川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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21計画給水人口4万人1人1日最大配水量3立方尺(0.084㎥)1日最大配水量12万立方尺(3,360㎥)(7万立方尺(1,960㎥)を一般用水、5万立方尺(1,400㎥)を工場用水)⑵ 工事計画 水源は、中原村宮内地内において、多摩川の表流水に求め、ろ過方法は、緩速ろ過池によるものとし、配水方法は、御幸村戸手に設置された浄水場構内に設置する配水塔にポンプ揚水し、これから自然流下で配水する。3 事業認可の経過大正6年(1917)8月27日町議会可決9月5日事業認可申請、起債許可申請大正8年(1919)2月19日事業認可、起債許可4月8日神奈川県知事あてに中原村・住吉村・御幸村・日吉村等の一部と、川崎町全域にわたる土地立入許可を申請4月29日土地立入許可5月26日測量に着手11月23日戸手浄水場用地において起工式大正10年(1921)3月工事の完成(工事期間 起工の日から2年6か月)7月1日通水開始10月15日宮前小学校にて通水式開催4 工事施行の経過 用地の買収交渉は、浄水場用地の一部は大正8年(1919)4月30日に土地代金及び地上物件除却補償料の支払を済ませたほか、水源地についても同年7月14日、導水管路用地については同年12月末までに大部分の取得を完了するなど、順調に進んだかにみえた。ただし、水面下では買収価格をめぐって石井泰助ら市の幹部が地元の地主と交渉を行っていた(『石井泰助日記』大正8年(1919)6月5日、11月21日)。これら取得用地は、宮内水源地1,987坪、戸手浄水場用地4,466坪、導水管路用地1,375坪におよび、買収価格合計5万3,396円20銭を要した。 用地買収と並行して資材等の購入が行われた。『石井泰助日記』(大正8年(1919)7月31日、10月25日)によれば以下のとおりである。鉄管 永瀬鉄工所 194,920円バルブ 永瀬鉄工所 16,019.5円ポンプ類 帝国機械製作所 17,400円木管布設工事 大日本木管株式会社 119,700円水道請負工事 山根三之助 122,860円セメント 浅野セメント 32,340円(12,600袋)煉瓦 増山周三郎 64,380円(34万本)第3節創設

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