ハートリレー第36回 子どもたちが「やってみたい!」に
挑戦できる場所。高津せせらぎプレーパーク

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 たかつハートリレー第36回で御紹介するのは、多摩川の河川敷で子ども達が思いっきり遊べる場を作っている「高津せせらぎプレーパーク」と、その運営をしている高津せせらぎプレーパークやレンジャー(以下「やレンジャー」)の皆さんです。

河川敷のシンボルツリーとせせらぎが目印

 東急田園都市線二子新地駅から多摩川のサイクリングロードを下流方向に10分ほど歩いていくと、第三京浜を越した河川敷に大きな木があり、その周りに多くの子どもたちが遊んでいるのが見えてきます。今回の取材先の「高津せせらぎプレーパーク」です。 

 「高津せせらぎプレーパーク」は、申し込み不要、参加費無料で誰でも参加できます。受付で参加カードに名前、連絡先を記入するだけで、あとは好きなことをやって遊ぶだけですが、今は新型コロナの感染対策で検温と手の消毒を遊びの前にしっかり行います。2020年8月にスタートした活動ですが、取材に行った11月の第4回の開催日も午後1時ですでに150人以上の参加という賑わいでした。 

 もともと河川敷は、川での事故など危険があるため子どもだけでは行けない場所として近隣小学校では指導されていますが、身近な遊び場として定着させ、子ども達に自然の豊かさを感じて欲しいとの想いから、見守りをボランティアに協力してもらい、川の巡回を随時行い、安全面に注意を払って開催しています。 

 

大きな横断幕がお出迎え

大きな横断幕がお出迎え

赤いテープが参加のしるし

赤いテープが参加のしるし

ツリーハウスあり、せせらぎダム作りあり

 高津せせらぎプレーパークは子どもの「やってみたい」に挑戦できる場所です。ツリーハウスで遊びたいという子ども達の声から、ツリーハウス作りに興味を持った女子高校生が川崎市子ども夢パークから来ているプレーリーダーのトラと一緒にツリーハウスを作りました。 

 ツリーハウスに登る縄ばしごは、揺れるので小さな子には難しそう。でも「登ってみたい」という気持ちから何度も挑戦します。助けたくなりますが、見守る大人は手出し口出しはしません。登れない悔しさや、やってみたいという気持ちを大事にしているそうです。自力でツリーハウスに登れた子は、とても清々しい顔でした。

 

ツリーハウスの制作進行中

ツリーハウスの制作進行中

梯子を登るのもコツがいります

梯子を登るのもコツがいります

トラさんと高校生のお姉さん

トラさんと高校生のお姉さん

 この日はもう一つ大工事が行われていました。シンボルツリーの横を流れるせせらぎに落ち葉をためてみようと何気なく始まった遊びでしたが、ダム作りに発展。水が少しずつ溜まり始めると子ども達がどんどん集まってきました。端材や寄付された防水シートなどダムの材料になりそうなものを持ち寄り、知らない者同士でも自然に共同作業が始まり、立派なダムが完成しました。この後も、水を溜めてはダムを開放させ、また新たに作り直すという遊びが繰り返されたそうです。

 

写真 端材を組み合わせて流れを遮ります

端材を組み合わせて流れを遮ります

せせらぎダム完成

せせらぎダム完成

初めて使うトンカチ、ノコギリ

 工作コーナーでお母さんに手伝ってもらいながらトンカチで端材に釘を打つ男の子を発見。慣れない手つきですがとても楽しそう。普段の生活ではほとんど触れることのないトンカチやノコギリを使えるのもプレーパークならでは。大人が見守る中で子どもたちが思い思いの工作に夢中になっています。何かを作るという縛りもなく、ただ木を切る、釘を打つだけでも子どもにとってはチャレンジです。

 端材の他にもドングリ、松ぼっくり、芋づる、ドライフラワー、毛糸など材料がいっぱいあるので、子ども達の発想が広がります。これらの材料は参加者が持ち寄ったり、地域の建設会社の方が建築資材の余りを分けてくれたりしたものだそうです。こんなところにも地域のつながりが確認できる遊び場作りは必要だなと感じました。

写真 慎重にトントン。なにができるのかな?

慎重にトントン。なにができるのかな?

木の実やドライフラワーはアクセサリーに

木の実やドライフラワーはアクセサリーに

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取材先

「高津せせらぎプレーパーク」

 
鈴木 暁子さん

取材者

写真 取材者

作業室あゆみ 先﨑 陽子さん

作業室あゆみは、障害のある方が明るく!楽しく!元気よく!暮らしていける街づくりを目指している施設です。