川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
447/810

409第7節 施設改築等整備事業1 背景 安全かつ安定した浄水処理を図り、水源水質の悪化等に対応するために浄水場関連諸施設の更新及び改良等を実施し、浄水場の浄水管理の円滑化を図ることを目的として行った。また、送・配水施設の改良を併せて行い、より効率的な配水コントロール及びリスク管理の強化を図るため、水量・水圧のデータ収集、バルブの遠隔管理等を可能にする整備を実施した。2 工事内容 整備した施設は次のとおりである。①長沢浄水場 沈でん池設備、監視制御設備②生田浄水場 沈でん池設備③平間配水所 配水バルブ設備、電気計装設備④路上局その他、附帯工事3 超高速凝集沈でん池の導入⑴ 概要 生田浄水場の工業用水道の施設は、第3期拡張事業の昭和39年(1964)3月に整備されたものであり、経年による老朽化が進んでいることに加え、平成12年(2000)度に実施した耐震診断結果により、高速凝集沈でん池の躯体の耐震性に問題が生じており、更新を行う必要性に迫られていた。 既設の沈でん池を稼働させながらの更新であること、後述にあるとおり工業用水道の再構築が直近にひかえており、その用地を確保する必要があること等から、濃縮槽北側の空きスペースが建設予定地となったが、用地面積が小さく既設の沈でん方式では計画処理水量20万㎥/日を確保するのが不可能であった。そこで、建設に必要な用地面積を小さくするため、新しい沈でん方式である超高速凝集沈でん池を工業用水道では日本で初めて採用することとなった。⑵ 計画処理水量 沈でん池で処理している水源は、多摩川表流水、工水菅6・8号さく井の地下水及び排水処理の返送水であるが、その中で通常多く取水を行っている多摩川表流水の最大取水量20万㎥/日を最大処理水量として設定した。超高速凝集沈でん池第7節施設改築等整備事業

元のページ  ../index.html#447

このブックを見る