川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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276⑶ 浄水場の水質管理 長沢浄水場では、処理工程ごとに水質計器によって処理状況を常時監視しているほか、水質検査計画に基づく日常検査、週例検査や月例検査等の定期検査に加えて必要に応じて臨時検査を行い、そこで得られた結果を基に浄水処理の工程管理を行っている。 また原水と浄水については、魚類による水質監視水槽を用いて安全性を常時監視している。更に浄水処理で使用するポリ塩化アルミニウム(凝集剤)や次亜塩素酸ナトリウム(消毒剤)等の浄水用薬品についても品質試験及び評価試験を行い、評価基準値への適合を確認している。 耐塩素性病原微生物であるクリプトスポリジウム及びジアルジア(以下「クリプトスポリジウム等」という。)対策については、厚生労働省が平成19年(2007)に通知した「水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針」に基づき、ろ過水の濁度を常に0.1度以下に維持するよう浄水処理を行っている。更に、原水中のクリプトスポリジウム等の定期的な検査を行うほか、水源流域におけるクリプトスポリジウム等の汚染状況の把握に努めている。水質計器魚類による水質監視⑷ 給水栓の水質管理 水道法で定める定期検査のうち、1日1回以上行う色及び濁り並びに消毒の残留効果に関する検査は、市内20か所の給水栓に設置した水質自動測定装置で監視し、水質基準に関する定期検査は市内に選定した11か所の給水栓で実施して、良質で安全な水質を確認している。一方、安全性とともに水道水のおいしさを求める声も少なくないことから、塩素臭の少ないおいしい水を供給するため残留塩素濃度低減化の取組を進めている。 また、お客さまからの水質検査請求や水質に関する問い合わせ等については個別に対応し、必要に応じて現地調査を行い、その後検査結果を通知している。水質自動測定装置採水の様子第1編上水道第6章安全で良質な水道へ水質の探求

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