川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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170⑷ 相模川水系建設事業の当初計画 相模川水系建設事業の工期について、企業団は厚生省(現:厚生労働省)との協議において、「相当長期にわたる工期が予想される場合は、2期に分割して、1期事業についての認可を与える」旨の指導を受けた。これに基づき企業団は、全体計画を2期に分割し、当面昭和67年(平成4年・1992)度を目標年度として、計画1日最大給水量60万7,200㎥を供給する相模川水系建設事業(第1期)計画を策定した。この計画は、昭和55年(1980)3月5日に水道法に基づく厚生大臣の事業認可を得て、直ちに着手した。なお、第2期に関しては、平成11年(1999)11月に事業計画が凍結された。①事業計画の主要検討点 宮ヶ瀬ダムのダム使用権設定予定者となった企業団は、ダム使用権設定申請(昭和53年(1978)8月)後に各構成団体から提出された水需給関係の資料に基づき、相模川水系建設事業の事業計画策定の協議を進めた。策定に当たっての主な検討点は次のとおりである。 供給水量については、昭和50年(1975)11月の「将来水資源対策打合せ会」で暫定的に定めた配分水量を基礎として、昭和54年(1979)12月26日に覚書を締結した。 なお、計画1日最大供給水量は次のとおりである。受水者1日最大供給水量(㎥)神奈川県609,700横浜市464,000川崎市21,800横須賀市113,500計1,209,000 事業計画の策定に当たっては、酒匂川及び相模川両水系の送水管を可能な限り連絡し、酒匂川総合開発事業で建設した浄水場の給水地点に新浄水場からも送水できるようにする等、両水系の施設を合理的に連係して相互運用を図ることを基本方針とした。 給水地点については、新たに10地点を開設し、既設23地点と合わせて計33地点を予定した。②相模川水系建設事業計画 相模川水系建設事業計画については、企業団が神奈川県、横浜市、川崎市、横須賀市の構成4団体と協議を重ねながら立案し、第1期事業の認可申請に先立ち、昭和54年(1979)1月の議会建設特別委員会において、相模川水系建設事業の当初全体計画及び第1期事業計画を説明し、委員会の了承を得た。 なお、第1期事業計画(当初)の概要は、次のとおりである。第1編上水道第3章水道の拡張時代の到来

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