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段階別・業種別 事業計画の立て方のコツ

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事業計画は誰に対して作成するのでしょう。答えは、「事業を評価してほしい第三者」です。融資を検討されている皆さんにとっては、金融機関といえるでしょう(創業前、創業直後のFAQ Q10参照)

前提としての熱意も大切ですが、最も重視されるのはやはり事業の良好な見通しと円滑な資金繰りとなります。実際に事業が走り出すと、受注が多くあっても、資金サイクルのズレにより黒字倒産に陥る場合があります。利益の増加と円滑な資金繰りは事業継続の両輪とも言えるのです。そのため、事業が好調に推移する見通しに加え、その推移を確実に達成できる資金計画が重要となります。

また、的確な事業計画を立てておくことで、創業者自身も、計画と実績の乖離に目を向け、早期に事業の軌道修正を図ることができます。

ここでは、事業計画を立てる際に押さえておきたいポイントを、創業の段階別、業種別に紹介します。

段階別

開業前または開業直後

まずは、なぜその事業を始めたいのか、動機を明確かつ説得力を持って示すことが重要です。同業経験があれば深く動機を問われることもありませんが、未経験業種で創業するとなると、事業の将来性について、審査の目が厳しくなることが想定されます。

次に、必要資金を明確に定義しましょう。資金繰り表が、最低でも今後12か月分あると説得力を与えることができると思います。

そして、実現可能性が高いことが見る人に伝わるような事業計画を立てましょう。周辺ターゲット人口の調査や同業他社の動向把握マーケティングを適切に行い、それらを踏まえて自社の位置づけを明確に定義し、自分の事業の強みをわかりやすく説明できるかがポイントとなります。

開業済み

既に開業しており、数か月~1年程度の実績がある場合、既存顧客の反応や売上実績などが確実にアピールできるポイントになりますので、クチコミが掲載されているホームページのコピーや試算表などで、事業推移の好調さをアピールしましょう。

一方で、立上げ期に思うように売上が伸びず、追加の運転資金が必要となって融資を申し込むケースもあります。そのような場合は、審査のハードルが若干高くなります。

追加の借入をして事業を推進するわけですから、事業の改善やてこ入れは必須と考えた方がよいでしょう。人件費、商品、営業時間などをどのように見直し、その効果がどの程度見込まれるのかをわかりやすくまとめ、添付するとよいでしょう。

業種別

【段階別】でも触れましたが、見通しどおりの売上が達成可能な事業計画とすることが重要です。ここでは、業種ごとの特徴とアピールしやすいポイントを挙げておきます。

飲食業

何よりも立地が重要視されます。2階よりも1階、細い路地よりも大通り、そして、駅に近ければ近いほど客観的に好条件と判断されます。

そのほか、以前の勤務先の顔なじみ客、友人知人などで、確実に来店が見込まれる客(見込み客)が何人いるか、自店の売りをどこに置き、他店との差別化をどう図るかを論理的に説明することが重要となります。

保健所の許可を要する業態であり、未経験者が新たに始めるにはややハードルの高い業種でもあります。

美容業

美容業界独特の文化として、「客が人(施術者)につく」ことが挙げられます。自分は何人連れて来ることができるのか、顧客を何人持っている従業員を雇うのかを示すことで、事業計画の説得力が増します。

小売業

取り扱う品目により、重視される要素が異なるのがこの業態です。食料品や日用品などの生活必需品であれば、立地や店前通行量、近隣の競合他社との比較などが重視されますが、嗜好品などターゲットが限定される品目を扱う場合は、仕入れのネットワーク、細分化した業種動向、ターゲット層へのアプローチ方法などが重視されます。

また、仕入れは掛け入金、売上は現金収入となる場合が多い業態のため、長期にわたる仕入代金は借入希望として通らない場合があります。

インターネット小売業

他業態ほど事業経験の有無を問われない事業形態となります。インターネット小売のメリットは、店舗を要さず初期費用が少ないことと一般的に解されます。仕入れに関しても、小さく始めて大きく育てるのが標準的な事業プランと目され、多額の借入希望は通らない可能性もあります。

それとともに、数ある他店との差別化やSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)対策をどう図るかも重要視されます。

卸売業

飲食業やサービス業と異なり、立地はさほど加味されません。最も重視されるのは、業界経験と業界内のネットワークの有無となります。

仕入れ、売上ともに掛けで行われることが多いため、未経験で参入すると、信用形成までの期間は現金で仕入れても売上の入金は掛けとなり、立上げ期の資金繰りに苦労することとなります。こうした課題への対応について、資金繰り表などで理論的に説明することが求められます。また、優良な仕入先・販売先の選別について、根拠を持って説明できるように準備する必要があります。取引単位が大きいため、商売トラブルは命取りとなりかねず、慎重なネットワーク形成が肝となります。

同業経験もあり、これまでのツテも活用して創業する場合は、既に見込まれている取引量やその継続性などを、契約書や商談のメモなどで担保して説明するとよいでしょう。

建設関連業

業態の特徴は、卸売業とほぼ同様で、業界経験と業界内のネットワークの有無が重要となります。それに加え、受注から仕入れ、建設を経て売上へと繋がるので、売上の入金までの期間が最も長い業態と言えます。また、1件あたりの金額も大きく、飲食業同様、国又は都道府県の許可を要する業種であるため、未経験での参入にはハードルの高い業種となります。卸売業と同様、ネットワーク頼みの受発注が主となるため、新規参入の場合は、業界内で一定の地位を確立するまでの道のりが厳しい業種でもあります。

同業経験もあり、これまでのツテも活用して創業する場合は、一定量の仕事を安定発注してくれる親事業者について具体的に説明できるとよいでしょう。

製造業

業態の特徴は、卸売業・建設関連業とほぼ同様で、業界経験と業界内のネットワークの有無が重要となります。それに加え、受注から仕入れ、製造(加工)を経て売上へと繋がるので、売上の入金までの期間が比較的長い業態と言えます。また、技術力がものを言う世界のため、他社との違いをどのように出すのかわかりやすく説明できるとよいでしょう。卸売業・建設関連業と同様、ネットワーク頼みの受発注が多いため、新規参入の場合は、業界内で一定の地位を確立するまでの道のりが厳しい業種でもあります。他社には真似できない自社の強みや、同分野でのより細分化した業界動向などをわかりやすく説明できるとよいでしょう。

同業経験もあり、これまでのツテも活用して創業する場合は、自社の強みに加え、取引先について、取引高も含めて契約書等で根拠を持って説明できるとよいでしょう。

IT関連業

小売業と同様、サービス内容により重視される要素が異なるのがこの業態です。また、インターネット小売業同様、一般的には店舗を要さず初期費用が少ない業態ですが、既存にない新しい分野を開拓するリスクを伴います。未知の可能性を認め、後押ししてもらうために、詳細な事業計画を立てましょう。事業計画作成にあたっては、事業の斬新性よりも、ニーズや市場拡大の確実性、見込み先数などの着実な将来性をアピールするとよいでしょう。

フランチャイジーとしての開業

未経験業種で開業する方が多く選択するのが同業態となります。フランチャイザーのサポートによる堅実な事業運営と知名度による集客が期待できる半面、規約に縛られ独自の創意工夫が難しかったり、加盟金や月々のロイヤリティー負担が大きかったりと、大きな制約もあります。同業種で開業する場合は、フランチャイズ契約の内容やフランチャイザーの関与姿勢などが重要視される傾向にありますが、フランチャイザーに任せきりで、創業する本人が経営をよく理解していない場合は、当然高い評価に繋がりません。

お問合せ先

川崎市経済労働局経営支援部 金融課
(受付時間)8時30分から12時、13時から17時まで(土日祝祭日、年末年始除く)
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メールアドレス 28kinyu@city.kawasaki.jp
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川崎市経済労働局経営支援部 中小企業溝口事務所
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