川崎市水道百年史 川崎市上下水道局
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670第3編経営第9章水道事業の中長期展望・上下水道ビジョンの策定2 概要⑴ 位置づけ 「川崎市上下水道ビジョン」は、平成29年(2017)度からおおむね10年間に川崎市の上下水道事業が進むべき道を明らかにするものであり、「基本理念」、「目指すべき将来像」、「基本目標」を30年から50年程度先の将来を見据えて設定し、これを実現するためのおおむね「10年間の方向性」を定め、取りまとめたものである。 当ビジョンは、市全体の計画である「川崎市総合計画」とも連携しつつ、厚生労働省が示した「新水道ビジョン」、国土交通省が示した「新下水道ビジョン」等の考え方を踏まえて策定したものであり、川崎市の上下水道事業の根幹をなす計画として位置づけた。 更に、上下水道ビジョンの実施計画として4~5年間の「中期計画」を定め、具体的な取組内容を示した施策を取りまとめた。 なお、水道分野においては、上下水道ビジョンと中期計画を合わせて、厚生労働省により水道事業者が定めることが推奨されている「水道事業ビジョン」に位置づけた。⑵ 施策体系 水道事業、工業用水道事業、下水道事業をそれぞれ個別の観点から推進するだけではなく、健全な水循環について共通認識を持ち、将来像を共有しながら、その時々の課題に局全体で精力的に取り組み、将来にわたりお客さまから満足いただける上下水道となるよう、上下水道事業の根幹的な考え方として、「健全な水循環により市民の生活を守る川崎の上下水道」を基本理念として制定した。 また、基本理念の下、上下水道事業の基本的な機能と役割が将来どのようになっていることが望ましいか、その機能と役割は平常時のみならず地震等の災害時にどうあるべきか、環境に配慮した事業運営はどうあるべきか、サービスの提供と事業を持続するための経営はどうあるべきか、という四つの観点により目指すべき将来像を整理し、「安全・安心」「強靭」「環境」 「持続」のキーワードとともに示した。3 川崎市上下水道事業中期計画 「川崎市上下水道事業中期計画」は、「川崎市上下水道ビジョン」の実現に向けた実施計画であり、水道、工業用水道、下水道、それぞれの事業における現状と課題を踏まえた上で施策を設定するとともに、財源等に裏づけられた実効性の高い具体的な取組内容を取りまとめたものである。上下水道ビジョンとの関係基本理念目指すべき将来像基本目標10年間の方向性施 策取 組上下水道ビジョン上下水道 事業 中期計画

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