かわさきの上下水道。ナンバー54。令和5年12月発行 川崎市上下水道局。サービス推進部。サービス推進課 郵便番号210−8577。川崎市川崎区宮本町1 電話044−200−3097。ファクス044−200−3996 貯水状況(令和5年11月14日現在) 相模湖 81% 津久井湖 75% 丹沢湖 85% 宮ヶ瀬湖 80% 4湖合計貯水率 80% 1ページ 特集。漏水防止対策 水道管の老朽化などが原因で、地面の下、見えないところで発生する漏水。 大切な水を無駄にしないためだけでなく、放っておくと道路陥没を引き起こすこともあるため、漏水の計画的な調査と早期発見に取り組んでいます。 車の音、自販機の音。その向こうに、かすかな漏水の音。 表紙は漏水探知機にて漏水調査をする職員の写真 2〜3ページ 特集。漏水防止対策。緻密な計画と、日本代表級のワザで挑む 効率的な調査のために緻密な計画を策定 効率的に地下漏水の調査を実施するため、まずは市内の約2,200キロメートルにも及ぶ水道管を約560の区画に分割し、地図情報システムを 活用して各区画の水道管の情報(位置や管の材質、経年度、過去の漏水履歴など)を収集します。 その情報から、それぞれの区画での漏水のリスクを踏まえ、調査の周期が1〜4年に1回となるよう計画を策定し、毎年、市内全体で約200区画の 管路を調査することとしています。また、アイオーティ技術を活用した遠隔監視システムによる漏水調査も一部で実施しています。 さらに、漏水調査だけでなく、漏水するリスクの高い老朽化した水道管の取替工事を行い、漏水の発生を未然に防ぐ取組も進めています。 写真は音聴棒で音を聴き取っている坂本職員   聴き分けの職人技が光る。漏水調査の現場 収集したデータを分析して漏水の可能性が高い場所を絞り込んだら、次に登場するのは、職員による職人技。音聴棒や漏水探知機などで地道に漏水の 音を聴き取り、漏水している箇所を特定します。こういった業務に携わる上下水道局技能職員を代表して、「水道技能スペシャリスト」に話を 聞きました。 質問。日々の漏水調査で苦労することは。 耳を澄まし続けて、瞬時にとらえられるように。 青柳職員の回答。(青柳職員の写真) 昼間の調査だといろいろな音があって、漏水音を聴き取りづらいということはありましたね。でも耳を澄まし続けて、経験を積んで、漏水の音は瞬時に わかるようになりました。 管種が異なると音も変わってくるし、漏水量が少なければ、音も小さい。先輩職員からもいろいろと教わって、日々スキルを磨くことで、身について いったんだと思います。漏水量が少ない早い段階で漏水を発見できた時は、やはり嬉しいですね。 もっと深掘り。漏水調査で活躍する機器 地下漏水調査は、コツコツ行う非常に地道な作業です。調査の現場で活躍する機器をご紹介します。 音聴棒の写真 音聴棒は漏水の伝搬音を耳で聴くための道具。メーターボックスや止水栓で調査します。 漏水探知機の写真 漏水探知機は道路上から漏水音をヘッドホンで聴き取る機器。音聴棒に比べて雑音をカットできます。 探知用センサの写真 探知用センサは水道管に伝搬する音の大きさや継続性を確認する機器。複数設置することができ広範囲の調査に適しています。 漏水発見のワザ、日本代表クラス 日々の調査でスキルを磨いていった職員たち。いつしかその能力は、川崎市内だけでなく、国内の被災地、あるいは世界に貢献することとなりました。 第3配水工事事務所松職員、第2配水工事事務所中島職員、水道整備課坂本職員、第3配水工事事務所青柳職員の写真。 被災地。熊本で際立つ。 質問。災害派遣でスキルが活かされたのは 漏水発見能力の高さを活かし、被災地の復旧に貢献 松職員の回答。(松職員の写真) 上下水道局では、これまでも地震や大雨などの災害時に様々な被災地へ赴き、スペシャリストを中心に災害復旧応援活動を行ってきました。中でも、 2016年に発生した熊本地震での活動は、川崎の高い技術が活かされました。当初、熊本へは、他の自治体と同じく漏水調査・修理を目的として 派遣されたのですが、到着した時にはすでに、地上に出てきている目に見える漏水は、概ね修理されていたんです。でも、地下漏水はまだまだ 解消されていないという状況でした。各自治体がそれぞれ調査と修理といった作業を進める中で、川崎の漏水発見能力が高かったことから、やがて 調査は川崎が受け持ち、他の自治体は川崎が見つけた漏水箇所を修理するというような流れになりました。日ごろの取組や、これまでの経験が 活かされた事例だったと思います。 インドネシア・マカッサルへ技術支援 上下水道局では、世界の水環境改善に向けた取組を進めている中で、令和4年11月から、独立行政法人国際協力機構(JICA)草の根技術協力事業を 活用し、インドネシア・マカッサル市において、技術協力プロジェクト「ザ テクニカル コーポレーション プロジェクト ビトゥイーン マカッサル シティ アンド カワサキ シティ(略称マカプロ)」を開始しました。マカッサル市では、漏水等によって多くの水が無駄になっている ことが大きな課題となっています。その課題を解決する取組の1つとして、今年の6月から、漏水防止において高い技術力を有するスペシャリストが 現地で技術指導を行っています。 質問。海外での活動で心がけたことは 当たり前は当たり前じゃない。違いを受入れ、共に成長していく 中島職員の回答。(中島職員の写真) 事前に、マカッサルを想定したフィールドを行って準備して臨みましたが、やはり現地では想定外のこともいろいろあって、自分のこれまでの知識や 経験を総動員する感じでしたね。当たり前ですが、川崎とマカッサルでは気候も歴史も文化も全く異なります。加えて、水圧が違う。修理の方法も、 使っている道具や材料、舗装の方法などスタンダードが全然違う。それらを踏まえて、自分達の物差しで考えるのではなく、柔軟に考えることを 心がけました。 坂本職員の回答。(坂本職員の写真) 現地の人の学ぶ意欲が高く、どんどん吸収してもらえましたね。マカッサルの課題解決に貢献するという成果が求められるのと同時に、マカッサルでの 経験を川崎の今後にどう活かすか、これが大切だと感じています。 水道技能スペシャリストとは 近年、各地で発生している大規模な災害や水道管の老朽化等による漏水事故に備え、危機対応能力の維持・向上を目的に、平成22年度に制度が 発足しました。上下水道局の配管工事員の約110名のうち、特に高い水道技術を有するものとして選ばれた9名の技能職の職員のことをいいます。 これまでも、福島県郡山市(東日本大震災)、千葉県千葉市(令和元年房総半島台風)、神奈川県山北町(令和元年東日本台風)、昨年は 静岡県静岡市(台風15号)に派遣され、被災地で大活躍しています。 もしも漏水を発見したら 漏水である可能性が高いのは、雨が降っていないのに道路に水たまりができている場合です。 道路上の漏水は、原則上下水道局で修理を行いますが、宅地内に引き込んでいる水道管はお客さまの財産であるため、宅地内の漏水は一部のものを 除き、お客さま自身で修理を行っていただくこととなります。 宅地内の漏水で上下水道局で行う修理範囲は場所によって異なりますので、詳細はウェブサイトをご覧ください。 修理範囲について https://www.city.kawasaki.jp/800/category/225-10-5-0-0-0-0-0-0-0.html 上下水道局で行う漏水修理か、又はお客様自身で行う修理か不明な場合は、上下水道お客様センター(電話。0120−014ー734)へ漏水調査を ご依頼ください。 漏水調査を行う際には、宅地内のメーターボックス付近を調査する場合がありますので、漏水調査作業員へのご理解・ご協力をお願いします。 水道管の凍結にご注意 季節も冬になり、気温が下がってくると、水道管が露出している部分や風当たりの強い場所では、凍結により水道管が破裂してしまうことが ありますので、凍結予防として水道管に保温材(防寒材)を巻くなどの「冬じたく」をお願いします。なお、保温材(防寒材)は、ホームセンター などで購入することが可能です。 もしも水道管が凍結してしまったら 急に熱い湯をかけると、水道管や蛇口が破裂することがあります。自然に溶けるのを待つか、ぬるま湯でゆっくりと溶かしてください。なお、水道管の 凍結予防については、上下水道局ウェブサイトでもご確認いただけます。 水道管の凍結対策 https://www.city.kawasaki.jp/800/category/225-10-4-0-0-0-0-0-0-0.html 問い合わせ先はサービス推進課。電話044−200−3097。ファックス044−200−3996 4ページ 令和4年度決算概況。上下水道局のお財布事情を紹介します 水道事業会計 収益的収支。水道施設の運転・管理にかかる支出と財源(収入) 収入314.7億円 水道料金241.2億円 水道利用加入金12.4億円 その他収入61.1億円 支出303.7億円 水道施設の運転・管理などの経費145.0億円 受水費80.8億円。注1 注1:川崎市の水道事業は神奈川県内広域水道企業団から水道水を受水しています 借入金の利息等8.0億円 減価償却費等69.9億円 当年度純利益11.0億円 資本的収支。水道施設の更新・整備にかかる支出と財源(収入) 収入60.5億円 国等からの借入金他54.6億円 補助金3.9億円 その他収入2.0億円 資本的収支不足額102.7億円。注2 注2:資本的収支の不足額は減価償却等により事業内部に留保される損益勘定留保資金等を財源として補填しています。 支出163.2億円 水道施設の更新・整備などの経費127.5億円 借入金の償還金35.7億円 水道事業は、燃料価格の高騰等により電気料金が増大したものの、事業運営の効率化等により当年度純利益を計上しましたが、単年度資金については、 不足額が生じました。 今後も、水道施設や管路の更新、耐震化などに伴い多額の建設改良費が見込まれますので、必要に応じ、これまでの累積資金も活用しながら 対応していきます。 下水道事業会計 収益的収支。下水道施設の運転・管理にかかる支出と財源(収入) 収入418.1億円 下水道使用料216.8億円 一般会計繰入金117.7億円 その他収入83.6億円 支出397.4億円 下水道施設の運転・管理などの経費140.2億円 借入金の利息等21.2億円 減価償却費等236.0億円 当年度純利益20.7億円 資本的収支。下水道施設の更新・整備にかかる支出と財源(収入) 収入329.3億円 国等からの借入金243.7億円 一般会計出資金2.7億円 国庫補助金71.9億円 その他収入11.0億円 資本的収支不足額219.3億円。注 注。資本的収支の不足額は減価償却費等により事業内部に留保される損益勘定留保資金等を財源として補填しています。 支出548.6億円 下水道施設の更新・整備などの経費216.5億円 借入金の償還金311.3億円 その他支出20.8億円 下水道事業は、燃料価格の高騰等により電気料金が増大したものの、下水道経営の健全化を図るため、引き続き事業運営の効率化に努めてきたこと等に より、当年度純利益を計上しましたが、単年度資金については、不足額が生じました。 今後も、下水道施設や管路の更新、耐震化などに伴い多額の建設改良費が見込まれますので、必要に応じ、これまでの累計資金も活用しながら 対応していきます。 お問い合わせは財務課。電話044−200−3106。ファックス044−200−0376。 水道料金等のお支払いに、使えるモバイル決済の種類が増えます。 スマートフォンなどのモバイル端末を使用した水道料金と下水道使用料のお支払いについて、令和5年12月からは新たに「楽天ペイ」 「ファミペイ」が利用可能になります。 便利な支払方法のご提案 銀行口座を登録すればそれ以降は自動的に引き落としできる安心で確実な口座振替や、いつでもどこでも支払いができるモバイル端末 (スマートフォン、タブレット)からのお支払いが便利です。 口座振替の申込みは、インターネットでも簡単に手続き可能 支払方法について https://www.city.kawasaki.jp/800/page/0000083246.html スマホ払いは、下記のアプリをダウンロードして、お手元の納付書に印刷されたバーコードをカメラで読み取るだけで支払い完了 ご利用可能決済アプリ ラインペイ請求書払い、ペイペイ、ディ払い、エーユーペイ、ジェイコイン、ラクテンペイ、ファミペイ お問い合わせは営業課。電話044−200−3390。ファックス044−200−3996 上下水道局との関連を装う業者にご注意ください 上下水道局で、訪問販売等は一切行っておりません。 少しでも不審に思われた場合は、次の連絡先にお問い合わせください。 お問い合わせは上下水道お客様センター。電話。044−200−3548。 関連業者にご注意 https://www.city.kawasaki.jp/800/page/0000083183.html 災害時に備え備蓄を 飲料水は1人1日あたり3リットル、携帯トイレは1人1日あたり5個、最低3日分できれば7日分 プレゼントクイズ。 問題。世界の水環境改善に向けた取組を進めていくための事業の1つとして、川崎市が技術支援しているマカッサル市はどこの国でしょうか。 @インドネシア Aベトナム Bラオス Cジンバブエ 正解者の中から抽選で20名様にオリジナルグッズをプレゼント はがきでご応募される方。1.クイズの答え、2.住所・氏名・年齢、3.よかった記事のタイトル、4.ご意見・ご要望をご記入の上、下記あて先に お送りください。 あて先。郵便番号210−8577、川崎市川崎区宮本町1番地。川崎市上下水道局サービス推進課。プレゼントクイズ係。 メールフォームでご応募される方。1.クイズの答え、2.住所・氏名・年齢、3.よかった記事のタイトル、4.ご意見・ご要望をご記入の上、 送信してください。 https://logoform.jp/form/FUQz/413353 締切。令和6年1月12日金曜日。はがきの場合、当日消印有効 お預かりした個人情報は、プレゼント及び広報紙の改善に関すること以外には使用しません。 当選は発送をもってかえさせていただきます。 前回の答えは、「3番、雨水貯留施設」でした。 お引越しが決まったらお早めにご連絡ください 年明けから年度末にかけてはお引越しされる方が増える時期です。 水道を開始、または休止する際のお手続きは、引越し日の1か月前から受付可能です。 特に3月になると混み合いますので、お早めのご連絡をお願いいたします。 お手続きは、下記に記載のオンライン手続きかわさき(イーカワサキ)または上下水道お客様センターへ。 オンライン手続きかわさき(イーカワサキ)が便利です。 オンライン手続きかわさき(イーカワサキ) 川崎市では、4月から行政手続をオンライン化しています。スマホやパソコンから24時間手続き可能。 オンライン申請についてはこちら https://lgpos.task-asp.net/cu/141305/ea/residents/portal/home 水道のインターネットでの受付 使用開始届 https://lgpos.task-asp.net/cu/141305/ea/residents/procedures/apply/1/93620d79-2f75-41a6-bf7c-286b31f956a8/detail 使用休止届 https://lgpos.task-asp.net/cu/141305/ea/residents/procedures/apply/1/4760d6ef-336f-448d-a7e5-5952f78e9770/detail 注意。システム保守等のため、一時的にご利用いただけない場合があります。 上下水道お客さまセンター(受付業務受託会社) 料金・お引越し、その他上下水道に関する一般的なお問い合わせ(午前8時30分〜午後8時、年中無休) 電話044−200−3548 ファクス044−200−0041。 水道の漏水や下水道の詰まりなど修繕関連(24時間受付、年中無休)。 電話0120−014−734 バックナンバーのお知らせ 広報紙「かわさきの上下水道」のバックナンバーは上下水道局ウェブサイトでご覧いただけます https://www.city.kawasaki.jp/800/category/239-0-0-0-0-0-0-0-0-0.html