川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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233ナンスが容易なこと、採用実績から回転式を採用した。また、アンスラサイトの層厚が300㎜と厚く確実な洗浄が必要なことから、潮見台浄水場で実績がある2段の回転式による表面洗浄を採用した。 逆洗水供給方式については、自己水逆洗方式を採用した。自己水逆洗方式は、ポンプ等の逆洗設備が不要となり大規模ろ過池では特に優位に働くことから、環境負荷の低減を図る目的で導入を決定した。 (エ)集水装置 ろ過池底部には、ろ材の支持、ろ過水の集水及び逆流洗浄水の均等配分等の機能を併せもつ下部集水装置を設置する必要があり、下部集水装置には形状や材質が異なる方式が複数存在する。検討の結果、潮見台浄水場での実績から信頼性があり、上面に多孔板が付いていることにより支持砂利が不要な点や、樹脂製はセラミック製の1/10以下の重量であることから非常に施工性に優れているなどの利点から多孔板付の樹脂製有効ブロックを採用することとした。 (オ)系列毎の運転方法 ろ過池は、系列ごとの運転を可能とするため全24池を4系統のブロックに分割管理できるように連絡バルブ等を設置した。ブロック化することにより維持管理等に合わせてそれぞれのブロックを休止させることが可能となったが、自己水逆洗方式であることから、必要最低ろ過水量等の制約も多く、計画的な運転管理が必要となった。 (カ)外面防水 長期的に水道施設の健全性を保ち安全な水を供給するために外防水工を採用した。地表面以深の施設からの漏水は発見が難しく、予防措置を図ることが重要である。また、安全な水質を確保するためには、水処理の最終工程以降、外部から異物の浸入を防がなければならない。そのことから、内側からの漏水と外側からの有害物質の浸入を防ぐことを目的として、ろ過池施設地下部には樹脂素材による外面防水を施した。第6節各施設の工事急速ろ過池ろ過水きょ1号池2号池1号池2号池1~6号池7~12号池13~18号池19~24号池1号池2号池第4沈でん池第3沈でん池北ろ過池配水池南ろ過池ろ過池系統図自己水逆洗方式

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