川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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635第1節 国際事業の視察やニーズに応じた講義等を実施している。また、「川崎国際環境技術展」等の国際展示会にブースを出展し、情報発信を行っている。 このような様々な国際展開に関する業務に対応するため、平成22年(2010)9月に国際業務を所管する国際事業推進担当を設置した。⑶ 世界の水環境改善に向けて 従来から水道局では、JICA等を通じた技術協力を実施するとともに、世界の水環境改善に向けた民間企業の取組に協力してきたが、その一方で、民間企業からは官民連携の一層の推進やその環境整備を求められてきた。そのような中、より一層官民が連携して国際展開を推進し、世界の水環境の改善に向けて取り組んでいくため、平成24年(2012)5月に国際展開の方向性とアクションプランを「上下水道分野における国際展開の実施方針」として取りまとめた。この中では、「世界の水環境改善への貢献」を基本目標として、その目標達成に向け「官民連携による国際展開」と「技術協力による国際貢献」の2つの基本方針に基づいて、上下水道分野の国際展開を推進することとした。 その後、世界では、平成27年(2015)9月に国連本部において「国連持続可能な開発サミット」が開催され、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択された。その中で提示された「持続可能な開発目標(SDGs)」に、「安全な水とトイレを世界に」という目標が示された。 一方、国内では、平成25年(2013)3月に厚生労働省が「新水道ビジョン」を策定し、水道分野における新たな道筋が示されるとともに、外務省においては「政府開発援助(ODA)大綱」を12年ぶりに改定し、ODAの新たな方向性を記した「開発協力大綱」を平成27年(2015)2月に閣議決定した。川崎市においても、様々な分野にわたる国際施策を総合的に推進することを目指し、「川崎市国際施策推進プラン」を同年10月に策定した。 こうした時勢や実施方針に基づくアクションプランの一部を達成したことを踏まえ、平成28年(2016)3月に実施方針を改訂することとした。 また、その後の平成29年(2017)3月に「川崎市上下水道ビジョン」及び「川崎市上下水道事業中期計画」が策定された際は、「官民連携による国際展開」と「技術協力による国際貢献」を上下水道局の施策として位置づけた。ブース出展(川崎国際環境技術展)実施方針の概念図

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