川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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発刊に寄せて川崎市上下水道事業管理者 大澤 太郎 川崎市の水道事業は、令和3年7月1日に創設100周年を迎えることができました。 本市の水道事業は、大正10年7月に給水を開始して以来、水需要の増加に対処するため、水源開発や8期に及ぶ施設の拡張事業などを実施してきました。近年は節水型社会への変化などもあり、人口は増加傾向であるものの水需要は減少傾向となっており、給水能力と配水量にかい離が生じていました。また、拡張期に整備した施設などの更新や耐震化などの課題を解決するため、全国に先駆けて給水能力のダウンサイジングによる再構築事業を実施しました。 一方、工業用水道事業は、昭和12年に我が国最初の公営工業用水道事業として給水を開始して以来、水源開発や再構築事業などを経て、工業都市川崎を支えてきました。 水道及び工業用水道は、市民生活や事業者の経済活動に欠かすことのできない重要な基盤であり、今後も引き続き、24時間、365日、安全安定給水体制を確保し、誰もが安心して暮らし、事業活動をおくることができる社会インフラであり続けなければなりません。 先人たちがこれまで築き上げてきた川崎の水道及び工業用水道を次世代へ確実に引き継いでいくため、ハード・ソフトの両面から防災・減災対策を進めるとともに、社会の変化に対応し、経営の効率化や持続可能な経営基盤の強化に取り組み、引き続き安全でおいしい水道水の供給や安定した工業用水の供給への取組を進めてまいります。 今後とも、本市の水道事業及び工業用水道事業に対する皆さまのより一層の御理解と御支援を賜りますようお願いいたします。

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