川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
289/810

251細山送水ポンプ棟新設細山送水ポンプ棟既設細山送水管新設区間浄水池送水ポンプ室管理室正門ポンプ棟配置図⑵ 生田配水池①工事の概要 (ア)配水池 配水池の設計に当たっては、既設配水池を運用しながら更新が可能であること、水道施設耐震工法指針に準じた耐震基準を有すること、清掃等の維持管理性に優れていること、配水池の運用機能(時間変動調整、非常時水量・適正な配水圧力の確保等)を有すること等を条件に検討を行い、規模・構造を決定した。 配水池容量については、基本設計では、新設生田配水池の有効容量を5万3,000㎥としており、既設1〜3号池を撤去後に新設1号配水池(有効容量:3万8,000㎥)を築造し、新設1号配水池稼働後に既設4号池を撤去して新設2号配水池(有効容量:1万5,000㎥)を築造することとしていた。その後の水需要予測の見直しに伴い、有効容量4万7,500㎥(新設1号配水池:3万4,000㎥、新設2号配水池:1万3,500㎥)へ変更し、詳細設計においても施工手順は引き継ぐこととした。 しかし、各池の有効容量が異なることにより運用面のデメリット等を考慮して、新設1・2号配水池の有効容量を同容量(2万3,750㎥×2池)と決定した。また、運用方法については、並列方式を採用した。 配水池の水位は、H.W.L(計画高水位)の上限値及び下限値内において設定した。H.W.Lの上限値は流入側である上水4号送水管の送水ポンプ能力から77.55m、L.W.L(計画低水位)の下限値は配水圧力を確保するため71.65mである。基礎地盤の許容支持力に対する余裕や、躯体の施工性や配管スペースの確保等を総合的に判断した結果、H.W.L76.90m、L.W.L71.70mと決定した。 構造物の基礎形式は、直接基礎と杭基礎に大別され、既設1〜4号池に関してはすべて直接基礎を採用していた。新設配水池では、既存の地質図や、不足部分は詳細設計時にボーリング調査をして支持力を有してると判断し、平成13年(2001)度に実施した耐震診断の池内劣化調査において、既設配水池底版にクラックがほぼ発生していない状況等の理由により直接基礎を採用した。 (イ)流入管及び流出管 管路撤去・布設の設計では、既設配水池を運用しながら施工が可能であること、斜面部の施工は資材運搬等を考慮して施工可能な工法を検討すること、配水池の築造と同時期の施工が可第6節各施設の工事

元のページ  ../index.html#289

このブックを見る