川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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573第1節 上水道も石式に改造して使用されていたが、その後、度量衡法の改正に伴い昭和6年(1931)4月からメートル式メーターに変わった。 戦時中や戦争直後は、新品を購入することが出来ず、焼失地区のメーターを回収修理して需要に応じていた。その後は、計量法改正とともに精度が向上し、現在の小型メーターは接線流羽根車式、大型メーターはたて型軸流羽根車式に至っている。 水道メーターを読み取る指示部には、円読式と直読式(デジタル化)がある。小型メーター(13〜25㎜径)については、湿式液封直読式を昭和63年(1988)から試行採用し、平成5年(1993)から正式採用とした。また、平成16年(2004)以降は、指示部が流水から完全に隔離された乾式メーターが採用されている。 大型メーターにおいては、昼夜・曜日・季節により使用量が大きく変わる使用施設(学校・会社・プール付き公園・霊園等)向けに、副管付大型メーターを昭和61年(1986)から採用している。平成23年(2011)4月のJIS規格の水道メーターへの移行に伴い、50㎜~100㎜径については、統一型のたて型軸流羽根車式に、150㎜径以上のメーターについては、電磁式メーターをそれぞれ採用している。なお、副管付大型メーターについては、JIS規格の水道メーターへの移行に伴い採用を終了している。 材質の変化については、精度や耐久性の向上のため、内器部品に高質プラスチック(リサイクル可能品)やステンレスが採用された。平成18年(2006)には、環境問題から銅合金製のメーターケースは無塗装としている。また、従来のメーターケースには、加工性能を高めるため、鉛が含有されていたが、平成15年(2003)に、水質基準に関する省令で鉛にかかわる水質基準が改正されたことに伴い、それ以降のメーターケースは、鉛不浸出処理を施すか、もしくは鉛レスの銅合金を採用している。旧式メーター左:乾式円読式 右:液封直読式旧式メーター副管付大型メーター(WSV75×13㎜)

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