民間企業、NPO等との協働、連携による魅力的な公園づくりを進めます。 具体的には… ●地域が主体となったみんなが使いやすい公園利用のしくみの活用 ●オープンスペースの有効活用など、民間の発想・運営ノウハウを活用したパークマネジメントの推進 地域ぐるみで子どもを育てる、「地域の寺子屋」をすべての市立小・中学校で実施します。 目標は… ●子どもが親や教員以外の地域の大人と知り合うことができた割合:88.6%(平成28(2016)年度)→92.0%(平成33(2021)年度) 救急隊を増隊します。 目標は… ●救急車の119番通報から現場到着時間(平均):8.4分以下(平成33(2021)年) 良好な景観の形成や防災などのさまざまな機能を持つ農地を保全します。 具体的には… ●生産緑地の指定や農地を効率的に利用できる農業者等への農地集積の推進 認可保育所の整備等により、保育受入枠を拡大するとともに、公立保育所の民営化を推進します。 具体的には… ●平成34(2022)年4月までに7,000人以上の定員増に向けて認可保育所等を整備 ●平成33(2021)年度までに16か所・17園を民営化 使った水はきれいにして川崎の川と海に返します。 安全で快適な市バス輸送サービスを持続的に提供します。 特別養護老人ホームを整備するとともに、申込者の迅速な入居につながるしくみづくりを進めます。 具体的には… ●平成33(2021)年度までに590床以上整備 ●平成31(2019)年度から新たなしくみに基づく入居申込制度の運用 平成34(2022)年度までに学校トイレの改修を完了させます。 目標は… ●完了校数:21校(平成29(2017)年度)→123校(平成33(2021)年度) 住宅等の創エネ化・省エネ化・蓄エネ化を推進します。 具体的には… ●災害時にも有効な蓄電機能を持つ設備の導入支援などの実施 誰もが安心して暮らせる公的医療を提供します。 安全でおいしい水を安定的に供給します。 地域活動の担い手である町内会・自治会の活動を支援します。 シティプロモーション担当ツイッター @kawasaki_pr YouTube公式チャンネルは「川崎市チャンネル」で検索 市公式アプリは「かわさきアプリ」で検索 Colors,Future! いろいろって、未来。 4、5面------------------------------------------------------------ 注目4 臨海部活性化の取組 臨海部の立地企業を増やし、生産活動を活発にします。 本市の臨海部は、石油化学・鉄鋼等の製造業やエネルギー産業に加え、ライフサイエンスなど成長分野の技術を活用した産業の高付加価値化、環境技術の集積やグローバルな人材の集積等が進んでいます。そのような状況の中で、羽田空港との近接性を活かしながら、国際競争力を有し、日本経済の発展を牽引する高度な産業集積と新産業を創出するオープンイノベーションの拠点形成をめざします。 取組 ・臨海部ビジョンに示す、目指す将来像の実現に向けたプロジェクトの推進 ・キングスカイフロント域内外の連携促進 ・産業道路駅駅前交通広場整備など臨海部の交通機能の強化 ・羽田連絡道路の整備(平成32(2020)年度完成) など 目標 ・キングスカイフロント域内外の企業等マッチング件数:9件(平成29(2017)年度)→35件以上(平成33(2021)年度)へ! ・川崎区の従業員1人あたりの 製造品出荷額 1億7,000万円以上へ! など 取組の効果 豊かさを実現する産業が躍進し、多様な人材や文化が共鳴するエリアに! 「川崎市殿町地区」では、ライフサイエンス・環境分野における世界最高水準の研究開発から新産業を創出する「国際戦略拠点キングスカイフロント」の形成が進んでいます。 注目5 かわさきパラムーブメントの取組 誰もが自分らしく暮らし、自己実現を目指せる地域をつくります! 人口減少、少子高齢化、低経済成長の時代にあるなか、東京2020オリンピック・パラリンピックを契機として、誰もが自分らしく暮らし、さらに自分の個性や能力などに応じて自己実現を図り、その結果、社会の一員として活躍できる社会を目指します。 取組 パラムーブメントの理念などをさまざまな関係者と共有するとともに、レガシーの形成に向けた取組を、各主体と協働・連携して実施していきます。 取組の効果 人々の意識や社会環境のバリアを取り除き、誰もが社会参加できる環境を創出 障害者をはじめ、いわゆる社会的マイノリティとされている人たちが、生き生きと暮らす上での障壁となっている、「私たちの意識」や「社会環境」にあるバリアを克服し、誰もが社会参加できる環境をつくります。 レガシーとは オリンピック・パラリンピックの開催都市では、社会に有形・無形の持続的な効果が生み出されます。こうした効果のうち「長期にわたる、特にポジティブな影響」をレガシーと呼んでいます。本市では、「かわさきパラムーブメントの取組によって未来へ遺していくもの」をレガシーと位置付けて、その形成を目指します。 一緒に社会に根付くレガシーをつくっていきましょう! ●パラムーブメントでつくる主なレガシー ・多様性を尊重する社会をつくる子どもを育むまち ・心理的バリアが解消されたまち〜心のバリアフリー〜 など 注目6 市内の拠点整備 川崎駅周辺 ・道路等の公共空間を有効活用し、オープンカフェや広告収入による環境美化等に取り組むことで、まちの賑わいの創出や魅力向上を図ります。 ・遊休不動産をリノベーションして、魅力の創出や地域交流の場づくりを進めます。 ・川崎駅西口大宮町地区A-2街区にオフィス・ホテルや緑地などの整備を行う民間開発事業(平成33(2021)年度事業完了予定)を促進させます。 ・京急西口街区をリーディングプロジェクトとした周辺街区を取り込む再開発事業等の推進などにより、京急川崎駅周辺地区に商業等を集積させ、賑わいを民間主導で創出します。 小杉駅周辺 ・小杉駅周辺の3丁目東地区(平成31(2019)年度事業完了予定)などで、都市機能をコンパクトに集積させ、賑わいを創出します。 ・小杉2丁目地区に川崎市コンベンションホールを開設しました(平成30(2018)年4月)。 鷺沼駅周辺 ・多様なライフスタイルに対応し、公共交通の利便性を高めるまちづくりや公共機能を含めた導入する都市機能の検討を進めます。 新百合ヶ丘駅周辺 ・横浜市営地下鉄 3号線延伸などの環境変化を踏まえ、まちづくり方針を検討していきます。 誰もが気軽に文化芸術に触れて楽しさを感じることができる環境づくりを進めます。 地球環境にやさしい廃棄物発電を活用したEVごみ収集車(廃棄物を利用して発電した電力を、収集車の電池に充電して走行します。)を導入します。 廃棄物を利用して発電した電力を、収集車の電池に充電して走行します。 ●AIなどの新たなICT(情報通信技術)を活用しながら、暮らしをより便利にし、地域経済の活性化を進めます。 具体的には… Wi-Fiアクセスポイント数:平成28(2016)年度から900か所増加(平成33(2021)年度) ●市・区、警察署、学校、保育園などが入手した犯罪情報・不審者目撃情報を迅速に発信します。 陸上競技場や硬式野球場など等々力緑地の整備を進めます。 具体的には… ●陸上競技場第2期整備 整備着手(平成33(2021)年度) 整備完了予定(平成36(2024)年度) ●硬式野球場 整備完了(平成32(2020)年度) 港の国際競争力の強化を図るため、コンテナターミナルを整備していきます。 具体的には… トランスファークレーン(2機)の更新(平成30(2018)年度) コンテナ荷さばき地の整備完了(平成32(2020)年度) 魅力ある商店街のイベントを支援します。(年間支援件数:25件以上) 交差点改良など渋滞対策の取組を進めます。 具体的には… 丸子橋交差点など5か所で実施(平成33(2021)年度までに) 一定期間工事を行わない道路予定地を駐車場などに有効活用します。 具体的には… 有効活用数3か所(平成29(2017)年度)→10か所以上(平成33(2021)年度) 鉄道の混雑対策 ●鉄道駅のホームドア等の整備を促進します。 ●鉄道事業者・民間企業と連携してオフピーク通勤等に取り組みます。 具体的には… 京急川崎駅のホームドア整備(平成31(2019)年度) 目標は… JR南武線最混雑時間帯における混雑率:188%(平成28(2016)年度)→185%(平成33(2021)年度) バーベキュー広場の適正な運営や賑わい創出に向けた取組を進め、多摩川の魅力を向上させます。 目標は… 多摩川に魅力を感じ、利用したことのある人の割合:約4割以上(平成33(2021)年度) 大企業の知的財産の活用による新製品開発など、中小企業を支援します。 市の観光資源を活用した誘客の実施 ●SNSによる情報発信や外国人観光客向けガイドの育成等によりインバウンド(訪日外国人旅行客誘致)観光を推進します。 ●クルーズ船(ホテルシップ等(港に停泊した大型クルーズ船などを宿泊施設として活用すること))誘致に向けた取組を進めていきます。 目標は… ●主要観光施設の年間観光客数:平成28(2016)年から約300万人増加(平成33(2021)年) ●宿泊施設の外国人年間宿泊客数:平成28(2016)年から約3万人増加(平成33(2021)年) 公共施設を長く使えるようにする取組(予防保全)を計画的に進めます。 大田区(羽田空港)と川崎市(キングスカイフロント)とを結ぶ新しい橋(羽田連絡道路)を整備します(平成32(2020)年度完成)。 シティプロモーション担当ツイッター @kawasaki_pr YouTube公式チャンネルは「川崎市チャンネル」で検索 市公式アプリは「かわさきアプリ」で検索 Colors,Future! いろいろって、未来。 6、7面------------------------------------------------------------ 交流でつながりが広がるまちづくり 各区役所では、共に支えあう地域づくりを進めるとともに、多様な主体の参加と協働により地域課題の解決を図る取組を行っており、多くの市民の方々や団体等がさまざまに活動し、誰もが暮らしやすい地域づくりが進められています。 こうした市民が主体となったまちづくりは、防災・子育て・障害者の支援など活動分野は幅広く、参加している多くの人たちの交流や支えあいが広がっています。 皆さんの身近な所でも、地域をより良くしたいという人たちが活動しています。ここでは、そうした地域づくりに関わっている各区で活動する市民の皆さんをご紹介します。 川崎区 誰もが住んで良かったと思える安全・安心のまちづくり 川崎区の特徴 古くから宿場町として栄え、臨海部には高度な産業が集積し、川崎駅周辺は中心市街地として形成されるなど、歴史・文化・産業などの魅力ある地域資源が豊富なまちです。 Interview 「路面啓発シート」で放置自転車を減少 自分の描いた絵が社会の役に立ってうれしい 川崎小学校 5年生の皆さん 私たちが4年生の時に描いた「夢の花」の絵が、川崎駅周辺の歩道に「路面啓発シート」として設置されています。前の年に、1つ上の学年の人たちが描いた絵が、学校の近くの八丁畷駅周辺に設置され、放置自転車が大幅に減って地域の方に喜ばれていたのを知っていたので、私たちも描くと知って楽しみでした。「夢の花」というテーマは難しかったけれど、それぞれに個性のある花の絵ができて面白かったです。設置された場所を通ったときは、自分の絵を見て誇らしくなりました。また、放置自転車がほとんどなかったのでうれしかったです。これからも、いろいろな地域に絵が設置されて、放置自転車がなくなればいいと思います。 高津区 歴史と進歩が調和した、心豊かに安心して暮らせるまち 高津区の特徴 大山街道や橘樹官衙(たちばなかんが)遺跡群をはじめ、古くから受け継がれ、培われてきた歴史文化と、都市の発展を背景に新たに生まれた都市文化が調和した魅力あるまちです。 Interview 地域住民・団体・行政の力を合わせて大山街道を活性化 「まちづくりは人づくり」だと実感しています 大山街道アクションフォーラム運営委員会 遠藤昌宏さん 私たちは、大山街道の資源を生かして魅力的なまちにするため、「大山街道アクションフォーラム」を運営しています。年3回のフォーラムでは、さまざまな角度から地域を考える講演、写真撮影ツアーなどを企画してきました。一番の自慢は、メンバーがバラエティに富んでいること。年齢は20代から60代まで。古くから地域に住む人、新しく引っ越してきた人、高津区以外に住む人など、いろいろな経験を持つ人たちが自由に意見を出し合っています。型にはまらないアイデアにいつも驚かされながら、それをどう実現していくかを考え、人をつなげていくことが、まちづくりで大切なことだと感じています。今後も幅広く参加を呼び掛けたいです。 宮前区 「人が好き 緑が好き まちが好き」 宮前区の特徴 地域に根付いた歴史・文化、農のある風景や平瀬川の水辺、菅生緑地や身近な公園の豊かな緑などの多彩な地域資源に恵まれ、多くの主体的に活動する区民に支えられてきたまちです。 Interview 認知症の方や家族が地域とつながれる場所を提供 地域全体で認知症に優しいまちを目指しています 土橋カフェ 老門泰三さん 「土橋カフェ」は全国でも珍しい、町内会が主催する認知症カフェです。土橋地区は昔から住民の交流が活発で、町内会を中心に認知症への取組に前向きでした。その地域性が認知症専門医の高橋正彦先生の目に留まり、協力いただきながら、平成25年9月から月1回開催しています。カフェでは飲み物の提供だけでなく、音楽会や講座も実施。出入りは自由で、最近は約100人が参加しています。医者や弁護士、民生委員などの専門職の方も私服で参加者に混ざり、気軽に隣に座って相談できる場です。最近は、地域の小・中学生に認知症サポーター養成講座を開催し、認知症への理解を広げる活動に注力しています。 幸区 「しあわせあふれるまち さいわい」 幸区の特徴 加瀬山や多摩川などの「自然空間」と、文化・芸術施設や商業・産業などが集積し活気のある「都市空間」が調和したまちです。 Interview マンションの自治会を通してローリングストック法を啓発 家計に優しい備蓄の方法を地域に広めたい オーベルグランディオ川崎ガールズ会 井上優子さん 「ガールズ会」は同じマンションに住む女性たちで構成され、東日本大震災をきっかけに発足しました。現在、幸区と協力しながら防災備蓄の啓発活動を行っています。「ローリングストック法」とは、非常時に備え蓄えている缶詰などの非常食を、定期的に食べながら買い足し、保存期間切れなどによる無駄をなくす方法です。家計にやさしいこの備蓄方法を広めるため、昨年は、地域の防災訓練に参加し、ブースで実物サンプルやパネルを展示しました。この活動を通じて、希薄だった近所づきあいが豊かになり、地域とのつながりも生まれました。主婦目線のアイデアを生かし、今年も積極的に防災イベントで啓発活動を進めます。 中原区 水と緑と笑顔が出会い 未来につなぐ住み続けたいまち なかはら 中原区の特徴 等々力緑地などの自然に恵まれるとともに、都心への交通利便性に優れ、商業も賑わう、生活利便性が高く都市機能が集約されたコンパクトなまちです。 Interview 地域のボランティアを中心にみんなで子育て 世代を超えて子育てをサポートしています 子育てサロンあゆみ 青木英光さん・山本実千代さん 「子育てサロンあゆみ」は地域の乳幼児とその親が参加し、専門家に育児のアドバイスを受けられたり、親子遊びや季節の行事を通して親同士も交流できる場となっています。運営は、子育て支援推進委員やボランティアが中心です。若い世代や核家族が安心して子育てができるようにとスタートし、15年にわたって毎月開催。参加親子も年々増え、もともと参加者だった人が子育てを終えてボランティアとして運営に携わる例も出てきました。また、地域の小学校と連携し、小学生に乳幼児との触れ合いを通して命の大切さや尊さを学ぶ総合学習「いのちのあゆみ授業」を実施しており、卒業後にボランティアを体験する児童もいます。 多摩区 水と緑と学びのまち〜うるおい豊かな住み続けたいまちへ〜 多摩区の特徴 多摩川や二ヶ領用水などの「水辺」、多摩川崖線軸の斜面緑地や生田緑地などの「緑」、大学や文化施設などの知的資源を活かした「学び」など、魅力あふれる地域資源の豊かなまちです。 Interview 障害福祉事業所等でつくった製品や活動を紹介 お客様の喜ぶ顔が、施設利用者のやりがいです パサージュ・たま運営委員会 安田孝高さん 区内の障害福祉事業所などが月に1回、多摩区総合庁舎で施設の活動を紹介すると同時に、手作りの製品やパンなどを販売する「パサージュ・たま」を開催しています。施設側の発案で10年前にスタートし、参加する施設も年々増加しています。施設利用者がお客様や社会と接するとても良い機会になっています。 今後は川崎の農業のPRや地産地消にも貢献したいです はっぴわーく 田中敦子さん 精神障害がある方の就労支援の一環で、農家の協力を得て川崎産の梨やキウイなど約10種類の無添加ジャムを製造・販売しています。味や品質への評価が高く、「パサージュ・たま」でジャムを知り、その後施設まで買いに来てくださった方も。お客様に直接声を掛けていただけるのが利用者のやりがいです。 麻生区 豊かな自然と芸術が溶け合う活力のあるまち 麻生区の特徴 芸術・文化が輝き、豊かな自然や農のある風景、景観の整った美しい街なみが調和し、安全・安心で魅力にあふれ、心の安らぎが感じられるまちです。 Interview 新百合ヶ丘駅の地域資源を活かして「芸術のまちづくり」 「芸術のまち」のイメージで地域を活性化したい NPO法人しんゆり・芸術のまちづくり 白井勇さん 新百合ヶ丘は、駅周辺に大小9か所のホールがあり、プロアマ問わず多くの芸術家と出会えるまち。この環境を活かし、「芸術のまち」という地域ブランドを確立しようと、区内の芸術関連の情報収集と発信、「アート市inアルテリッカ」など芸術イベントの事務局運営を行っています。麻生区や近郊で開かれる演奏会などをまとめたイベントカレンダーを区内全戸に配布しており、身近な場所で芸術に触れられるまちであることが浸透してきたと感じています。掲載依頼は年々増え、今は年間200件ほど。運営に関わる人も増えています。これからも活動を続け、区外から多くの人が訪れ、地域全体の賑わいにつながればと考えています。 シティプロモーション担当ツイッター @kawasaki_pr YouTube公式チャンネルは「川崎市チャンネル」で検索 市公式アプリは「かわさきアプリ」で検索 Colors,Future! いろいろって、未来。 8面------------------------------------------------------------ Special Interview ルー大柴さん (俳優・タレント/宮前区在住) 30年以上川崎市で暮らし、地域活動を続けるルー大柴さんに、一足早く紙面を読んでいただきました。 市の取組をルックしようぜ -宮前区にお住まいとのことですが、ご近所の方たちと一緒に太極拳をされたり、公園のトイレや路上の清掃活動を自主的にされるなど、さまざまな地域活動に取り組まれているそうですね。 50代半ばになった頃、体力の衰えに備えてウォーキングを始めたら、ご近所の人たちと顔を合わせる機会が増えて、先輩のジェントルマンやマダムの方たちの仲間に入れていただいたのがきっかけです。そこから、落ち葉を腐葉土にして、幼稚園に通う子どもたちと花壇に花を植えたり、公園の一角で少年野球をしている子どもたちを応援するなど、自然にコミュニケーションの輪が広がっていきました。住まいのある宮前平から宮崎台まで路上のゴミを拾いながら歩いたり、公園のトイレ掃除をするのは、マイホームタウンだから当たり前のこと。きれいだと自分もみんなも気持ちいいじゃないですか。 -そうした地域活動を長く続ける上での秘訣はあるのですか? やはり「トゥギャザー感」が大事です。トイレ掃除をしていると、いろんな方に「ご苦労さま」と声をかけてもらえるし、太極拳のメンバーの方たちから「ルーさんと一緒に体を動かしていると元気をもらえる」と言ってもらうと、私もうれしくなって元気になります。そのためには、こちらも相手に対して心を開いて、相手の気持ちをくむことが大切。自分本位ではなく、常にトゥギャザー精神を持って人と関わることが必要だと思っています。これは「まちづくり」も同じですよね。 -今回の『市政だより』は川崎市の「総合計画第2期実施計画」の取組について紹介する特別号ですが、一足先に紙面をご覧になって、ルーさんはどの辺りに関心をお持ちになりましたか? たとえば2ページの「魅力的な公園づくり」は、私もコミュニティの場として日頃から利用しているので関心がありますし、最近グランドチャイルド(孫)が生まれたこともあって、同じページの「保育受入枠の拡大や定員の増加」は切実な問題です。宮前平もマンションが急増しているので、5ページの「鉄道の混雑緩和」も課題のひとつでしょうね。市民の方が市の計画をすべて把握しようとすると大変ですから、まずはここに載っている自分にとって関心のある事柄からルックしてみるといいんじゃないでしょうか。市の取組について、人ごとではなく自分ごととして関心を持つきっかけになるといいですね。 profile ルー大柴 1954年生まれ。英語まじりの「ルー語」で人気となり、「トゥギャザーしようぜ!」が流行語に。遠州流茶道師範としても知られる。 そもそも総合計画・行財政改革プログラムって何? 総合計画第2期実施計画(平成30(2018)〜平成33(2021)年度) 川崎市総合計画は、「安心のふるさとづくり(成熟)」と「力強い産業都市づくり(成長)」の調和により、市政をバランスよく進めるために策定したものです。この計画に基づき、「成長と成熟の調和による持続可能な最幸のまち かわさき」の実現をめざします。 「最幸」とは…川崎を幸せあふれる「最も幸福なまち」にしていきたいという思いを込めて使用しています。 総合計画の構成 川崎市総合計画 基本構想 30年程度を展望 議決の対象 基本計画 概ね10年の長期計画 議決の対象 実施計画(政策体系別計画・区計画) 4年の中期計画 政策体系 基本政策(第1階層) 5つ 議決の対象 政策(第2階層) 23政策 議決の対象 施策(第3階層) 73施策 事務事業(第4階層) 約610事業 本市がめざす都市像やまちづくりの基本目標を定めた「基本構想」と、基本構想に定める5つの基本政策を体系的に推進するために政策の方向性を明らかにする「基本計画」、これらのビジョン・方向性に基づき、中期の具体的な取組や目標を定める「実施計画」で構成されています。第2期実施計画は、平成30(2018)年度から平成33(2021)年度までの4年間を計画期間としています。 行財政改革第2期プログラム (平成30(2018)〜平成33(2021)年度) 市民満足度の高い行財政運営に向け、必要な経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報の確保等を行い、「川崎市総合計画」に掲げる政策・施策を着実に推進するための行財政改革を進めます。 取組の3つの柱 取組1「共に支える」 みんなで助け合うことで、より取組が効果的に! ●多様な主体が、適切な役割分担のもと、それぞれの強みを活かした、協働・連携によるまちづくりを推進します。 ●市民同士がつながり、共に支え合う地域づくりに向けた取組を推進します。 取組2「再構築する」 ●「ムリ・ムダ・ムラ」を排除した、簡素で効率的・効果的な、活力ある市役所を構築します。 ●持続可能な行財政運営の基盤づくりを進めます。 取組3「育て、チャレンジする」 ●計画的な人材育成や、改善・改革を実践する組織風土の醸成などにより、市役所内部の「質的改革」を推進します。 ●職員の働く環境の整備や意識改革、多様な働き方の推進に取り組みます。 健全な財政運営 「必要な施策・事業の着実な推進」と「持続可能な行財政基盤の構築」の両立に向けて、中長期的な視点で、健全な財政運営を行っています。 Q 市の財政状況が厳しいと聞いていますが、どうしてですか? A 子育てがしやすいように保育所を作ったり、学校の校舎が長持ちするようにリフォームしたり、これから成長する産業の種をまくなど、将来を見据えて、川崎市が今すぐにやらなければならない事業を優先して進めているからです。 Q 厳しい財政状況に対して、どのような対応をしているのですか? A 財政運営の指針である「収支フレーム」(下表)を作成し、この数年は、減債(げんさい)基金から借り入れを行うこととしていますが、借り入れはあくまで臨時的な対応であるため、可能な限り早期の返済に努めます。 「減債基金」とは、市債(市の借金)を返済するための財源を確保し、財政の健全な運営のために積み立てている基金です。 財政運営の「取組目標」 @継続的な収支の均衡 A市債残高の適正管理 B減債基金借入金の計画的な返済 シティプロモーション担当ツイッター @kawasaki_pr YouTube公式チャンネルは「川崎市チャンネル」で検索 市公式アプリは「かわさきアプリ」で検索 かわさき市政だより 特別号 おわり