川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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269第1節水質試験の変遷菅地区の多摩川伏流水(稲田水源地)を処理するため上家で覆われた急速ろ過池の片隅につくられた。建物は2階建てで、昭和14年(1939)に完成している。 水質試験室は階上とし、孵卵器室を備えた細菌試験室及び化学試験室のほかに蒸発室及び天秤室を設置した。 水質試験の担当職員は2〜3名で、うち1名は薬剤師の資格を持っていた。 塩素滅菌設備は、配水池流入側の接合井の上部を利用して塩素滅菌室とし、この室内に塩素滅菌機を設置して、水質、流量に応じて塩素滅菌を行った。生田浄水場水質試験室3 戦後の水質試験⑴ 各浄水場に水質試験室を設置①長沢浄水場 昭和16年(1941)3月に着工した第4期拡張事業は、途中、戦争で工事の中止があったが、昭和29年(1954)11月には長沢浄水場を含む主要な工事を完成した。水質関係の設備は、第1管理所の2階に水質試験室が置かれた。また、第2管理所の2階に原水試験室がつくられ、薬品注入率の設定に必要な試験を行った。長沢浄水場本館化学試験室細菌試験室

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