子育てサロンから出てきたパパの悩みをまとめた「ちちしるべ」
2年目の活動のトピックは、サロンで共有したパパの悩みをまとめた、パパの在り方や子育てのスタイルを考える、子育てのための父子手帳「ちちしるべ」の編集、発行でした。
この小冊子のネーミング、ロゴデザインにも研究員の思いが込められています。表紙に大きく配された交差する矢印で構成された「父」の字は、子育ての正解の方向を指し示しているのではなく、一緒に模索して、正解へ近づくため「道しるべ」ということを表しているそうです。
パパのキャラクターが楽しい、おしゃれなデザイン
キッズデザイン賞授賞式の様子
「ちちしるべ」は話題になり、平成28年9月に開催された「第10回キッズデザイン賞」(主催:特定非営利活動団体キッズデザイン協議会)で、キッズデザイン協議会会長賞(奨励賞)を受賞しました。
「ちちしるべ」を契機に、多方面に活動が発展
「研究所設立から2年間でまとめた「ちちしるべ」を発行したことで、活動の方向がだいぶ決まって来た」と江頭さん。高津区の両親学級で配付されたりして新米パパたちの育児に関わって行こうという意識づけになり、ボトムアップになっているようです。
子育てサロンも「パパタッチ・コミュニケーション」や「パパは最高のカメラマン」など、子どもとのふれあいの方法を遊びながら学ぶ楽しい場になってきたとのこと。こうして経験を積んだ研究員は、地域に参加していくという段階にどんどん移行しています。
その一例として、地元企業と連携したイベント「パパ×ノクチ」を2016年10月に開催。8組の親子が参加して、野菜クイズをしたり、豆腐ハンバーグやかわさき育ち野菜を使ったヘルシー料理を作りました。講師の加茂ゆかりさんのリードのもと、普段から料理に慣れているパパも、そうじゃないパパも、子どもの調理をサポートしながら全ての料理を完成させました。子ども同士はすぐに仲良くなり、パパ同士もちょっと遠慮がちにではあったけれど、互いに交流をしていたようです。
子どもたちと一緒に料理を作った「パパ×ノクチ」
すくらむ21まつりにも参加
最後に研究所に参加して良かったことは?の質問に、「地域に目が行った。お父さんに子どもがなついてくれた」(江頭さん)、「新しい自分の価値が見つけられたのがいちばん」(織田さん)と答えていただきました。
取材を終えて
私たちが開いているふれあいサロン「夢」の課題の一つが男性の参加者が少ないということです。私たちが子育てをした時代は、男性は会社で仕事をするのが使命という方が多く、地域社会に参加するのは女性の役目というのが当たり前という時代でした。そのせいで、リタイア後の男性の社会参加がなかなかスムースに行かないのです。
今回、イキメン研究所の若いパパさんたちのお話しを聞いて、ちょっとうらやましく思いました。研究所の方たちのように若い頃から子育てを通して地域社会に顔を出しイキイキと活躍していれば、私たちのような世代になっても活力を保って楽しい生活が送れる男性が増えるのではと思います。
また、パパさんたちのアイデアを持ち込んでもらえば、私たちの活動も何か変わるんではないかとも思います。今回のご縁を大切に、何らかの交流ができるといいなと思いました。
(ふれあいサロン「夢」 小川)
「イキメン研究所」のことをもっと知りたい
● 活動場所:おもに川崎市男女共同参画センター(すくらむ21)
高津区溝口2-20-1
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● 活動日時:土日を中心に、月1〜2回のペースで会合と研究活動を行っています。
● 研究員
- 対象:市内在住・在勤でお子さんのいる男性保護者
- 応募方法:メール、電話、ファックスにてすくらむ21まで
・応募締切:随時募集