川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
255/810

2172 環境への配慮 再構築計画における水源の見直しや浄水場の統廃合に当たっては、環境への配慮から、積極的に省エネルギー化を図った。現状の施設の老朽度や立地条件等を考慮の上、コスト効果や二酸化炭素排出量等を指標にし、自然流下による効率的な水運用が可能となる施設形態を検討した。 浄水施設を統合して全面的に更新する長沢浄水場は、約30㎞離れた相模湖・津久井湖の水源地から原水を自然流下で導水するルートを2系統持っており、浄水場内においても、着水井から配水池までの一連の水の流れをすべて自然流下で行うことが出来る地形である。また、生田浄水場については、標高が低い位置にあり、これまで隣接する生田配水池まで約50mの高さをポンプで揚水していたことから、これを廃止することとした。更に、新たな送水管の布設により、企業団から受水した水を既設の潮見台配水池経由で生田配水池までポンプ送水で計画していたものを自然流下で送れるよう改めた。 自然流下による省エネルギー型の水道施設に再構築することにより、災害時等に電力供給が停止した場合にも水運用への影響が少なく、より安定した給水が可能となる。3 施設整備スケジュール 水道事業の再構築計画は、平成18年(2006)度に計画策定及び基本設計業務を実施し、その後、翌年度から具体的な施設整備の詳細設計を開始し、平成28年(2016)度までの約10年を計画期間とした。計画:実施:H20H21H22H23H24H25H26H27H28長沢浄水場管理棟新設長沢浄水場第3着水井新設長沢浄水場沈でん池更新(1期)長沢浄水場沈でん池更新(2期)長沢浄水場ろ過池更新(1期)長沢浄水場ろ過池更新(2期)長沢浄水場活性炭接触池新設長沢浄水場場内整備潮見台・生田配水池送水管新設長沢浄水場場外連絡管整備長沢生田送水ポンプ設備更新細山高区送水ポンプ設備更新生田配水池更新長沢配水池築造潮見台浄水場の運用状態廃止生田浄水場の運用状態廃止施設名浄水施設送水施設場内整備等配水施設HWL83.4HWL76.9HWL78.0GL27.01100L=4.41000L=2.5PP新設送水管による自然流下送水第4節施設整備の計画

元のページ  ../index.html#255

このブックを見る