川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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541第1節 上水道ワーキンググループを設置した。それらの中で個々の業務プロセスに係る課題やシステム機能・構成に係る問題等を検討し、水道料金業務等オンラインシステムの再構築を実施した。この再構築は、①お客さまサービスの向上、②各種業務の標準化及び効率化、③システムの保守性の向上、④システムコストの適正化を目的としたものであった。平成31年(2019)4月に再構築事業者と委託契約を締結し、令和4年(2022)1月に稼働した。⑹ コンビニ収納 コンビニエンスストアにおける水道料金等収納事務は、水道料金の収納窓口の拡大を図るため、平成8年(1996)10月からセブン-イレブン、ファミリーマートの2社の全国各店で収納事務を開始した。その後、順次拡大し現在では、ポプラ、コミュニティ・ストア、セブン-イレブン、デイリーヤマザキ・ヤマザキスペシャルパートナーショップ、ファミリーマート、ミニストップ、ローソン及びMMK(マルチメディアキオスク)設置店で支払いが可能となっている。 コンビニエンスストアは全国に取扱店舗が存在するとともに、年中無休、24時間均一な取り扱いが出来る利便性から、共働き世帯や夜型生活といわれる生活スタイルの変化への対応等、市民サービスの向上を実現し、収納方法として確実に市民に定着している。また、収納件数も年々増加する傾向にあり、未収金の早期回収効果も拡大していることから、これからもコンビニ収納の役割は重要である。⑺ 調査役の任用 水道料金等徴収事務は、様々な使用者と折衝する機会があり、督促状配布の中止等が発生する等、徴収に困難を要することも多い。そこで、徴収事務に伴う粗暴事例の問題解決に関する指導・助言、暴力被害の未然防止、関係機関との連絡調整等に関する職務担当として、平成11年(1999)から専門的知識を有する非常勤職員を任用することとした。⑻ 携帯型検針機器(ハンディターミナル)①導入 検針現場における情報の入出力機器としてハンディターミナル(以下「HT」という。)は、水量差引き計算や異常水量の警告を自動的に行うことができ、業務の正確性の向上と事務の軽減化が図られることから、川崎市においても過去に導入を検討したが、機器性能や価格面で川崎市の仕様を十分満たすものではなかったため、導入を見送った。 その後、機器の軽量化や価格の低下とともに、新たな機能も加わって操作性が向上したことから、電気、ガス事業はもとより近隣水道事業体である東京都、神奈川県、横浜市、横須賀市も導入を開始した。しかし、水道事業体で導入した機器で出力するお知らせ用紙には料金の表示がなく、使用者から電気、ガス事業同様の料金表示の要望が寄せられていた。 そこで、川崎市では、平成10年(1998)12月からHTと携帯型サーマルプリンタの導入の検討を始め、平成12年(2000)3月1日から従来のOCR検針システムに代わり、検針業務用HTによる新しい収納システムを導入した。全国の水道事業体において先駆けとなったこの収納システムでは、検針時の水道メーターの指針入力後、即時に使用水量と水道料金等を自動計算し、付属の携帯型プリンターで「使用水量のお知らせ」を発行することが可能となった。更に、

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