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川崎市立井田病院 令和3年度 市民公開講座動画「入院中のがん患者さんに寄り添いサポートいたします」(目が不自由な方へのテキスト情報)

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2021年7月30日

コンテンツ番号130803

川崎市立井田病院 令和3年度 市民公開講座動画「入院中のがん患者さんに寄り添いサポートいたします」(目が不自由な方へのテキスト情報)

皆さんこんにちは。

川崎市立井田病院がんサポートチーム専従看護師の鈴木です。

今回は入院中のがん患者さんに寄り添いサポートいたします。

がんサポートチームの紹介をいたします。

よろしくお願いします。

 

現在、2人に1人ががんの診断を受け、3人に1人ががんで亡くなっています。このようにがんは身近な病気です。がんで悩んでいる方がとても多いことが現状です。

がん患者さんは、がん自体の症状のほかに、痛み、倦怠感などのさまざまな身体的な症状や、落ち込み、悲しみなどの精神的な苦痛を経験します。「緩和ケア」は、がんと診断されたときから行う、身体的・精神的な苦痛をやわらげるためのケアです。

 当院では、がんの告知の段階から、必要に応じてがんサポートチームの医師・看護師や多職種で身体的・精神的支援に入り、がん治療中の苦痛の緩和を行っています。それでは入院中に受けられるがんサポートチームを紹介させて頂きます。

 

当院ではがんサポートチームの名称のもと2008年から緩和ケアチームの活動を行い、今年で13年目になります。

当院は2006年より地域がん診療連携拠点病院として、予防から診断、治療、緩和ケア、在宅医療に至るまで、切れ目のないがん診療とケアを担っています。これらの各所に関わり患者さん、ご家族のサポートを行っています。

 

右上のピンクのハートとオレンジの風船は緩和医療学会のオレンジバルーンプロジェクトの緩和ケア普及啓発活動における緩和ケアチームのバッチのモチーフになります。このバッチを付けているのが緩和ケアチームのメンバーです。

 

この緩和ケアチームの成り立ちですが、1974年アメリカのセント・ルカ病院で行われた、入院施設を持たないコンサルテーション活動がはじまりとされています。

日本では1990年代から一般病棟での緩和ケアのコンサルテーション活動が開始され、2002年4月に診療報酬項目として「緩和ケア診療加算」が新設された後に、がん診療連携拠点病院の指定要件として緩和ケアチームの整備が促進されていきました。

昨年度は全国で528の施設で緩和ケアチームの登録となっています。

 

こちらは早期からの緩和ケアについての図です。過去には、がんの治療による効果が望めなくなった患者さんが、がん治療から緩和ケアに移行するという考えがありました。緩和ケアはがん治療が終わった患者さんに行われているというケアの認識です。しかしがんと診断された時から緩和ケアが推進され、緩和ケアは診断時から治療と並行して行われるべきものとなり、がんのすべての経過に関わるものとなっています。診断時から痛みなどの症状がある場合には鎮痛薬などの処方がなされ、病名告知による気持ちの落ち込みには心理的な支援がなされます。治療中には、抗がん剤や放射線治療の副作用の予防や対処が必要となります。これらは全て緩和ケアです。がん治療がうまくいき、再発などがなければそのまま生活することになります。もし再発しまた転移などがみつかり、抗がん剤治療などで治癒が難しくなってくると、がん治療に対しての緩和ケアの占める割合が大きくなるという考え方です。
 このように緩和ケアという言葉の捉え方が変わってきた背景には、以前はがんと診断されると手術で切除できなければ予後も非常に厳しかったのですが、最近では早期発見や手術、抗がん剤、放射線治療などの進歩により、がんと診断されてからの生存期間が大幅に延長され、がんを抱えながらも治療をしながら長期の生存が可能になったことがあります。ただ、長期の生存が可能になったといっても、痛みをはじめとしたからだの症状や気持ちのつらさなどを抱えていては充実した毎日を送ることができませんので、緩和ケアを併用することによって、よりその人らしい毎日を過ごすことが大事だと思われます。

 

こちらはがん患者さんの抱えるさまざまな苦痛の図です。

がん患者さんは、身体の痛みだけではなく、さまざまな苦痛を体験することになります。ホスピスの創始者であるシシリー・ソンダース氏は、がん患者が体験する複雑な苦痛について、「全人的苦痛」という概念を提唱しました(図2)。全人的苦痛は、身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛、スピリチュアルな苦痛から構成されています。

身体的苦痛とは、文字通り身体の痛みのことです。がんの患者さんは、がんそのものが骨や神経などに転移したことによる痛みのほか、治療の副作用で起こるだるさや吐き気、便秘・下痢など、さまざまな苦痛を抱えることになります。
精神的苦痛とは、がんであるとわかったという事実、治療のつらさなどから発する、不安や恐れ、いらだちを指します。
社会的苦痛は、経済的な問題、仕事、家族との関係などに関する苦悩のことです。重い病気にかかれば誰でも、治療費などはどうやって捻出するのか、仕事はこれからどうしようか、家族にはどう伝えればいいのか…などの課題を抱えることになります。
スピリチュアルな苦痛とは、死への恐怖、また、人生の意味や目的が失われてしまうことによる苦痛です。病気になって今までのように生活を送れなくなったとき、人はこれからの生き方や、人生の意味や目的などについて疑問を抱くようになります。なぜ自分はこんな病気になってしまったのかなどの痛みや苦痛を抱えることがあります。
以上のような、患者さんを取り巻くあらゆる痛みやつらさを和らげるのが緩和ケアなのです。

 

それでは当院のがんサポートチームの役割を説明させて頂きます。

川崎市立井田病院及び地域のがん患者さんとその家族に対し、質の高い緩和ケアを提供し、QOL(生活の質)の向上を目指すことを目標としています。がんのあらゆる時期の患者さんとそのご家族に関わり、身体的、精神的、社会的、スピリチュアル的な苦痛を緩和するための診療・看護・相談・ケアマネジメント活動を行っています。

 

こちらはがんサポートチームのメンバーです。

身体症状や身体のつらさを緩和する緩和ケア内科の医師
精神症状や心のつらさを緩和する精神科の医師 看護師は症状のケア、生活面への支援などを行います。 薬剤師は薬についての相談 栄養士は食事や栄養についての相談 心理士は心のつらさのケアやカウンセリング 家族ケアも行います。理学療法士は患者さんの自立を助け、日常生活の維持のためのアドバイスやケアを行います。ソーシャルワーカーは経済面や在宅ケア、療養場所についての相談など サポートチームは、主治医そして病棟・外来の担当看護師と協力して、患者さんのより良い療養生活を送ることができるようにサポートさせていただいています。

 

こちらは具体的に受けられるケアです。

身体のつらさに関しては、痛みや吐き気、咳、手足のむくみなどのつらい症状の緩和。

治療法や薬についての相談や情報提供。

気持ちのつらさ。

不眠・不安・抑うつ・気持ちの落ち込みなどのつらい症状の緩和を行います。

仕事や生活のこと。

経済面の不安についての相談。

在宅ケアや緩和ケア病棟等、療養場所の相談や情報提供。

体力維持のためのリハビリや栄養の相談を行っています。

 

がんサポートチームの活動です。

月曜日から金曜日は午前中の病棟回診。そして状態に応じて適宜回診を行っています。夜間休日も当直の緩和ケア内科の医師が対応しています。毎週水曜日は多職種合同カンファレンスを行っています。

 

こちらはがんサポートチームの活動実績になります。青ががん患者さん。オレンジが非がんの患者さんを表しています。平成24年度からのデータになりますが、年間400件~500件程度で推移しています。がん患者さんへの介入依頼内容としては、痛みの緩和が300件程度、その他の身体的症状(呼吸困難感や吐き気や腹部膨満感の緩和、手足の浮腫、せん妄)などが100件程度です。また。患者さんの告知後の精神面のサポートも20件程度、家族ケア、退院調整(療養場所の選択)含めた相談も30件程度あります。主に多い疾患は肺癌や、大腸癌、乳癌の患者さんです。また非がんの介入についても増加傾向にあります。非がんでは、昨年度はコロナ患者さんへの呼吸苦の緩和や心不全や肝不全の患者さんの症状緩和や、帯状疱疹の痛みに対してなどさまざまな疾患に介入させて頂きました。

 

最後にがんサポートチームからのメッセージです。ひとりで悩まずにまずはお気軽にご相談ください。相談を希望される方は当院の担当医または担当看護師にお尋ねください。ご清聴ありがとうございました。

 

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市立井田病院 地域医療部
〒211-0035 川崎市中原区井田2-27-1
電話:044-766-2188(代表)
ファクス:044-788-0231
メールアドレス:83idachi@city.kawasaki.jp