施策進行管理・評価票(1)

評価年度:2012年度


<基本情報>

施策課題 51201000 ものづくり技術の高度化 作成課 経済労働局産業振興部工業振興課
基本政策 活力にあふれ躍動するまちづくり 政策の
基本方向
川崎を支える産業を振興する 基本施策 ものづくり産業の高度化・複合化
関係課 経済労働局産業振興部新産業創出担当
経済労働局産業振興部創造のもり担当
重点

<第3期実行計画(2011(H23)〜2013(H25)年度)における施策の概要及び施策の目標>

当該施策によって
解決すべき課題
●京浜工業地域の中心を担う工業都市として発展し、近年は研究開発機関の集積が進展する本市には、大企業の研究機関や高度な技術力を有する中小製造業等の分厚い集積があり、地域産業を支える重要な役割を担っています。消費の多様化や経済のグローバル化が進み、経済環境が厳しくなるなかで、地域経済の活性化を図るためには、ものづくり集積の優位性を活かしながら、中小企業の新技術・新製品開発などの新事業活動を一層促進し、製品の高付加価値化や競争力強化、技術力や生産性の向上を図ることが必要となっています。
施策の概要 ●中小製造業の技術力の高度化を促進するため、新技術・新製品開発等への助成を行うとともに、国や県、産業振興財団などと連携したコーディネート支援を通じて、実用化、市場化を支援します。
●新川崎・創造のもり地区にナノ・マイクロ*産学官共同研究施設を整備し、市内企業のものづくり技術の高度化等に向けた産学共同研究等を推進します。
●企業の自社ブランド製品づくりを支援することを目的とする「かわさき産業デザインコンペ」、デザインに関する講演や参加者相互の情報交換・交流等を目的とする「かわさきデザインフォーラム」などを開催し、市内企業製品のデザインによる高付加価値化を促進します。
施策の目標 ●経済のグローバル化が進展し、中小製造業をとりまく環境が一層厳しさを増すなか、新技術・新製品開発に対する支援や「かわさき産業デザインコンペ」・「かわさきデザインフォーラム」など、デザイン力による製品の高付加価値化などを通じ、デザイン及びブランド力、製品開発力を高め、中小企業の国際競争力の強化を目指します。
●ナノ・マイクロ産学官共同研究施設を拠点とし、市内企業の今後の競争力向上に向けたものづくり技術の高度化支援を目指します。

<成果の説明>

解決すべき課題に対する当該年度の成果 ●ナノ・マイクロ産学官共同研究施設「NANOBIC」研究棟を4月、クリーンルーム棟を9月に運営開始しました。また、ナノ・マイクロ技術を核とした市内産業の振興に関する、4大学(慶大・早大・東工大・東大)コンソーシアム*と本市との基本合意に基づき、コンソーシアムとの連携により、ナノ・マイクロ技術に関する体系的な講習(5回)及びシンポジウムを開催しました。
●産業デザインの普及・啓発、デザイン導入による市内企業製品の高付加価値化の促進のため、かわさきデザインフォーラム4回とかわさき産業デザインコンペを開催しました。かわさき産業デザインコンペでは、市内企業からの8件の個別課題に対して全国から143件の提案があり、1次審査を通過した10作品を制作しました。
●中小企業の新技術・新製品開発を支援する補助事業では、12件の試作品や技術の開発が行われました。また、過去に採択した研究開発案件を含め、助成後の事業化支援を関係機関と連携して行いました。
残された課題,新たな課題,社会環境の変化等 ●円高や新興国の台頭など、中小企業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いており、高品質・低コスト・短納期への対応だけでなく、独自性、先進性に富んだ高付加価値なものづくりへの対応が課題となっており、大手企業や異業種企業、大学・研究機関など地域に存在する外部資源を有効に活用した技術開発を促進する必要があります。
評価結果及びその評価区分とした理由 2011 2012 2013 ●新技術の紹介や産業デザインの活用、新技術・新製品開発への助成等により、ものづくりの高度化に向け支援を行いました。依然として中小企業を取り巻く経済環境は厳しいため、産学公のネットワークを活かしながら、新技術・新製品の開発に対する支援やデザイン力の強化による製品の高付加価値化等を通じて、中小企業の新事業・新分野への進出や国際競争力の強化を行う必要があります。
AⅡ AⅡ  

A 施策が順調に推進したもの(新たな課題等 Ⅰ 無 Ⅱ 有) B 施策が一定程度推進したもの C 施策が推進していないもの


<今後の取組や方向性及び改善に向けた考え方>

2013年度における取組や方向性及び施策の改善に向けた考え方 ●中小企業の技術力、製品開発力の強化は今後一層重要な課題となるため、2013年度においても、中小製造業の新製品・新技術開発やデザイン力強化などの支援を引き続き行い、強化していきます。
●「新川崎・創造のもり地区」においてナノ・マイクロ産学官共同研究施設「NANOBIC」を拠点とした産学共同研究を推進するとともに、4大学コンソーシアムと連携し、ナノ・マイクロ技術を核とした市内企業への技術指導の充実等を図ります。

<参考指標>

参考指標名① 参考指標名② 参考指標名③
新技術・新製品開発助成による開発件数 先端技術修得に向けたセミナーの参加人数  
指標の説明① 指標の説明② 指標の説明③
新技術・新製品開発等支援事業の補助金を受けて開発された試作品や技術の数 ナノ・マイクロ技術を始めとする先端技術の取得に向けた各種セミナー・シンポジウム等の参加人数(2011年度より開催)  
指標の方向性① 指標の方向性② 指標の方向性③
現状維持 大きいほどよい  
年度 計画値 実績値 単位 年度 計画値 実績値 単位 年度 計画値 実績値 単位
2010   5 2010       2010      
2011 6 11 2011 200 211 2011      
2012 10 12 2012 200 308 2012      
2013 10     2013 200     2013      

<事業費>

(単位:千円)
年度 2011(H23)年度 2012(H24)年度 2013(H25)年度
予算 決算 計画事業費 予算 決算見込 計画事業費 予算 決算見込
事業費合計 11,052 12,668 11,003 14,727 14,166 10,947 0 0

<配下の事務事業所一覧>

事務事業名 達成状況 事務事業名 達成状況
新技術・新製品開発等支援事業 3 新川崎・創造のもり第3期計画推進事業 3
産業デザイン振興育成事業 3 基盤技術支援事業 3

<用語説明>

ナノ・マイクロ技術:ナノメートル(nm、nは10億分の1)やマイクロメートル(μm、μは100万分の1)という極めて精密な加工・計測等を行う技術。半導体や機械加工、生物や医学分野への応用を目指している。
コンソーシアム:協同体、連合体。2つ以上の個人、企業、団体、政府等からなる団体であり、共同で何らかの目的に沿った活動を行ったり、共通の目標に向かって知見を蓄える目的で結成される。
>>前のページへ戻る