川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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437⑵ 生田調整池①工事の概要 調整池は、超高速凝集沈でん池処理水(多摩川表流水、第5取水系)及び地下水(第3取水系)取水の流入と、水需要に合わせて変動する工水2号送水ポンプによる流出の水量変動を調整する施設である。既存施設では沈でん水井が配置されていたが、容量が小さく、旧緩速ろ過池を使用して水量調整を行っていた。加えて給水能力の見直しに伴い平間配水所の水量調整機能を縮小することから、生田及び長沢浄水場に水量調整機能を分配し、機能強化を図ることとした。 調整池の容量は、計画1日最大配水量の30分容量として、2池7,400㎥(1池当たり3,700㎥)とした。調整池の水位設定は、上流側の既設超高速凝集沈でん池流出きょ設計水位+28.55mが確保できるよう考慮して水理計算を行い、H.W.L+28.0mと設定した。これにより、超高速凝集沈でん池流出きょと沈でん水井の水位差により発生していた、滝落としの落差による配管内のエア巻き込みや騒音等の課題が解消された。また、有効水深は、ポンプ棟や管理棟の設置スペースの確保と、掘削深度による建設コスト増等を考慮し、5.0mと設定した。 調整池周囲の配管については、流速が0.5m/s〜1.5m/sの範囲に収まるよう口径選定を行い、第5取水系流入管を1,500㎜(最大20万㎥/日)、第3取水系流入管を800㎜(最大5万㎥/日)とし、流出管については1,650㎜(最大25万㎥/日)を採用した。②工事施行の経過 生田浄水場調整池等築造工事は、平成21年(2009)4月7日に着工し、平成23年(2011)2月21日に完成した。また、生田浄水場調整池等築造工事に伴う鋼管製作及び現場接合工事は、平成22年(2010)1月22日に着工し、平成23年(2011)1月31日に完成した。生田調整池第5節各施設の工事

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