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補助金でよく言われる「付加価値額」って、何のこと?(2022年3月号)

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2022年3月1日

コンテンツ番号137566

このページは広報誌「かわさき労働情報」のインターネット版です。

かながわ補助金研究会 中小企業診断士

染矢 裕

和田 崇

 

 2022年、新型コロナウイルス感染症も収まり、心機一転、経済活動も活況になり、飲食店などの景気も回復し好転するとばかり思っていました。ところが、またしても新たな種類の新型コロナウイルス感染症が・・・。まだまだ、厳しい環境が続きます。事業者の皆さまには国や地方公共団体の施策などを活用しつつ、何とかこの状況を乗り越えてほしいと祈るばかりです。

 さて、さまざまな補助金を調べたり、申請したり、活用する中で、いろいろわからないことに遭遇することと思います。補助金では通常の業務になじみのない言葉がよく出てきます。その代表格がものづくり補助金や事業再構築補助金で出てくる「付加価値額」ではないでしょうか?

 今回は「付加価値額」について取り上げたいと思います。申請時の事業計画書で「付加価値額」年3%以上増が要件などと出てきます。何をどう3%以上向上させればいいのでしょうか。

 そもそも事業者の皆さまは、「付加価値」とは、どんな意味で使われますか?

デジタル大辞泉(小学館)によると、付加価値とは、

  1. 生産過程で新たに加えられた価値。一定期間の総生産額から原材料費・燃料費などと減価償却費を差し引いたもので、人件費・利子・利潤の合計になる。
  2. ある商品やサービスなどに付け加えられた、他にはない独自の価値。
    (出典:デジタル大辞泉)

 事業者の皆さまは、2の意味でつかわれることが多いのではないでしょうか。しかし、これだと数値化がなかなか難しい。補助金等で使う「付加価値額」とは、1の意味に近いと言えます。

 「ものづくり補助金」「事業再構築補助金」で使用される付加価値額とは、営業利益、人件費と減価償却費の合計となります。念のため、営業利益、人件費、減価償却費は以下のとおりです。

◆営業利益とは
売上高から売上原価を控除し、売上総利益を出し、さらに一般販売管理費を控除した額のことです。

◆人件費とは
全従業員(非常勤を含む)及び役員に支払った給与等(賞与、役員報酬、福利厚生費、法定福利費含む)ちなみに、最近よく出てくる「給与支給総額」とは、上記の人件費から福利厚生費、法定福利費を除いたものとなります。役員や従業員への直接支払う給与です。

◆減価償却費とは
事業用に取得した建物・機械・備品などの固定資産の取得原価を、耐用年数にわたって徐々に費用として計上するために、所定の計算方法によって各会計期間に配分した費用のことです。

ここで、一つ考えてみてください。
営業利益を年3%以上増は理解しやすいと思います。本業の売上高から費用を引いた額ですので。ただ、人件費、減価償却費はどうでしょう。


 上の図にある通り、人件費と減価償却費は営業利益の減少要件です。人件費、減価償却費の費用が上昇すればするほど、営業利益は減少していきます。

 しかし、「付加価値額」を計算するときは、人件費と減価償却費を足し戻すということになります。「付加価値額」では、人件費、減価償却費は費用として扱わないと言えます。
「付加価値額」年3%以上増とは、本業を頑張る中で、人への投資、設備への投資を含めて3%以上増やそうということです。

 いかがでしょうか?補助金などの施策を通して、なんとなく国や地方公共団体からのメッセージを感じないでしょうか。 本業でいっぱい稼いで、給与を増やし雇用を増やし、設備投資をしてほしいと。そういう事業者を応援したいと。


“補助金のご相談は「かながわ補助金研究会」まで”

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