川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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278第2節 水質問題1 高濁度原水処理⑴ 高濁度の発生状況 高濁度が発生する要因は、水源域に大量の降雨があったときである。相模川水系原水は、年間約300日以上10度を下回るが、相模湖上流域に台風等で大量の降雨があると一挙に濁り、濁度の上昇は河川での一過性と異なり、降下に2週間以上がかかることが多く、白濁するのが特徴である。 一方、酒匂川水系原水は、丹沢湖から飯泉取水堰までの到達時間が長いために、高濁度は、走査型電子顕微鏡イオンクロマトグラフ-ポストカラム⑹ 水質試験車 水質試験車は、水源水域への定期採水や突発的な水質事故対応、または配水管の給水開始前検査等に出動し、現場での簡易水質検査が可能となるように試験台等を備えつけて改造したものである。 昭和48年(1973)、当時の水源管理所に初めて配備されたものは25人乗りのマイクロバスを改造し、濁度計、分光光度計、pH計、電導度計、顕微鏡等の機器を搭載して水質基準全項目を検査できる装備をとっていた。 以降、その時代の検査体制や道路事情、社会情勢に応じて車体や内装を対応させ、昭和56年(1981)、平成7年(1995)に更新し、現在は平成25年(2013)に導入した水質試験車を運用中である。現在の水質試験車は、試験台、精製水タンク、流し等を設置しつつ、運用方法を変更して他の搭載器具・機器をスリム化しており、初代の車両と比較すると一回りほど小型化した。水質試験車第1編上水道第6章安全で良質な水道へ水質の探求

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