幅広い世代が混じり合うコミュニティの場
プレーパークでは昔遊びの定番、けん玉、ベーゴマなども体験できます。特にベーゴマは「川崎市子ども夢パーク」など様々なプレーパークで活動している3人のベーゴマおじさんが参加してくれて、初めての子どもでも巻き方から回し方まで教えています。慣れてくるとおじさんたちとベーゴマバトル。宮前区から自転車に乗って一人で参加している男の子はすでに常連さん。ベーゴマにはまってプレーパークでおじさんたちとベーゴマを戦わせるのが楽しみだそうです。大人も子どもも一緒になって遊びに夢中、マスクからはみ出しそうな笑顔が印象的でした。
「高津せせらぎプレーパーク」を運営しているのはやレンジャーの10人。取材の日は副代表の鈴木さん(現代表)にお話を伺いました。まず活動の発端をお聞きすると、
「子どもの歩いて行ける近所にプレーパークが欲しいという声を実現するため、普段は川崎市子ども夢パークまで遊びに通う子どもを持つ親を中心に『高津せせらぎプレーパークやレンジャー』を2019年10月に立ち上げました。下野毛の河川敷が浸水被害に遭った際は、すぐ近くにあるアマゾンの配送センター等と協力してごみ拾いをし、プレーパークが開けるように活動を開始しました。
2019年9月に市長車座集会で、川瀬さん(前代表)がプレーパークへの想いを発信したことで、市役所、区役所とつながることができ、令和2年度高津区市民提案型協働事業を申請。プレゼンをして採用され、今年度は高津区役所と協働で『高津せせらぎプレーパークプロジェクト』として、プレーパークを月1回程度開こうと開始。コロナ禍で開催が先のばしになったり梅雨で延期になりましたが、8月2日に第1回のプレーパークを開くことができました。」
始まったばかりのプレーパークですが、やレンジャーの皆さんの想いはチラシなどに掲載されている次の文章に集約されています。
住宅街の小さな公園ではなかなか思いっきり遊べないけど、多摩川河川敷では、自然に触れ合いながらのびのび遊べます。
子どもだけではちょっと心配な河川敷でも安心して遊べるように、プレーパーク開催日は大人が見守ることで、気軽に遊びに来られる場にしたいと考えています。
プレーリーダーやボランティアがいることで、一人で遊びに来ても、誰かがいて、ひとりでもみんなとでも、遊びが広がります。
地域の方と一緒になって遊び、見守り、みんなで力を合わせてつくりあげる集いの場にしていきたいと思っています。
短い取材時間でしたが、子どもたちのハッピーオーラとやレンジャーの皆さんの充実した笑顔が素敵なひと時でした。
取材を終えて
元気のいい子ども達の活動を見学、取材できることが決まりとても楽しみにしていました。 その日は青空が広がり、秋晴れで暖かく気持ちのいい一日で河川敷のシンボルツリーの周りには、200人近くの親子が元気いっぱい活動していました。
大人と子どもが本気でベーゴマ対決をしていたり、木の上に登って幼いころに憧れたツリーハウスを作っていたり、小さな子がノコギリやトンカチを使ってモノを作っていたり、せせらぎの水をせき止めようと何人かで協力したり…身近では体験できないようなダイナミックな遊びを繰り広げていました。第一印象は、大人も子どももとびきりな笑顔で輝いていたことです。
今や子ども達が思いっきり遊べる公園も少なくなり、あったとしても「ボール投げ禁止」の看板が設置され、子ども達にとってはやや窮屈な世の中となりつつある中で、「なんて素晴らしい活動なんだろう!」と思い、また自分の子どもにも経験させたかったなぁ、と羨ましくも感じました。
参加する子ども達のやりたい挑戦を大人が見守り、禁止することはせず、ケガや失敗も大切な経験の一つとして見守ってくれる環境。「居心地のいい遊び場」として、地域で支え合うあたたかいつながりを肌で感じ、自分自身も心が無邪気になり素敵な時間を過ごすことができました。
(作業室あゆみ 先﨑)
「高津せせらぎプレーパーク」のことをもっと知りたい
- 場所:多摩川河川敷 せせらぎと親子広場 (高津区下野毛1-13)
- 日時:月1回 日曜日10時〜16時(開催日はお問い合わせください)
- 参加方法:開催当日、受付で参加カードを書いて参加できます。参加無料、当日受付(事前受付も可)
- 持ち物:水筒、着替え、タオル、必要な人は弁当、レジャーシートなど
- 問い合わせ:ホームページまで https://takatsuseseragiyar.wixsite.com/website
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