川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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2075 黒川配水池耐震補強及び築造工事⑴ 工事の概要 黒川配水池は、第8期拡張事業において昭和52年(1977)に築造された鉄筋コンクリート造りフラットスラブ構造(有効容量1万767㎥)の配水池である。平成19年(2007)に実施した黒川配水池耐震診断委託において、柱上下端部の曲げ耐力不足、側壁上端部のせん断耐力不足により、求められる耐震性能を有していないと判断されたため、柱上下端部はコンクリート増厚工法、側壁上端部はせん断補強鉄筋挿入工法による耐震補強工事を実施することが必要となった。黒川配水池は1池構造であり、運用停止が不可能であったことが従前からの課題であったことから、敷地内に新たに配水池を1池築造し、補強工事期間中の運用を確保するとともに、2池構造化することにより維持管理性の向上を図ることとした。 新設配水池の有効容量は、送水管の漏水等を想定し、1池運用時でも短時間の送水管断水が可能な容量とし、なおかつ既設配水池の容量と合わせて、黒川配水池の配水区域における計画1日最大給水量の12時間分の水量をおおむね確保が可能な容量として4,061㎥とした。⑵ 工事期間 起工 平成28年(2016)1月 竣工 平成30年(2018)5月⑶ 事業費 6億7,721万1,560円着手前写真(全景)完成後写真(新設配水池)6 宮崎配水塔更新工事⑴ 工事の概要 宮崎配水塔は、高津区、宮前区、多摩区の一部高台(川崎市人口の約10%)に配水する基幹構造物である。既設配水塔は昭和42年(1967)に築造したPCコンクリート造の配水塔で、平成19年(2007)度に実施した耐震診断において、底版部の耐震性不足が確認された。また、1池構造で運用の停止ができないことから、維持管理性の向上のため更新・耐震化と同時に2池構造にすることとした。 宮崎配水塔は閑静な住宅街に立地しており、かつ配水塔用地が狭あいなため、コンクリート第9節水道配水施設等整備事業

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