川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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150⑶ 導水施設 導水施設は、飯泉の取水施設に隣接した飯泉ポンプ場を築造し、ここから小田原市上曽我にある導水トンネル入口の間(延長4,730m)に内径3,100㎜の導水管を布設、日量156万4,300㎥の原水を6,500kWのポンプ4台で揚水する。我が国の水道施設でも、最上級のポンプ及び附帯設備等を収容する大規模なポンプ場である。 ポンプ場からは水路トンネル方式を採用し、丹沢山塊の南麓を通って相模川の右岸に至る延長約30kmの区間に、高さ、幅とも3.8m、勾配1,500分の1の導水トンネルを築造した。更に延長距離及び断面積とも、我が国で最大の鋼鉄製水路橋で相模川を横断した後、左岸相模原市南区当麻に築造した相模原ポンプ場に用水が到達する。 相模原ポンプ場から出力4,600kWのポンプ4台により再度揚水を行って相模原を通過するが、この間、相模原市南区下溝の虹吹分水池(相模原浄水場内)までは、内径2,800㎜の導水管延長約3.4kmを布設し、更に虹吹分水池から淵野辺接合井までは、内径2,600㎜の導水管延長約4.1kmを布設した。その先は、川崎市第2導水ずい道の余裕断面を借用して川崎市北部の西長沢浄水場に至る。なお、伊勢原市日向にポンプ場を設け、出力650kWのポンプ4台により伊勢原浄水場に揚水している。施設概要施設所在地内容備考導水トンネル小田原市上曽我〜厚木市上依知幅、高さ共3.8m、馬てい型コンクリート造り、延長29,901m円形無圧トンネル 内径4,000㎜鋼管秦野、中津川サイフォン含む水路橋厚木市上依知〜相模原市南区当麻幅3.4m×高さ3.8m鋼製箱桁型 延長870m取付水路含む導水管飯泉ポンプ場〜導水トンネル内径3,100㎜ 鋼管 延長4,726m相模原ポンプ場〜虹吹分水池内径2,800㎜ 鋼管 延長3,459m虹吹分水池〜淵野辺接合井内径2,600㎜ 鋼管 延長4,145m接合井及び分水池淵野辺接合井相模原市中央区淵野辺本町容量3,000㎥鉄筋コンクリート造り1池虹吹分水池相模原市南区下溝(相模原浄水場内)容量3,000㎥鉄筋コンクリート造り1池導水ポンプ飯泉小田原市飯泉出力6,500kW/台4台相模原相模原市南区当麻出力4,600kW/台4台伊勢原伊勢原市日向(伊勢原浄水場内)出力 650kW/台4台第1編上水道第3章水道の拡張時代の到来

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