川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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215源とする生田浄水場の3浄水場が稼働していた。 水源については、自己浄水場の給水能力を1日当たり25万2,600㎥とするため、相模川水系に一本化し、多摩地区の地下水を廃止することに決定した。廃止の理由は、水源が浅井戸のため地表の汚染等の影響を受けやすいことや、ポンプ揚水による取水はエネルギー消費が大きいこと等であった。なお、多摩地区の地下水は、水道の水源としては廃止するが、水質が良い井戸については、災害等の緊急時に活用できるよう、再構築が完了した後も有効に活用することとした。 浄水場については、コスト効果の比較より2浄水場を廃止し1浄水場に統合することとし、安定供給や環境への配慮に基づく観点から、危機対応力(導水系統)、工業用水道への影響、水源水質、自然流下割合、施設増強による問題点等を考慮した結果、相模川水系の水処理を長沢浄水場に一本化し、潮見台浄水場及び生田浄水場を廃止することとした。 取水や浄水等の系統を集約することに伴う安定給水に対する危機管理面でのリスクについては、生田配水池への送水系統の二重化等により対処することとした。再構築前再構築後各ご家庭へ各ご家庭へ再構築㎥㎥㎥㎥㎥㎥㎥㎥㎥※平成23年度末廃止平成27年度末廃止再構築前後の水源と浄水場の状況第4節 施設整備の計画1 施設整備の概要 長沢浄水場は、老朽化した沈でん池とろ過池の更新を行うとともに施設能力を1日当たり24万㎥から28万㎥に増強し、耐震化を図り地震に強い浄水システムを構築することとした。 潮見台浄水場については、平成23年(2011)度末に浄水施設は廃止としたが、敷地内にある潮見台配水池は引き続き必要な施設であり、比較的新しいことから、耐震補強を実施することとした。 生田浄水場については、浄水場に隣接した高台にある生田配水池の老朽化が顕著であり、耐震性にも問題があるため、全面的な更新を行い、浄水施設については廃止することとした。なお、配水池有効容量は緊急時の対応分を考慮して約1.5倍に増量した。また、同じく老朽化した細山配水塔への送水設備(ポンプ等)の更新や潮見台配水池から生田配水池へ送水する新たな管路の整備を行うこととした。なお、浄水場の施設形態は次のとおりである。第4節施設整備の計画

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