川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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4252 環境への配慮 工業用水道事業では、水道事業と同様に送水の過程における設備の運転等で多くの電力を消費し、二酸化炭素(CO2)の排出に繋がっている。また、省エネ法に基づくエネルギー消費原単位の削減に加え、電力需給バランスの確保も重要な課題となっていた。これらのことから、川崎市工業用水道事業中期計画(平成26年(2014)〜28年(2016))では、地球温暖化対策及びエネルギー対策の取組の一つとして再生可能エネルギー(小水力)の活用をあげ、平間配水所内に小水力発電設備(平間発電所)を整備した。そして平成28年(2016)5月16日から20年間にわたり、川崎市上下水道局と東京発電株式会社との共同事業による平間小水力発電事業を運営することとなった。 平間発電所の構造は、上水からの取水量と給水圧力を利用して水車を回転させ、その回転力を発電機に伝達して発電するものである。発電機及び発電用配管は、平間配水所更新工事と同時に新たに設置された。 こうして平成29年(2017)度には、水道事業における江ヶ崎発電所(平成16年(2004)運転開始)、鷺沼発電所(平成18年(2006)運転開始)と合わせて189万8,549kWhの電力を得るとともに、約923tのCO2の排出削減を達成した。 また、発電した電力は、東京発電株式会社がすべて電力会社へ売電し、川崎市は一定の割合の収入配分を得るものとした。3 施設整備スケジュール 工業用水道事業の再構築計画は、平成18年(2006)度に計画策定及び基本設計業務を実施し、その後、平成19年(2007)度から具体的な施設整備の詳細設計を開始し、平成28年(2016)度までの約10年間を計画期間とした。施設整備スケジュール施設名稲田取水所受変電設備更新稲田取水所導水ポンプ設備更新稲田取水所監視制御装置更新生田浄水場受変電設備更新生田浄水場監視制御装置更新生田浄水場送水ポンプ棟更新生田浄水場送水ポンプ設備更新長沢浄水場調整池築造生田浄水場調整池築造平間配水所調整池更新平間配水所ポンプ設備更新監視制御更新長沢浄水場場内整備生田浄水場場内整備平間配水所場内整備設施水取設施水配他のそ設施水浄設施水送計画実施H20H21H22H23H24H25H26H27H28備整内場等第3節施設整備の計画

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