川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
143/810

1057 事業費及び財源 当初予算額25億5,000万円をもって財源を全額起債に求め、昭和32年(1957)度から5か年の継続事業として着工したが、工事施行中、前述のような設計変更を行い、事業費は逐次増額された。最終的に事業費は44億9,600万円に達し、工期も繰り越し工事を含めて2か年延長し、昭和39年(1964)3月まで7か年を要した。 当初は、起債も計画どおり許可されなかったが、昭和34年(1959)度からの3か年は、追加起債の許可を得る等、資金獲得に努めた結果、昭和37年(1962)度までに全額の44億9,600万円の許可を得るに至った。財源と事業費の内訳は次のとおりである。第5期拡張事業 財源及び事業費内訳表(単位:円)財 源事業費1 大蔵省資金運用部1,220,000,0001 取水工事費341,279,0812 郵政省簡保570,000,0002 導水工事費559,052,2173 公営企業金融公庫1,846,000,0003 浄水工事費1,056,099,8814 市中銀行780,000,0004 配水工事費2,251,820,9555 市内会社80,000,0005 諸経費・事務費287,747,866計4,496,000,000計4,496,000,000地域とさく井 菅地区、中野島地区に点在するさく井は、地域に代々受け継がれてきた土地と、生活や農業に不可欠であった地下水の提供により築造に至った。 提供を受けるに当たって地域と交わされた協定書には、当局の取水により地下水が枯渇した場合の補償や水道・道路整備等が盛り込まれている。 中野島の住宅街に佇むこの石碑は、さく井の築造に伴って整備された水道・道路を記念したものである。地域と局が協力し合い、増え続ける水需要に対処することが出来た。コラム執筆:川崎市上下水道局 水道部水管理センター水道水質課 担当課長 丹野 由花コラム第10節第5期拡張事業

元のページ  ../index.html#143

このブックを見る