川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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448⑷ 電気・計装設備①工事の概要 本工事は、平間配水所における、配水ポンプ棟、配水ポンプ設備、受変電設備、自家発電設備等の更新工事を基本設計から施工まで一括して行うこととした。監視制御設備は、長沢浄水場及び生田浄水場と連携し、生田浄水場からの遠方監視制御が可能な環境を構築した。 (ア)受変電設備 商用は1回線受電とし、停電時は、ガスタービンによる自家発給電とした。また、盤の点検、機能増設を考慮し、かつ母線を2分割した片系運用が出来るよう、配水ポンプ盤の配置や、母連盤の2段積構成を採用した。1系、2系運用どちらも配水ポンプ1台の運用を確保し、点検時片系盤内の完全無電圧状態を可能とした。 (イ)計装設備 既設設備の老朽化に伴い、圧力計及び超音波流量計を更新した。また、調整池及び配水ポンプ設備等の更新に伴い、上水からの取水流量、平間1号配水量、平間2号配水量を電磁流量計で新設した。 (ウ)自家発電設備 発電装置は、ガスタービンを採用した。停電時に配水ポンプ1台と脱塩注入設備の運用を確保し、運転時の燃料費を削減するため、配水ポンプ260kWの始動方式はコンドルファ始動方式を採用することで、発電装置を625kVAの機種容量にダウンサイジングすることが出来た。 地下貯油槽1万3,500Lは、プレハブ式(組立式)二重殻地下タンクを採用した。従来工法と比べて、現場でのコンクリート打設が不要なため、工事期間中の工事車両及び工事発生騒音の削減が可能となった。 (エ)監視制御設備 監視制御設備については生田浄水場からの遠方監視制御が可能な環境を構築するとともに、伝送回線はNTTと衛星で二重化した。場内は、配水ポンプ棟低圧電気室コントローラ盤にタッチパネル(POD)2台を新設し、旧監視室に遠方監視制御端末があり、2か所で監視することが出来る。また、運用・制御は、長沢浄水場及び生田浄水場と連携させたシステムとした。 生田浄水場における制御内容は以下のとおりである。・上水からの取水流量補正制御・平間配水1号、2号流出弁制御(配水流出弁制御)・長沢制御(工水1、3号送水流量制御)・生田制御(工水2号送水制御)②工事施行の経過 詳細設計、配水ポンプ棟築造、機械設備工事、電気設備工事は、平成26年(2014)4月1日に開始し、平成28年(2016)3月18日に完成した。地下貯油槽第2編工業用水道第4章工業用水道の再構築

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