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「中小企業退職金共済制度」について(2022年5月号)

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2022年5月1日

コンテンツ番号139374

このページは、広報誌「かわさき労働情報」のインターネット版です。

かながわ補助金研究会

中小企業診断士 和田 雅明

退職金制度は、本当に退職したときにもらえるのかな、といった不安を持たれている従業員もいらっしゃると思います。そこで今回は、中小企業のための国の退職金制度について、ご紹介します。

制度の概要

中小企業退職金共済制度(通称「中退共」と呼ばれています)は、厚生労働省管轄の独立法人 勤労者退職金共済機構が運営する制度、つまり国の機関が運営主体であることから、安全で確実かつ企業にとって有利な制度です。掛け金は、全額企業が負担となり、退職時は従業員の方に、中退共から退職金が直接支払われますので、確実に受け取ることができます。

【事業実績(令和3年11月末現在)】

加入している企業:377,190ヵ所

加入している従業員:およそ362万人

運用資産額:約5.3兆円

制度の特色

  • 掛け金の設定は、従業員ごとに設定することができます。
    (5,000円から30,000円/月)
  • 加入初年度4か月目から1年間、国から助成されます。
    (掛け金の2分の1、5,000円が上限となります)
  • 支払った掛け金は、全額費用として税法上認められます。
    (企業が独自に積み立てした退職(給与引当)金は、実際に支給されるまで、費用として認められません)

制度の仕組

事業主が中退共と退職金共済契約を結び、毎月の掛け金を金融機関に納付します。従業員が退職したときは、その従業金に中退共から退職金が直接支払われます。

加入の条件

この制度に加入できる企業は、以下の企業となります。

原則として、従業員は全員加入しなければなりませんが、短時間勤務や試用期間中などの従業員については、加入させなくてもよいこととなっております。

掛け金

  • 掛け金の納付方法は、中退共の定める毎月18日に加入された企業の金融機関の口座から自動引き落としされます。
  • 掛け金の金額は5,000円から30,000円の間で、中退共が定める16種類の中から選択することができます。
  • 加入後の掛け金の金額は、いつでも増額することができます。(増額する金額は、前述の16種類の中から選択)
  • 掛け金を減額する場合は、その対象の従業員が合意した場合、可能です。
加入の条件
 業種従業員数  資本金 
 一般業種
(製造業・建設業等)
300人以下 または 3億円以下 
 卸売業100人以下または 1億円以下 
 サービス業100人以下または 5,000万円以下
 小売業50人以下または 5,000万円以下

(過去勤務)通算制度

通算制度とは、この制度に加入する前の勤務期間の分も含めることができるという、大きなメリットがあります。

この通算制度の対象となるのは、加入の際に、

  • 1年以上勤務している従業員であること
  • 継続して雇用されていること

が条件となります。通算できる期間は、最長で10年となります。

退職金積立金制度の設計

自社の退職金制度の設計は、自社の退職金に関する規定や考え方に合わせて、自由に組み立てることができます。中退共を利用する場合、金額の上限(5,000円から30,000円まで)がありますが、その範囲内であれば、従業員の勤続年数、職位ごとに金額をスライドさせることも可能です。

下図に制度組み入れを例示します。

制度別組み入れ

中退共を採用した場合のメリット

企業にとって最大のメリットは、自社で引当金を計上する場合は、本人に退職金が支払われるときまで、税法上費用として認められませんが、中退共は掛け金を支払ったときに税務上費用として計上できることです。また、従業員のメリットとしては、将来確実に掛け金全額を受け取れること、及び中退共から従業員本人に直接支払われることから、安心して働くことができます。

中退共からの退職金受取金額

経済状況や金融情勢に若干左右されますが、掛け金は満額受け取ることができます。また、長期に渡って積み立てを行うと、運用益が加算されます。以下に現時点で公表されている受取金額を例示します。

【掛け金月額:10,000円の場合】

積立期間20年:2,666,600円(掛け金総額2,400,000円/加算金266,600円)

積立期間40年:5,917,900円(掛け金総額4,800,000円/加算金1,117,900円)

上記の通り、期間が長くなるにつれて、掛け金総額に対して加算金の比率が大きくなります。上記例では、20年の場合は加算金の比率がおよそ11パーセントに対して、40年の場合は23パーセントと大きくなります。

 

以上、中退共について簡単に、ご紹介させていただきましたが、詳細を知りたい方は、以下のURLをご確認ください。

https://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/seido/index.html外部リンク

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