川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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576第3編経営第3章料金の変遷とお客さまサービスの拡充不可能なもの及び検定満期によるものについても、従来どおり一般の平型メーターに取り替えることとした。 これは、リモート水道メーター採用後の経年劣化による付属設備の維持管理費用負担が高額であるため、リモート水道メーター設置の選択権を所有者に持たせることとしたこと、また、リモート水道メーターが一般の平型メーターより購入価格が割高であること等によるものである。平成22年(2010)4月1日・「メーターの設置等に関する取扱要領」を制定した。これは、川崎市水道条例施行規程に規定するメーターの設置について、メーターの位置並びにメーター周辺の給水装置等の構造及び材質並びにメーター及びメーター周辺の給水装置等の管理に関して定めるほか、必要な事項を定めたものである。「メーターの設置等に関する取扱要領」の制定時に、選択式としていた期間においてリモート水道メーターを選択する件数が少なかったこともあり、原則、新規設置を認めないこととしている。⑷ 修理・検定 メーターの修理は、創設期から全個数を直営で行い、修理メーターの検定は商工省(現:経済産業省)へ持ち込んで検定を受けていた。戦後は、昭和24年(1949)に宮本町への資材倉庫移転に伴い、修理工場も同様に構内に移し、更に昭和35年(1960)の機構改革によって上平間に資材事務所を設置し、同構内に修理工場も新設した。 昭和40年代から簡易修理と年間13㎜径2,000個程度の自家検定修理を行っていたが、小型メーター(13mm~40mm径)については平成16年(2004)度、大型メーターについては平成13年(2001)度を最後に直営での修理を終了している。また、通水試験については、大型基準鋼鉄製タンク15㎥1基、小型基準ステンレス製タンク500L5基を利用して、メーター製作会社から納入される新品・修理品メーターの抜き取り通水試験を行っていたが、大型メーター(50㎜~100㎜径)については平成17年(2005)度、小型メーター(13㎜~40㎜径)については平成26年(2014)度を最後に直営での通水試験を終了し、基準タンクを廃止している。 平成7年(1995)度から修理1回で廃棄していたメーターを2回修理とし、水道メーター購入費用の縮減を図っている。修理回数等の判別は新品購入時に採番されたメーター番号をもとに行っていたが、業務効率化のため、平成30年(2018)度からは、修理時にもメーター番号を採番し、かつ、修理回数もメーターに刻印することとした。これにより、使用済メーターの分類や修理メーター購入時のメーター番号確認作業等が大幅に効率化された。

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